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特集の解説
人気のアイデアスポーツ18を授業する
TOSS体育授業研究会代表
根本正雄
日本レクリエーション協会編著『学校でできるアイデアスポーツ212』(学習研究社)の内容は、楽しい体育の授業づくりに生かせる内容である。
例えば「ミニカバティ」というスポーツがある。
攻撃側が「カバティ、カバティ」といいながら相手をタッチし、自分の陣地に戻ってくるチーム対抗のゲームである。
@ 攻撃と守備に分かれる。
A 攻撃側の一人が守備側のコートに入り、守備の一人にタッチして自分の陣地に戻れば1点となる。
B 守備側に入った一人は「カバティ、カバティ」と連呼し続け、守備側の一人だけにタッチする。
C タッチしたら同時に守備側の人は陣地に戻るのをじゃまできる。守備側にタッチされたらアウトで、守備側の1点となる。
D どちらかのチームが全員アウトになったら、勝った方に2点を与えて、攻守交代してゲームを再開する。
このゲームのよさは鬼遊びをチーム対抗にしたことである。コートをつくり攻撃と守備に分かれて行うようになっている。
チーム対抗にすることによって、攻防の動きが出てくる。
つまり、ボール運動の攻防へと発展していくのである。ボール運動の攻防の動きを鬼遊びで学ぶことができる。
不特定多数の中でタッチをするのではなく、決められたコートの中で動きを限定することによって、発展したゲームにできる。
レクリエーションとしてのスポーツが、視点を変えて組み立て直すことによって、新たな体育教材になる。
そのためには、レクリエーションとしてのスポーツの内容と体育教材の方向性とを理解しておく必要がある。
双方の価値をミックスし、新たな教材づくりを行っていくのである。その中で、今までにない体育授業の楽しさが生まれてくる。
本特集では、レクリエーションとしての楽しさを生かした体育の授業づくりが提案されている。
前山亨監修『小学生熱中!ニュースポーツ事典』(明治図書)も参考になる。ニュースポーツの成立過程として本書では次のように述べられている。
@ 遊びから発展したスポーツ 例:スポーツチャンバラ、インディアカ、公式ワナゲ
A 既存のスポーツに工夫を加えた新しいスポーツ 例:ゲートボール、ディスコン、タグラグビー、フリーピンポン
B メジャーなスポーツの練習法にヒントを得たスポーツ 例:ティーボール、トスボール
C 全く新しい発想で生み出されたスポーツ 例:フライングディスク、キンボール、ペタンク
D 特定の地域でスポーツとして行われていたスポーツ例:クロスティー、ローンボウルズ
E 2種目以上のスポーツを複合したスポーツ 例:ディスクゴルフ、グラウンドゴルフ
本特集では、このようなニュースポーツの成立過程を参考にして、体育授業に役立つアイデアスポーツを基本的に次の項目で紹介されている。
1.あらまし
2.効果
3.準備する物
4.方法
5.盛り上げるコツ
6.発展・応用
7.参考文献
ニュースポーツで大切なのはその成立過程である。遊びから発展したのか、既存のスポーツに工夫を加えたのか、メジャーなスポーツの練習法にヒントを得たのか、全く新しい発想で生み出されたのかなどを理解しておくことは、授業づくりでは重要である。
本書では新しい運動文化としてのニュースポーツを取り入れた体育授業が提案されている。
従来の固定した教材ではなく、子どもの好奇心を揺さぶる教材が示されているので活用してほしい。
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- 明治図書