- 特集 マット運動:このパーツが子供を熱中させる
- 特集の解説
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- 実践事例
- 準備運動
- 着手と突き放しがある運動をテンポよく行う
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- マット運動へつなげる準備運動のネタ
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- 用具の出し入れ
- 用具の準備は、一に安全、二に協力で
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- 準備・片付けの大原則2つ
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- 基礎感覚づくり
- 「逆さ感覚」を育てる
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- 準備はいらない。子供が熱中する基礎感覚づくり
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- 基礎技能づくり
- 基礎技能の練習は個別評定で熱中
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- 片足振り上げの壁倒立のポイントは振り上げ足
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- 今できる技の練習
- 楽しくステップアップする場の設定を
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- 行きつもどりつ楽しみながら無理なく習熟
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- 新しい技の練習
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- 運動しやすい場を作り、評価と組み合わせる
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- 連続技の練習
- マット運動の連続技は、終末局面から指導する
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- 向山型個別評定で、クラス全員マット大好きになる
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- グループでの発表会
- これはおもしろい!「グループ新体操」
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- 個人の技を集団で行うことからリズミカルな動きを作り出す
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- 整理運動
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特集の解説
マット運動:このパーツが子供を熱中させる
TOSS体育授業研究会代表
根本正雄
4年生でマット運動を行った。マット運動には次のようなパーツがある。
1 準備運動
2 用具の出し入れ
3 基礎感覚づくり
4 基礎技能づくり
5 今できる技の練習
6 新しい技の練習
7 連続技の練習
8 グループでの発表会
9 整理運動
子供はそれぞれのパーツで熱中する。準備運動でも工夫次第で子供は汗を流して取り組んでいく。
典型的な例は鬼ごっこがある。鬼ごっこは、どの学級、どの学年でも熱中する。短時間で汗をかくにはもってこいの教材である。
用具の出し入れでも同じである。私の行った実践では、次の内容が集中した。
「これから跳び箱の準備をします。3分以内で準備できたら新幹線ひかりです。4分以内で準備できたら新幹線こだまです。5分以内で準備できたら普通列車です。グループで協力して準備しましょう。用意、始め」
と指示した。
子供は新幹線ひかりというイメージができるので、素早く活動しようという意欲がわく。しかも他のグループに勝ちたいという気持ちが出るので、楽しく準備できるようになり、子供は熱中する。
基礎感覚・基礎技能づくりでは子供の関心・意欲を高める動きをしていくと熱中していく。
跳び箱の学習前にタイヤ跳びをする。跳び箱は大きいので恐怖感をもつ子供もいるが、タイヤ跳びは小さく幅が狭いので誰でも跳べる。タイヤ跳びも次のような工夫をすると子供は熱中する。
@ジャンケンタイヤ跳び
Aシンクロタイヤ跳び
B片手タイヤ跳び
ジャンケンタイヤ跳びは反対方向から2人が跳んでくる。ぶつかったところでジャンケンを行う。勝ったら進み、負けたらもとの場所に帰る。相手の陣地に入ったチームの勝ちとかる。
シンクロタイヤ跳びは2人組、3人組になって集団で跳んでいく。集団で跳ぶにはいろいろな工夫が必要である。
「どんな工夫をしたら調子よく跳べますか」と課題を投げかけて行わせる。すると、声を出す、着手をそろえるなどの考えが出る。実際にそろって跳ぶ中で、子供は熱中して跳んでいくようになる。
今できる技の練習、新しい技の練習では子供が自分の力に応じて選択できる場作りの工夫をする。
どの子供も自分の力に応じて練習ができる場があれば、熱中して取り組んでいく。どのような場作りにしたら子供が熱中したか、本特集では紹介されている。
マット運動では、連続技の練習、グループでの発表会などがある。自分のオリジナルの連続技の工夫は楽しく行う。どんな連続技の指導をしたら熱中したのか、どんな発表会にしたら子供が意欲的に参加したのかの事例を紹介されている。
授業の全体を指導するのではなく、パーツに分けて指導していくと子供が熱中しやすくなる。
実際指導して、子供が熱中した場面が紹介してある。
特集では、このような「熱中したパーツ」の実践例を紹介してある。
追試をして効果を確かめてほしい。そして、子供が本当に変わる指導法を確立していってほしい。
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- 明治図書