- 特集 守るべき「規範」を示す学級づくり
- 提言 なぜ「規範」を示す必要があるか
- 言葉は教師である
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- 「横からの規範」が作用する学級を
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- 「子どもの一生」というモノサシで
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- 行動の基準を確立する
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- 「規範」無き「実践」は無意味だ
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- 最新脳科学「ミラーニューロン」が裏づける「規範を教える」ことの重要性
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- 学級を統率する力を磨く―小学校
- この一点はゆずらない、いじめと闘う
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- アドバルーンの叩き方とトラブルの対処がカギ
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- 学校で同僚の良さを学び、磨く場にする
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- 「学級通信」を書くことで統率する力を付ける
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- 「創造」ができると統率力もつく
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- 学級を統率する力を磨く―中学校
- 最小限の指示で学級を動かす
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- 生徒は教師の一番の味方である
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- マイナスからのスタートでも明るく淡々と教え続ける
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- 日々の関わりの積み重ねを大切にする
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- 気概をもち、規範を教え続ける
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- 授業で育てる「規範意識」
- 三分前に教室に入ることから、すべては始まる
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- 授業を支える教材・学級づくり・対応力
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- 「痛み分け」で規範意識を育てる
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- 年間を通しての学級経営方針と指導の継続が決め手になる
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- 向山型算数を通してルールを教える
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- 特別支援教育の視点で育てる「規範意識」
- 自分で判断させることで、素直になる
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- 発達障害の特性を理解し、優しく諭しながら規範意識を育てる
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- 特別支援教育の視点で規範意識を高めよう!
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- 発達障害の子も規範意識の創り方は同じ。足りない所を一つずつ補っていけばいい。
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- 学級経営と授業を柱に
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- 楽しいクラスをみんなで創る (第11回)
- 授業と学級経営の工夫で子どもを笑顔に!
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- 心を育てる言葉かけ
- 今日は紙に書いてお話ししましょう
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- 学級づくりへの挑戦 (第11回)
- 小学校/学級担任でない場合、荒れた学級で授業するにはどうしたらよいか
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- 中学校/様々な葛藤から、新しい一歩を踏み出したのは
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- 小学校の道徳授業をどう変えるか (第11回)
- 最新脳科学で裏づける心の教育(前編)
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- 中学校の道徳授業をどう変えるか (第11回)
- こんな教員は要らない
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- 子どもの対人関係能力を高める (第11回)
- 不審者対策は万全ですか
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- 学級経営をめぐる最新課題 (第11回)
- 学級づくり一年間の総括A準拠集団化
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- 編集後記
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編集後記
○…荒れた学級に最も欠けているものが「自律」だ、と河田孝文氏は指摘しています。「自律」とは、自らの立てた規範に従って行動することである。しかし荒れた学級の子どもたちは従う規範をもっていない。もっていないから、自らの行動をコントロールできず暴走してしまうのである。従うべき規範は、教師が教えなければならない。次の二つである。(1)学級のルールを守る。(2)人に迷惑をかけない。この二つを教え守るようにさせれば、荒れた学級も再生する」と。(河田著『“自由と規律”を使いわける学級システム』より
○・・・さらに長野藤夫しは、「規範のない教室」には混乱が表れやすいと指摘しています。例えば、(1)学校にライターなどを持ってくるものではないという規範、(2)教室で炎を上げるものではないという規範、(3)とんでもないことをしたら謝ったり改めたりするものだという規範、(4)挨拶というものはこのようにするものだという規範、などが存在していないからだ、と指摘しています。
○…ではどうするか。長野氏は教師の立場からすれば、「学級を統率する」ことが大事だ、と提言されています。(長野著『「学級を統率する」力を磨く』より)学級を統率するためのステップとしては、すでに向山洋一氏が示した次の三点があります。(1)共通の目標をつくる、(2)目標を達成するためのしくみをつくる、(3)子ども集団を動かす。
○…この点について大森修氏は、教育界に「統率」という概念を導入することによって、「責任感」の復権を図ったものとして高く評価されています。(本誌一八八号より)本号は「守るべき“規範”を示す学級づくりへの提言集を特集としました。
(江部 満)
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- 明治図書