楽しい体育の授業 2005年1月号
技能を飛躍的に高めるボール運動の指導

K182

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楽しい体育の授業 2005年1月号技能を飛躍的に高めるボール運動の指導

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2004年12月8日
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
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目次

もくじの詳細表示

特集 技能を飛躍的に高めるボール運動の指導
特集の解説
根本 正雄
実践事例
ボール投げゲーム
ボール投げゲームのバリエーション
堀井 郁子
もうこわがらない!みんな熱中の的あてゲーム
田中 直行
ボール蹴りゲーム
3つの発問で「蹴る技能」を高める
小宮 千絵
ポートボール風サッカーで楽しく「蹴る」・「止める」をマスターしよう
蜷 義典
バスケットボール型ゲーム
みんな大好き「シュートボール」
村田 斎
楽しみながら技能を高めるポートボールゲーム
森田 新一
サッカー型ゲーム
こうすれば、女子もサッカー型ゲームが大好きになる!
堀場 弘喜
基礎技能を高めるウォーミングアップドリル
山ア 雄史
ベースボール型ゲーム
ティーボールで打つ技能を高める
塩沢 博之
細かな指示で技能アップ
岩田 貴典
バスケットボール
3種目をローテーションさせ、基礎技能を高める授業
黒瀧 耕治
みんなが熱中しながら技能を高める授業
深沼 輝彦
サッカー
フリーマンサッカーで戦術的行動を高める
小川 宏
ミニゲームと個別評定で技能を高める!
稲葉 忠之
ソフトバレーボール
ルールの工夫とオーバーハンドパスの習熟が大切
渡辺 喜男
ボールに多く触れさせよ
大木場 俊弘
ハンドボール
どの子もできるようになるジャンプシュートの指導
岩田 史朗
子供が熱中するハンドボール型ゲームは
岩井 邦夫
ミニ特集 新学習指導要領への提言「サッカー」
できた! 楽しい! を保障する
本田 学
技能をしっかり身に付け、ゲームはシンプルなルールで!
三宅 孝明
キープ力アップが組織的なサッカーを生む
中波 大薫
運動量を保障し、自然な流れで上達させる
千葉 雄二
柔らかいボールタッチとボールキープ
丸山 明生
ライブで体感!TOSS体育講座
TOSS体育の重要な研究分野「向山型体育」
村田 斎
レベルアップ!ここが体育授業のポイント
「分かる」を大切にした球技の授業を
進藤 省次郎
マンガで見る楽しい体育指導 (第58回)
根本体育直伝マンガ(トライアングルサッカーの巻)
岩野 節男岩野 紀子
1秒・1cmの記録アップはこの指示で起こす
あと10cm腰を落としてよさこいソーラン名人!
臼井 俊男
集中・熱中このゲームが子供を変える
くるくる輪っかゲーム
刀祢 敬則
障害児体育の実践 (第10回)
選択とハンデでどの子も楽しめるボールリレー
河村 要和
体育を好きにする女教師の体育指導 (第10回)
「自分の鉄棒」を決めよう
鈴木 恭子
子供が喜ぶ体育授業のシステム化 (第10回)
水泳の授業システム
渡辺 喜男
〜教師の指示を通す〜
効果絶大 インターネットの活用
一枚の写真がT君の動きを変えた
前島 光一郎
健康な生活習慣を育む食の授業 (第10回)
ホテルの朝食でどっちを選ぶ?
三好 保雄
時代の流れに対応した「性教育・エイズ教育」 (第10回)
抗レトロウィルス剤がエイズ治療を変える
戸井 和彦
TOSS体育研究会報告
校内一のやんちゃ君が応援団長
徳田 達郎
TOSS体育最前線
徹底指導!―「向山型跳び箱指導法」
TOSS体育中央事務局
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
サッカー遊び(低学年)
桑原 陽子
〜ボールと仲良くなろう〜
サッカー(高学年)
瓜生 紀彦
〜ブルーシートゴールでコースをねらったシュート力アップ〜
今、子供に伝えたい保健の指導
シンナーの害をきちんと教えよう!
小松 和重
ライフスキルと健康教育 (第34回)
認知を変える「ひとりの時間」(2)
武田 敏
授業の腕を高める論文審査 (第153回)
研究論文は、もっと明瞭な報告を!
向山 洋一
体育科における学力保障 (第22回)
猿渡功氏のボール蹴り遊びの指導
根本 正雄
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース (第37回)
テクニカルポイントはここだ! (第34回)
走り幅跳び2
並木 孝樹
〜空中姿勢が距離を伸ばす〜

特集の解説

技能を飛躍的に高めるボール運動の指導

TOSS体育授業研究会代表

根本正雄


 2004年7月のTOSS体育全国セミナーで渡辺喜男氏は、ソフトバレーボールの模擬授業を行った。

 ソフトバレーボールの楽しさとして次の二点をあげて展開している。

1.ラリーが続くことの楽しさ

2.スパイクをする楽しさ

 その楽しさを保障するために、次のルールを工夫している。

1.ワンバウンドで返す。

2.1回で返すことを禁止する。

3.キャッチマンをおく。

 いきなりゲームをしてもラリーは続かない。スパイクも上手には打てない。そこで、次の練習を行った。

1.ワンバウンドパスの練習。

2.ステージの上に1人のって、ワンバウンドパスをする。ステージの上の人はすぐにパスする。

3.スパイクの練習をする。

 全体をグループに分け、3つの練習をローテーションして行った。練習の場が移動することによって子供には変化が生まれた。

 固定した場所ではなく、新しい場所で新しい練習をするので、意欲が湧き、楽しく活動することができた。

 チームは一組が4人である。ゲームは3人対3人で、1人が得点係である。少人数のため、1人のボールにタッチする回数も多くボールに触れる、スパイクを思い切り打つという目標が達成されていた。

 村田斎氏はシュートゲームの模擬授業を行った。コートに跳び箱を2台設置して、跳び箱にシュートする。

 自陣の跳び箱には当てられないように守る。反対に相手のチームの跳び箱に当てるようにしていく。

 跳び箱に当てたら1点になる。得点係が得点番に点を入れていく。

 このシュートゲームは熱中して活動していた。なぜなら、攻防の切り替えがひんぱんに行われたからである。

 跳び箱の後ろからもシュートできるように設置されているので、動きが多様になる。作戦によって動きが変わっていった。

 たくさんシュートできる作戦を工夫させることによって、仲間との関わりが生まれる。どんな作戦が効果的なのかを理解し、シュートのコツが分かっていった。しだいに運動量が多くなり、汗がびっしょりになるほど動いていた。

 途中で村田氏は「困ったことはありませんか」と質問した。「なかなかシュートができません」という意見が出された。

 そこで、「1人が連続してシュートしても得点にはなりません」という、新しいルールを作った。

 このルールで、全員にシュートするチャンスができた。今までは上手な人が中心で活動しシュートをしていた。ところが「連続してシュートしてはできない」というルールによって、全員にシュートできるチャンスが生まれた。作戦タイムがとられ、チーム全員がシュートできる作戦が話し合われた。

 全員シュートするには、全員が動いていかなければできない。運動量が多くなった。ボールをもらうために動きが多くなったのである。

 本特集では、渡辺氏や村田氏の実践のように、技能を飛躍的に高めるボール運動の指導例を紹介してある。

 授業に取り入れて活用してほしい。そしてよりよい方法を開発していってほしい。

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      明治図書

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