- 特集 子どもの「心」を鍛える学級づくり
- 提言・学級づくりで子どもの「心」の鍛え方
- 学力低下はしつけの低下
- /
- 人生の土台となる“習慣”の鍛育
- /
- 心を伝え合う《環境》づくりを
- /
- 自分の壁を乗り越えさせる
- /
- 江戸の人々に学ぶ公共心
- /
- ならぬことはならぬものです
- /
- 現場から―「心」の教育・ここが足りない
- 「心」の教育の授業をせよ!
- /
- 知られざる先人の偉業で「公の精神」の授業を創る
- /
- かくれたカリキュラムを意識せよ
- /
- 「おたがいさま」と「おかげさま」
- /
- 子どもの「心」を鍛える学級づくり―低学年
- 学級から「いじめ」をなくす
- /
- 我慢をさせよう
- /
- 人間修行を継続させる
- /
- 子どもの「心」を鍛える学級づくり―中学年
- キーワードは「静」
- /
- 「してはいけないことはしてはいけない」という「ルールを守ること」を徹底せよ
- /
- 個別評定と楽しいゲームで鍛える
- /
- 子どもの「心」を鍛える学級づくり―高学年
- 「心」を鍛えるのは、行動を変えさせることから始まる。自分に自信を持つのは、知的な授業による逆転現象と特別支援の視点。
- /
- バリアフリーの学級づくり
- /
- 今こそ、「ユーモアのある学級」を!
- /
- 子どもの「心」を鍛える学級づくり―中学校
- 「人との関わり」をあらゆる所で
- /
- 学級づくりの物差し
- /
- TOSSだから心を鍛えられる
- /
- 正しいことを正しいと言える力を培う
- /
- 小学校版「心のノート」をどう読んだか
- 自分の心を振り返らせ交流させよう
- /
- 神秘主義に陥らないように!
- /
- イチロー選手に学び夢を追う
- /
- 中学校版「心のノート」をどう読んだか
- 「夢を育む」進路学習にも活用
- /
- 生き方を教える三つの使い方
- /
- 中学生の現実を直視していない
- /
- 楽しいクラスをみんなで創る (第2回)
- 1年生の教室は6年間の基礎になる
- /
- 心を育てる言葉かけ
- 温かく受容し、誉めてやりたい
- /
- 子どもを守る学級の危機管理 (第2回)
- 下学年/「黄金の三日間」の点検をせよ!
- /
- 上学年/小さな配慮が子供をつなぎ留める
- /
- 中学校/学級の荒れは座席に表れる。《座席を制する教師》だけが学級を統率できる
- /
- 学級の集団意識の高め方 (第2回)
- 小学校/授業で集団意識を高める
- /
- 中学校/「はい」という返事は楽しい集団を育てる第一歩
- /
- 学級をまとめる統率力を磨く (第2回)
- 小学校/目くじらを立てない教師が統率力を持つ
- /
- 中学校/「統率」するには「教育技術」が要る
- /
- 学力形成としての集団思考 (第2回)
- 教科の学力をケアする学級づくりへの国際的評価
- /
- 編集後記
- /
編集後記
○…「心の教育」を強調すると必ず次のような指摘が返ってきます。「豊かさを生きる難しさ」として、子どもたちが「耐える力が無くなった」「キレやすくなった」「子どもの世界に陰湿ないじめが深く広くはびこっている」「対人関係が下手になった」「小さいころから善悪がしつけられていない」などとの批評が並べられます。
○…こうした批判に対して小柳晴生氏は「これまで疑いようのないほど常識であった欠乏を生きる知恵≠ニ最近急速に必要性を増し広がりつつある豊かさを生きる知恵≠ニの間に生じている亀裂であり、適応の仕方の違いが生み出している」(『ひきこもる小さな哲学者たちへ』より)ものだと指摘しています。
○…従来から学校教育の目標として「知・徳・体」が言い習わされ、長らく知育が冒頭に置かれてきました。最近の教育技術学会栃木大会でも「知・徳・体」が改めて問題になっていました。しかし一九八七年に出された臨教審の最終答申では、この順序を変えて、「徳・知・体」とし、徳育を最初に置いていました。これが背景としてあり道徳や「心の教育」が重視されてきたとみる考え方があります。
○…しかし最近までの「学力低下論争」に見られるように、一時は極端な知育偏重論に傾いていたのではないでしょうか。かって井深大氏は戦後教育が置き忘れた「心の教育」の回復を強く主張していました。子どもをダメにしたのは「金銭至上主義」だ、と言うわけです。だからと言って国定?「心のノート」がすべてかとは言いがたいようです。
○…学級づくりの実践は、一人ひとりを認め合い、互いに助け合う仲間づくりを大事にしてきたのではないでしょうか。
(江部 満)
-
- 明治図書