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特集の解説
TOSS体育授業研究会代表 根本正雄
観点別評価ができる“学習カード”実物集
学年末になり体育の評価をする時期になった。体育の評価をどうするかという問題がある。
評価は、学習指導要領に示された目標と内容が、具体的にどの程度習得されたのかを示すものである。学習指導要領では、次のように示されている。
(1) 教科の目標
(2) 学年段階の各領域ごとに示された内容
@ 技能(運動)の内容
A 態度の内容
B 学び方の内容(新たに整理統合して示した)
教科の目標では、心と体を一体としてとらえ、「運動に親しむ資質や能力の育成」「健康の保持増進」及び「体力の向上」の三つの具体的な目標が密接に関連している。
具体的には、技能(運動)の内容、態度の内容、学び方の内容である。これらの目標がきちんと達成されているのかを観点別学習状況の評価を基本として、到達度評価を行っていくようになっている。
従来のような集団に準拠した評価ではなく、「目標に準拠した評価及び個人内評価の重視」が主張されている。つまり絶対評価を行っていくようになっている。
他人との比較ではなく目標に照らしてどれだけ到達したのかを評価していくのである。
そのためには、目標がどの程度習得されたのかを絶えず評価していく必要がある。習得されていなければ、さらに指導して学力を定着させていく。
他人との相対評価ではなく絶対評価を行う大きな根拠である。評価の問題は、学力の保障をどのようにしていくのかと関連している。
評価に当たっては、知識や技能の到達度を的確に評価することはもとより大事だが、それにとどまることなく、自ら学ぶ意欲や思考力、判断力、表現力などの資質や能力までを含めた学習の到達度を適切に評価していく。
体育科における評価の観点は、指導要録における観点を基本としている。
つまり、「関心・意欲・態度」「思考・判断」「技能・表現」「知識・理解」の四つの観点である。それらの観点別評価を通して、指導に生かすようにしていく。
本特集では、観点別評価を行うための資料としての具体的な学習カードが示されている。
最初の1ページに使い方、2ページに具体的な学習カードが示してある。鉄棒遊びの学習カードの例を示す。
(1) 技能の評価
●できたらシールをはりましょう。
@ てつぼうにあがる A てつぼうからおりる
B てつぼうでまわる
あがる、おりる、まわると動きが示され、それぞれに到達目標を示す。できればシールがはれる。到達目標が明確なので、子どもの意欲は高まる。
(2) 思考・判断の評価
●いろいろなあがりかたやおりかたをかんがえ、できたしゅるいだけいろをぬろう。
@運動遊びの仕方を知る。A運動遊びの工夫をする。
いろいろなあがりかたやおりかたを知り、工夫できたかを評価する。工夫できた動きをカードの中に記入する。(3) 関心・意欲・態度の評価
●がくしゅうをふりかえろう。
(よくできた◎ できた〇 できなかった△)
@ 運動に対する関心・意欲
A ルール・マナーへの態度
B 仲間との協力
C 安全への確かめ
〇たのしくがくしゅうできたか @
〇とぶじゅんばんをまもれたか A
〇おしえあいができたか B
〇あんぜんにできたか C
到達度は、◎3点 〇2点 △1点とする。
最終ラインを作っていく。(次号に続く)
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