楽しい体育の授業 2004年7月号
たった45分で泳げるようになる「水泳の裏技18」

K176

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楽しい体育の授業 2004年7月号たった45分で泳げるようになる「水泳の裏技18」

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2004年6月15日
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
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目次

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特集 たった45分で泳げるようになる「水泳の裏技18」
特集の解説
根本 正雄
実践事例
水慣れ
プールが大好きになるゲームで楽しく水慣れ
小室 由希江
モノを使ってモチベーションを高める
中村 厚志
伏し浮き
伏し浮きの指導の裏技!
木伏 伸之
伏し浮きは陸上で酸素摂取能力を高めてから
鶴田 博史
ダルマ浮き
ダルマ浮き10秒の壁
鈴木 智光
ダルマ浮き成功への裏技は頭が下
宇梶 誠司
呼吸
立ち泳ぎで身に付ける息継ぎ
阪本 一英
息を吐ききることと顔が前を向かないこと
小嶋 広明
ちょうちょう背泳ぎ
裏技・「スカーリング」でちょうちょう背泳ぎに挑戦!
京極 整一
水泳の指導は「背浮き」から
臼井 崇
クロール
場を作り、後ろ向きに歩く
真柄 二郎
できたぞ、面かぶりクロール10m
浦岸 徹
息継ぎの回数を断言する
二宮 聡志
平泳ぎ
クラゲ足平泳ぎで飛躍的に泳力向上
太田 健二
水を捉える足の形とつま先の動き
佐藤 正貴
平泳ぎはハート形で水をかく
柴田 泰士
背泳ぎ
ビート板の壁で恐怖心をなくす
村上 幸宏
「ラジオ体操練習法」で、手のかきと呼吸を合わせる
友安 敏博
ミニ特集 新学習指導要領への提言「水泳」
水泳の必達目標は何ですか?
表 克昌
着衣水泳、全学年実施を
森本 雄一郎
長く浮くことが大切である
小松 裕明
「息継ぎ」指導のイチオシ教材 ひげダンス&サバイバル水泳
松本 光男
クロールの呼吸は細かいステップで
鈴木 雅行
ライブで体感!TOSS体育講座
成功体験・楽しい授業を体感できる
村田 斎
レベルアップ!ここが体育授業のポイント
いつの間にか自然に泳げるようになる指導のコツ
岩井 邦夫
マンガで見る楽しい体育指導 (第52回)
根本体育直伝マンガ(水泳指導第1時の巻)
岩野 節男岩野 紀子
1秒・1cmの記録アップはこの指示で起こす
足の裏の向きで記録が伸びる
川口 達実
集中・熱中このゲームが子供を変える
体育館で熱中するゲームはこれだ
小路 健太郎
障害児体育の実践 (第4回)
ツーウェイを目指して―児童の視線を意識する―
田中 裕一
体育を好きにする女教師の体育指導 (第4回)
ドーンじゃんけんのバリエーション
鈴木 恭子
子供が喜ぶ体育授業のシステム化 (第4回)
ボール運動の授業システム
渡辺 喜男
〜高学年・サッカー第1時〜
効果絶大 インターネットの活用
インターネットで授業研究
溝端 達也
健康な生活習慣を育む食の授業 (第4回)
体にふさわしい飲料水を選ぶ力をつける
三好 保雄
時代の流れに対応した「性教育・エイズ教育」 (第4回)
知識+ライフスキルのあとに学習する意義を考えさせる
戸井 和彦
TOSS体育研究会報告
体育技術が格段にアップする!
田代 光章
TOSS体育最前線
「逆上がり3兄弟」
駒井 隆治
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
鉄棒遊び(低学年)
加藤 真一
〜チャレンジ!鉄棒〜
鉄棒運動(高学年)
中山 浩一
〜全学年で使える鉄棒級表〜
今、子供に伝えたい保健の指導
優しい心をライフスキルで育もう…
岩野 節男
ライフスキルと健康教育 (第28回)
認知差に基づく事態の変容
武田 敏
授業の腕を高める論文審査 (第147回)
少林寺拳法と法則化
向山 洋一
体育科における学力保障 (第16回)
「集団跳びなわ」で呼吸を合わせる!
根本 正雄
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース (第31回)
テクニカルポイントはここだ! (第28回)
リレーはバトンパスが命!
並木 孝樹

特集の解説

たった45分で泳げるようになる「水泳の裏技18」

TOSS体育授業研究会代表

根本正雄


 日本テレビ系列で放送されている「伊東家の食卓」に鈴木智光氏の水泳指導法が紹介された。

 コーナー名は、「たった45分で急激に泳げるようになっちゃう裏技!」である。

 裏技の内容は、「腰ヘルパーを腰に装着して、下半身は力を抜いて、息継ぎと腕の動きだけに集中することで息継ぎのリズムを覚えて長い距離を泳ぐことができる」となっている。

 今までの指導では息継ぎと手足の協応を協調していた。プールに入る前に最初に行うのはばた足の練習である。その次は、ビート板を持ってのキックの練習を行う。

 キックができるようになったら腕の練習で、最後が呼吸である。このような指導をするのが一般的である。

 これに対して鈴木氏は、裏技として「下半身は力を抜いて、息継ぎと腕の動きだけに集中する」練習法を提案している。

 「伊東家の食卓」のディレクターは「この番組を見た子が、一人で練習して泳げるようになることをねらっています。だから教師がそばにいて指導・助言をしなければならないようなものでは困るのです」と述べている。

 この方針にそって3年生11名、4年生8名が授業を受けた。練習の手順は次の通りである。

@水慣れ、だるま浮き、水中ジャンケン、けのび。約7、8分。

Aこの後、泳力テストをする。

B泳力テストの後、泳げない子供を集めて裏技を教える。

C「キックをしないで泳ぎます。ゆったりと泳ぎます。キックをしないと足から沈むのでヘルパーをつけます」「なお、足はカチンカチンにしてはいけません。だらんとしておきます。そのとき足が勝手に動くのはいいです」

D裏技を使った練習に入る。30分間。

E泳力テストをする。裏技を始める前3年生8名、4年生3名が25m泳げなかった。

F裏技の後、25mが泳げるようになった子は、3年生5名、4年生2名であった。

 以上の様子が収録され、テレビに放映された。私も見ていたが、たったの30分間の練習で、25m泳げなかった11名中、7名が泳げるようになった。

 鈴木氏の提案した裏技の効果が証明されたのである。教師がそばにいて指導・助言をしないで、子供だけの力で泳げるようになったのである。

 本特集では、鈴木氏のような裏技が紹介されている。鈴木氏のように劇的に変容する裏技だけでなく、ほんのささやかな裏技も紹介してある。

 今まで表だって指導はできなかったが、経験則で効果のある指導法がある。口コミで先輩から教えを受けた方法である。

 指導書や参考書には書かれていない内容である。そういう経験則で効果のある方法が特集されている。

 公の指導ではどうしても伸びない子供に対して、どのように指導していったらよいのかが紹介されている。

 裏技は知ると「何だ、そんなことか」と言えるようなシンプルな方法がよい。

 裏技は、次の項目でまとめられている。

@裏技名

A裏技の内容

B練習方法

C効果

D指導の実際

 実際に試して、本当に効果があるかを確かめてほしい。多くの追試を通して、効果抜群で子供が伸びたという裏技があったら報告してほしい。

 本誌で紹介して多くの方に実践をしていただくようにしたい。そして、ちょっとした簡単な方法で水泳が好きになり、泳力が伸びていくようにしてほしい。

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      明治図書

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