- 特集 教師の学級統率力を見直す
- 提言 教師の学級統率力―何が問題か
- チンパンジーのボスに学ぶ
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- つかむ・まとめる・統率する
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- 五つの力が欠如していることが問題である
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- 技量四無に抗し、感化力を高めよ
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- 習得させるんだという意志の欠如と習得型指導力の欠如
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- 子どもは、子どもにはできないことを教師に求める
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- 低学年の学級統率力―ここに重点を置く
- 「誉めて」・「のせて」子どもを動かす
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- 指示を明確に、言葉を削る工夫をする
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- 叱る原因を作らない授業をする
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- 中学年の学級統率力―ここに重点を置く
- 授業とイベントで統率し続ける
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- 先生がやんちゃのリーダーになる
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- 率先して明るく、最もやんちゃで、教師自らやってみせることが、教師の統率力
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- 高学年の学級統率力―ここに重点を置く
- 放課後の孤独な作業を続ける
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- 責任と自由のバランスを!
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- ルールを再確認し、ボスと闘う。絶対に負けてはならない。
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- 中学生の学級統率力―ここに重点を置く
- 責任感をもって万策を尽くす、そこには特別支援教育の視点が不可欠である
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- 問題解決場面を見せること
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- 中学生の「心」に届くように「ほめる」こと
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- 日記で「信頼関係」の土壌を築く
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- 日常生活の質を高めることが最も重要だ
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- 学級統率力で「規範意識」を育てる―小学校
- TOSS道徳の「生き方の五原則」に則って、学級経営を行う
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- 褒めて育てる
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- 集団の中で褒めることで規範意識は生まれる
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- 学級統率力で「規範意識」を育てる―中学校
- 教師が範を示し、ほめて育てる
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- 規律を機能させる力
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- 学級システムを確立する
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- 楽しいクラスをみんなで創る (第9回)
- 学び合う集団を作るためのしかけ
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- 心を育てる言葉かけ
- 「だいじょうぶ だいじょうぶ」
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- 学級づくりへの挑戦 (第9回)
- 小学校/重苦しい学級の雰囲気をどう変えていくか
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- 中学校/担任としての「卒業試験問題」
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- 小学校の道徳授業をどう変えるか (第9回)
- 「無償の愛」リマスター①
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- 中学校の道徳授業をどう変えるか (第9回)
- 「個性」など無用である
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- 子どもの対人関係能力を高める (第9回)
- 「体罰」の誘惑にかられていませんか
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- 学級経営をめぐる最新課題 (第9回)
- 学級づくりの成果:2つの現象を考える
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- 編集後記
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編集後記
○…統率力なき教師が学級経営をすれば、経営にならないと大谷和明氏は明瞭に主張しています。さらに統率力なき教師には、子どもの学力保障もできないと強調されています。秩序なきところは、無法地帯となるからだ、と言います。では大谷氏の考える統率力とは何か。「集団をコントロールする力」だと言います。単なる集まりをリーダーが存在する秩序ある「群れ」とするには、リーダーの相互認知が必要だ、と言うわけです。そのために、「まとめる力」と「率いる力」の二つが必要であると言うわけです。(本誌五月号・二九二号から)
○…「集団の統率力」で学級崩壊を防ぐ特集をした本誌一八八号で、有田和正氏は「三つのことが機能する集団づくり」を呼びかけています。「学級というのは、①助け合い、②みがき合い、③けん制し合い、という三つのことが機能しているのであるから、このどれかが機能しなくなったら学級崩壊となる」と言うわけです。「秩序のある学級にすることが教師の統率力といってよい」と主張されています。
○…「集団統率力で学級の崩れを防ごう」と呼びかけている明石要一氏は、「子どもは社会を映す鏡です。子どもが変わっています。その子どもの変化に学校は対応できていません。子どもの変化に対して学校、教師は何をすればよいのでしょうか。高い自尊感情を持ち、友だちと関われ、自分たちで企画し、提案する子ども集団の育成が求められています。具体的には教師・教師集団が統率力を持ち学級の崩れを防ぐ集団づくりをめざしたい」と呼びかけているわけです。
○…本号は、これまでの「教師の統率力」を再検討し、これからの指導の在り方を考え直す提案を特集としました。
(江部 満)
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- 明治図書