楽しい体育の授業 2011年3月号
伝承遊び―子ども熱中の面白メニュー

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楽しい体育の授業 2011年3月号伝承遊び―子ども熱中の面白メニュー

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2011年2月7日
対象:
小学校
仕様:
B5判 80頁
状態:
絶版
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目次

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特集 伝承遊び―子ども熱中の面白メニュー
特集の解説
伝承遊び―子ども熱中の面白メニュー
根本 正雄
実践事例
鬼遊び チームをつくる
熱中!チョキの女王
今井 豊
鬼遊びチームをつくる
田中 菜穂子
鬼遊び 陣地をつくる
「いつでも」「どこでも」「だれとでも」楽しく活動
三瓶 浩美
楽しみながらバランス感覚が身に付く!伝承遊び「ひまわり」
中野 栄治
リレー・かけっこ
みんな熱中!「どこゆき」リレー
土屋 孝政
フラフープを使った低学年のリレー遊び
上木 朋子
ボールを使って 投げる
めちゃぶつけのルールを授業用に工夫する
阪下 誠
ボール投げが苦手な子も熱中する「天下ボール」
佐伯 浩
ボールを使って 蹴る
「すのこ」で仲間づくり!
小田 誠
楽しみながら上手くなるボール遊び運動
神山 仁
なわやつなを使って
なわ跳び遊び―仲良し跳びリレー
上野 敦司
「長なわ跳び遊び」は様々な跳び方で
小倉 秀志
ゴムを使って
「またぐ・もどす・からめる・はずす」を組み合わせて リズムゴム跳び
岡 麻知子
ゴム跳びで側転をやってみよう
菊池 亨
棒を使って
棒を使った力試しの運動
松永 和巳
新聞紙の体操棒が子どもを熱中させる
前島 康志
輪を使って
輪(フラフープ)を使う楽しい体ほぐしの運動
橋本 拓弥
「ケンパ」でリズム・平衡・視覚聴覚調整感覚が身に付く
川田 剛
ミニ特集 3月 新指導要領で体育授業はこう変わる「サッカー型ゲーム・サッカー」
(低学年)数多くボールにふれ、楽しく「蹴る」という感覚を身に付けさせる
佐藤 貴子
(中学年)子どもが夢中になる三つのサッカーゲーム
団野 晶夫
(高学年)パスとトラップの技能を高める簡易ゲーム
村田 正樹
ライブで体感!TOSS体育講座
北海道 体育&スキーセミナー
村田 斎
レベルアップ これだけは押さえたい体育授業の基礎・基本
子どもの遊び感覚を最大限に生かす
山本 貞美
マンガで見る楽しい体育指導 (第132回)
根本体育直伝マンガ(リズム太鼓で集合させるの巻)
岩野 節男
体育授業が変わる把握術〜子どもをどう動かすのか (第12回)
変化のある繰り返しが回数を保障し、できるようにさせる
並木 孝樹
苦手な子ができるようになる、新・テクニカルポイント (第12回)
鉄棒 後方支持回転のテクニカルポイント
村田 淳
拍手喝采これでYOSAKOIソーランが成功
荒れた学級を立て直す取り組みとして
三輪 仁志
運動会から体育倉庫整備まで〜体育主任の仕事術 (第12回)
次年度への提案
郡司 崇人
〜学校全体・児童全体を考えた計画を立てる〜
初任者必見!体育授業の約束&システム (第12回)
子どもが素早く動く!用具の出し入れ4原則
本宮 淳平
最新情報を盛り込んだ食の授業 (第44回)
食育とは「次世代の体と心」を育てる総合授業
齋藤 滋
「身近なモノ」ちょっとした工夫の教材教具 (第12回)
風船を使って体も心もほぐれる体ほぐしの授業
木村 正章
特別支援の子どもも活躍!楽しい体育授業
得意なことを生かして自尊心を高める
瀧日 幸雄
学級通信から再現!学校全員達成を目指したドラマ (第12回)
1年間取り組んだ結果
岩田 史朗
今さら聞けない体育授業のイ・ロ・ハ (第12回)
体育授業上達への道チェックポイント10
東條 正興
子どものためのメンタルトレーニング (第12回)
岡田武史監督のチームづくりに学ぶ「心の育て方」3
白石 豊
「習得型」教具のユースウェア&活用法 (第12回)
6年生を送る会で感動の拍手を「YOSAKOIソーラン公式DVD―侍―」を使った指導法
臼井 俊男
TOSS体育最前線
「楽しい体育DVD授業シリーズ」ですぐれた体育の授業の型を学ぶ
TOSS体育中央事務局
〜根本正雄の「体つくりの運動の教え方」に学ぶ〜
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
ボール蹴り遊び(低学年)
立宅 麻奈美
〜楽しみながらたくさんボールを蹴る〜
サッカー(高学年)
田村 治男
〜「心電図」による分析がゲームのレベルをあげる〜
教科書アレンジ!保健の授業 (第12回)
心の発達を考える
戸井 和彦
ライフスキルと健康教育 (第108回)
子宮けい癌予防教育教材(3)
武田 敏
授業の腕を高める論文審査 (第227回)
1人残らず逆上がりへの挑戦
向山 洋一
体育科における学力保障 (第96回)
どの子もできた!!TOSS沖縄エイサー 米須清貴氏の指導A
根本 正雄
〜特別支援を要する児童も巻き込むエイサー指導〜
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース (第110回)
3月号
東條 正興
1/30秒単位で見せる子どものよい動きはこれだ! (第48回)
マット運動
佐藤 泰之
〜側方倒立回転〜

特集の解説

伝承遊び―子ども熱中の面白メニュー

TOSS体育授業研究会代表

根本正雄


 石巻市立石巻小学校の岡麻知子氏の伝承遊び「『ゴム跳び』でたくみさを養う」の模疑授業を参観した。

 ゴム跳び遊びは、伝統的な運動遊びである。室内のテレビゲームなどのなかった昔は、女子を中心に外遊びが盛んであった。

 その中でゴム跳びは用具が簡単で、誰でも参加できる遊びで人気があった。片足で跳ぶ、両足で跳ぶなどの動きづくりができ、しかも体力づくりもなされる。

 岡麻知子氏は、ゴム跳びのよさを次のように述べている。

@ ゴム一つでどこでもできる。

A ゴムなので痛くない、怖くない。

B 難易度(ゴムの高さ、幅)を子どもたちが調整できる。

C 基礎感覚(リズム感覚、跳ぶ、跳び越す、跳びながらゴムを踏むという協応動作、跳んで空中で向きを変えるなど)が習得できる。

 特に基礎感覚づくりが遊びを通して習得できることが、ゴム跳びのよいところである。このような伝承遊びをもっと授業に取り入れて、動きの習熟をしていきたいというのが、本特集のねらいである。

 伝承遊びを見直し、活用していくために岡氏は次のような指導を行っている。

@ 男跳び。片足で踏み切り、走り高跳びのように跳ぶ。膝の高さから挑戦し、できたら上げていく。

A 女跳び。跳びながら体を回転させる。着地したとき、体は跳んできた方向を向く。

B 足かけ跳び。右足にゴムをかけて跳びやすい高さまでおろし、左足で「トン・トン」とケンケンをして跳び越す。「トン・トン・パー」のリズム。

C 引っかけ跳び。手前のゴムをつま先に引っかけながら跳んで、奥のゴムを跳び越える。1・2・3歩下がってまっすぐになっているゴムを跳び越える。

D グー・パー跳び。(輪の中から)グー・パー・グー・踏み・グー・パー・ねじってジャンプ。

 岡氏は、5種類のゴム跳びを紹介している。一つだけでは子どもも飽きてしまう。

 少しずつ変化をさせ、子どもが意欲を持って取り組めるようにしている。

 いくつかの跳び方があれば、得意技もうまれる。何種類かの遊びの中から、選択して遊ぶこともできる。それぞれの子どもが主役になれるのである。

 種類を変えることにより、自然に多様な動きづくりがなされ、動きの習熟も図れていく。

 基本の跳ぶという動きが、何回も繰り返しなされるので、子どもは遊んでいるうちに、習熟していくのである。

 しかも岡氏は指導にあたり、次の工夫をしている。

@ 初めの指導では、「演じてみせる」「スケッチブックで絵を提示する」など視覚的な説明をする。

A グループごとに歌に合わせて跳び方を考え、工夫させる。

 以上のような指導の工夫によって、授業は楽しく仲間づくりをしながら遊ぶことができた。

 「スケッチブックで絵を提示する」など視覚的な説明は、言語活用能力を育てる。言葉だけでなく、絵を通して動きを説明した方が理解していく。

 伝承遊びのよさは、集団遊びである。仲間と楽しく活動する中で動きがよくなり、深められていく。

 コミュニケーション能力を高めていくことができる。岡氏の授業は学習要領の主旨からいっても優れていた。

 本特集は、次の項目でまとめられている。

@ 伝承遊び名

A 〇〇遊びのよさ

B 基礎感覚づくり・基礎技能づくり・運動づくりとの関連

C 実際の授業(遊びの方法)指導の工夫・留意点

 実際に体育の時間、休み時間などで実践して欲しい。子どもは熱中して取り組んでいく。

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      明治図書

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