- 特集 体力テストで赤信号!―挽回の授業レシピ16
- 特集の解説
- 体力テストで赤信号!―挽回の授業レシピ16
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- [握力]の記録を高める方法
- ≪低学年≫握力を高める運動を授業の中で少しずつ取り入れる
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- ≪高学年≫測定時のポイントと握力向上のための取り組み
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- [上体起こし]の記録を高める方法
- ≪低学年≫上体起こしは、おへそを意識!
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- ≪高学年≫上体起こし0回からの挑戦
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- [長座体前屈]の記録を高める方法
- ≪低学年≫柔軟性を育てる遊びと準備運動で記録を伸ばす
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- ≪高学年≫普段からストレッチをする習慣を身に付けさせつつ、一気に記録が伸びる方法も教える
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- [反復横跳び]の記録を高める方法
- ≪低学年≫両足ジャンプからの反復横跳び
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- ≪高学年≫運動領域ごとに敏捷性を高める運動を取り入れる
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- [20mシャトルラン]の記録を高める方法
- ≪低学年≫シンクロシャトルランで記録アップ!!
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- ≪高学年≫趣意説明・呼吸法の習得・前年度の記録への挑戦で挽回
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- [50m走]の記録を高める方法
- ≪低学年≫まっすぐ走るためのステップ指導
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- ≪高学年≫ウォーミングアップで走りを変える
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- [立ち幅跳び]の記録を高める方法
- ≪低学年≫「根本式立ち幅跳び」指導で、1時間で平均11センチアップした
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- ≪高学年≫「根本式立ち幅跳び指導法」で、確実に運動能力をアップする
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- [ソフトボール投げ]の記録を高める方法
- ≪低学年≫足の重心移動で遠くへ投げるコツをつかむ
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- ≪高学年≫一連の運動を細分化し、基本となる動作を体得させる
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- ミニ特集 10月・すぐに授業ができる!今月の単元計画
- <低学年/かけっこ>効果的な方法を示し、やらせてみせてほめまくり、やる気にさせて何度も走りたくなるおもしろさを十分に味わわせる
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- <中学年/ミニハードル走>リズミカルに走る楽しさを体感させる
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- <高学年/ハードル走>活動量にあふれ、子どもが思考するハードルの授業づくりをめざして
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- ライブで体感!TOSS体育講座
- 根本正雄氏がアラブ第一席授業者が集結!全国のプロ体育教師の技に参加者が魅せられる!
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- 〜TOSS体育全国セミナーin東京〜
- レベルアップ これだけは押さえたい体育授業の基礎・基本
- 指示太鼓や指示笛を使い分ける
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- マンガで見る楽しい体育指導 (第151回)
- TOSS体育直伝マンガ(全員逆上がり100%達成!)
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- スポーツ選手にインタビュー/子どもたちへのメッセージ (第4回)
- 後ろに下がらず、常に前へ、前へ
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- 10分で分かる体育指導のコツ (第7回)
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- 単元・場面ごとに使い分けると便利!!グループ分けの仕方
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- 組体操は貴重な教師修業の場である
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- 走・跳の基礎感覚づくり・ボールを使ったコーディネーション運動
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- 読者のページ My Opinion
- 編集後記
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- TOSS体育ニュース (第129回)
- 10月号
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- 授業の腕を上げる体育クリニック (第19回)
- 体育授業シーンで考える「授業の原則十カ条」・その5
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特集の解説 体力テストで赤信号!―挽回の授業レシピ16
TOSS体育授業研究会代表/根本 正雄
平成23年度の体力テストの結果を見ると、上体起こし、反復横跳び、20mシャトルラン、50m走は、向上の傾向を示していると報告されている。
反面、握力、長座体前屈、立ち幅跳び、ソフトボール投げは、向上の傾向が見られない。
6年生(11歳)の昭和55年度のソフトボール投げの平均値と平成22年度の平均を比べると、平成22年度の記録は低下している。男子35・1m→30・8m 女子21・3m→17・5mである。
それに対して、身長、体重は大きく伸びている。これは、生活が豊かになり、栄養のある食べ物がたくさん食べられるようになったからである。
身長、体重は大きく成長しているのに、運動能力は低下している種目がある。なぜであろうか。
これは、昔に比べて生活が便利になり、生活の中で歩いたり、体を動かしたりすることが、少なくなってきたからである。
対策として、小学校では屋外遊び、休日の過ごし方の改善が必要だと述べられている。
特にスポーツクラブに所属して、定期的に運動している子どもの記録はよいと報告されている。しかし、スポーツクラブに所属できない子どももいる。
そのような子どもは、学校体育の中で運動能力を高める必要がある。方法は三つ考えられる。
1 正課時体育の中で高める。
2 業間、昼休み、放課後などで高める。
3 学校行事の中で高める。
本特集では、正課時体育の中で高める方法が紹介されている。
正課時体育の中で高める方法として、私は立ち幅跳びで次の実践を行った。
@膝を曲げます。この時、息を吐きながら、両手を下におろします。
Aつま先で跳びます。つま先を蹴ると同時に息を吸いながら、両手を上に振り上げます。(最初からつま先の姿勢になる)
A着地する前、両手を下におろしながら、息を吐きます。膝は曲げます。
この結果、1年生から6年生まで、記録が大きく伸びたという報告があった。運動能力を高める方法が分かれば、記録は高まるのである。
昔に比べて運動能力が低下しているソフトボール投げがある。これも次のような方法で指導した。
○基本 足を前後に開き、腰の回転を使って投げる。
@ステップ1 足を前後に投げる。
Aステップ2 腰を回転させて投げる。
Bステップ3 スナップを使って投げる。
すると、今まで遠くに投げられなかった子どもが、1m〜3mも遠くに投げられるようになった。
このように、正しい方法を指導すれば、運動能力は高まっていく。正しい指導を行えば、記録は伸びるのである。
本特集では、種目ごとに運動能力の高まる指導法が紹介されている。次のような項目でまとめられている。
○基本
@ステップ1
Aステップ2
Bステップ3
「基本」では、その運動で一番必要な動きの原理・原則が示されている。
「ステップ」では、@からBの順に上達の筋道が示されている。いきなり高めるのではなく、スモールステップでの上達の筋道が示されている。
指導前の記録を計測しておき、指導後の記録と比較してほしい。必ず伸びている。子どもの変容を通して、体力がどのように高まったのかが分かる。
本特集を参考にして、子どもの体力が高まる指導をしていってほしい。
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- 明治図書