- 特集 学級の「集団規範」をどう作るか
- 提言・学級の「集団規範」の役割
- まずは、感じ取らせることから―環境づくりと価値意識の醸成―
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- 「他者と共に生きる」という学級の規範
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- 授業が基礎であり、目的である
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- 教室で「ともに、居る」感覚を育てる―「自分には関係ない」をゆさぶる
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- ルールを守ればよいことが起こる
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- 「お国自慢」ができる学級
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- 学級の「集団規範」づくり―下学年の重点
- 担任が、「集団規範」を適切に指導しよう!
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- シンプルなルールを繰り返し指導する
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- 教師自身が子ども達のお手本となる
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- 学級の「集団規範」づくり―上学年の重点
- 「集団規範」を生み出す学級の土壌作り
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- 当たり前のことをできるようにする
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- 規範が守られるシステムを構築すべきである
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- 学級の「集団規範」づくり―中学校の重点
- 自分のクラスに誇りを持たせる
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- 好ましい行動をほめて動かすことを重点とせよ
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- 3つのキーワードで集団規範を作る
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- 担任に必要な3つの条件
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- 学級を安定させたいなら学年を安定させよ
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- 学級の「集団規範」を生かした実践―小学校の実践
- 一年生から規範を示せ
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- 子どもが持っている集団規範を信じ、見つけ、ときに正しい方向を示すことが私たち大人の役割である
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- 授業の事実で「集団規範」のよさを伝える
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- 学級の「集団規範」を生かした実践―中学校の実践
- 学級開きからはじまる「いじめ防止」規範プログラム
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- ネアカなクラスが集団規範を育てる
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- 決まりを守るのは快適なことだ!
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- 集団生活への適応が苦手な子への対策
- ほめて伸ばす指導が中心だ
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- まずは大人との関係づくりから
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- 全ての子を巻き込む集団づくり
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- 楽しいクラスをみんなで創る (第10回)
- 一年生の教室環境作り
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- 心を育てる言葉かけ
- 共感・共有・共創の心を
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- 「考える力」はこうして育てる (第10回)
- 低学年の場合/「中央教育審議会まとめ」にみる教育の「習得」システム
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- 中学年の場合/教材を分析する技能で思考を深める
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- 高学年の場合/冒頭の一文を授業する
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- 中学生の場合/生徒の主張がどう作られたか〜キーワードの生成〜
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- 子どもに「モラル」を育てる (第10回)
- 「ごめんなさい」が素直に言える子にしよう
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- 集団活動を通して子どもの心をつなぐ (第10回)
- 小さな手だての積み重ねで男女の仲をつなぐ
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- 特別支援教育の担任となって (第10回)
- 1月 自立心を育てる
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- グレーゾーンの子を救う効果的な学習指導の方法 (第10回)
- 理科・社会・特別活動の指導
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- 編集後記
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編集後記
○…学級崩壊が問題になってから久しくなります。これは学級集団に秩序が失われていることであり「集団規範」の制度化に問題が生じているのではないか、とする批判が出ています。そこから子どもたちの自主性の尊重、容認の集団づくり、支持的風土づくりなどの偏った理解から、学級集団行動を自由にする説が出ているとする批判もあります。しかし教師に対する愛着と信頼によって成立する学級の教育には、やはり規範的組織としての学級の形成は不可欠の条件ではないかとする説もあります。(『学級経営重要用語三〇〇の基礎知識』から)
○…では「集団規範」とは何か、ということになります。「ある集団の成員たちが共有している判断基準、行動基準ということになる。ある集団をまとまりのあるものとして維持していくには、集団の成員が共通の規範(集団規範)を有することが不可欠なのであり、それによって集団の秩序は保たれるのである。」(前書から)と解説されています。
○…自分たちの学級を明るく、助け合える楽しい学級にしたいとは誰もが願っていることです。そのためには「集団規範」づくりは学級経営にとって不可欠のことです。しかし、その誰もが共有できる集団規範づくりは簡単に出来るものではありません。前記の用語事典でも「教師がルールをつくり、それをただ強要して守らせ、成員の逸脱がないという状況は、集団規範を成員が共有できたとはいえない。それは単なる管理の強化に過ぎない」と警告しています。
○…では、学級の集団規範づくりをしていく時に大切なことはなにか。その際、皆で意見を出し合い、皆で納得し合った「ルール」でも個人個人が自分のものとして理解し身につけなければ生きた規範にはならないでしょう。
(江部 満)
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- 明治図書