- 特集 話すために書く―話す・聞く能力を育てる言語活動の展開
- 話すために書く
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- 「話すために書く」能力をこう育てたい
- 書く活動の意義と機能を見すえた指導
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- 書くことで、意味の充実を図る
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- 「話す・聞く」活動の中で、「書く」力を育てる視点
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- 話すことの表現過程に即した「書く」指導を
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- 小学校6年/話すために書く力を育てる年間指導計画
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- 中学校1年/話すために書く力を育てる年間指導計画
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- 高等学校1年/話すために書く力を育てる年間指導計画
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- 話すために書く力を育てる学習活動の具体例
- 小学校2年/読書紹介をするために書く
- 目的意識をはっきりさせて意欲を高める
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- 小学校3年/ブックトークをするために書く
- 「構成表→フル原稿→スピーチメモ」という過程を経て
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- 小学校6年/意見・発表をするために書く
- 主題を明確にしたスピーチのための内言指導
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- 中学校1年/主張するために書く
- 第三回スピーチ大会
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- 小学校4年/調べたことを報告するために書く
- 心に残る発表会をしよう
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- 中学校1年/調べたことを説明するために書く
- 話す自分を構成メモでイメージして
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- 高等学校3年/研究したことを発表するために書く
- 自ら課題を設定し、調べ、書き、発表する学習
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- 小学校6年/話し合いをするために書く
- 自分の考えを明確にして話し合う
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- 中学校2年/討論をするために書く
- 「書く」必要性が生まれる授業
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- 高等学校2・3年/プレゼンテーションをするために書く
- 創作古文のプレゼンテーション
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- イギリスにおける「話すために書く」学習の実情
- テクスト特性と学習者主体の開発
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- 特集2 対談「話すために書く―話す・聞く能力を育てる言語活動の展開―」
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- 発言
- 季節の循環と「国語教育」
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- 投稿=実践研究の広場
- 伝え合う力の育成をめざして
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- コミュニケーション能力をはぐくむ国語教育の探究
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- 話す・聞く能力を育てる言語活動の展開
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- 国語科e情報
- 学校図書館活用フォーラム
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- 創意工夫のある国語教室 (第6回)
- 《言葉》が交流する国語教室
- 山形県村山市立楯岡中学校の実践
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- いまさら聞けない国語の豆知識・素朴なQ&A (第6回)
- 小道具
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- 新教育課程の研修テーマ・何が話題か (第6回)
- 中学校国語科・課題とその克服のために
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- BOOK GUIDE《この本がおもしろい》
- 『ことばが生まれる』(井上一郎著)
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- 『実験授業による授業改革への提案』(全国大学国語教育学会編)
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- 研究会実践紹介 (第11回)
- 中越国語教育懇話会
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- 読者の声から―メール通信・前号評判記
- 基本となる言葉の指導 (第6回)
- 人物表現の語彙を意識させる
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- 新しい国語能力の導入 (第6回)
- コンピュータメディアから見た国語科の学習2
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- 授業で困ったとき・失敗にどう対処し、何が変わったか (第6回)
- 子どもに近づくということ
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- 新世紀/中学校国語科の授業改革 (第12回)
- 現場教師よ、求道すでに道である、自覚的授業を
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- 「書くこと」新しい作文学習への変革 (第6回)
- 書く能力を育てる6
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- 「読むこと」の革新と新しい授業 (第18回)
- 読書活動のシステムとネットワーク化
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- 編集後記
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- Keyword Index
編集後記
1 話すために書く
国語科の指導は、話す力、聞く力、書く力、読む力などの言語能力の育成を主眼としている。また、国語科の学習は、通常、話す活動、聞く活動、書く活動、読む活動など幾つかの言語活動を関連させつつ展開される。ここでは、話すことと書くことを関連させて、話すために書く指導を取り上げる。
2 話す・聞く力をこう育てる
話すために書く指導も含めて、広く、「話す・聞くために書く」指導について、次のようなタイプも参考にしつつ、幾つかの提案を行う。
(1) 話す力を育てる指導の中に、書く力を育てる指導を構成する。(話すために書く)
(2) 聞く力を育てる指導の中に、書く力を育てる指導を構成する。(聞くために書く)
(3) 話し合う力を育てるために、書く力を育てる指導を構成する。(話し合うために書く)
3 「話すために書く」指導の年間指導計画
話す力を育てる指導の中に、書く力を育てる指導を位置づけ、内容・方法等を構成していくためには、授業は、相互の言語能力の関連を考慮しつつ、児童生徒の言語能力の実態等に即して、計画的に進められなければならない。
4 「話すために書く指導の実際
「話すために書く」指導を、年間指導計画に位置づけた上で行う場合、まず、どのような「話す力」を育てるのかという、ねらいを絞ることが肝要である。ねらいを絞った上で、「話すために書く」学習活動を具体的に設定していくことになる。
「話すために書く」学習活動には様々なものがあるが、「A話すこと・聞くこと」の領域の言語活動例を参考にしつつ、児童生徒の学習実態に沿った学習活動を具体的に設定していくことが、ねらいの実現のためにより効果的である。
なお、実践研究に当たっては、授業で実際に取り組んだ具体的な指導上の手だてを明らかにすることが必要である。特に、「話すために書く」という学習活動を支える様々な要素、例えば、効果的な内容構成の工夫や的確な用語選択のために、話し言葉と書き言葉の異同に基づいた指導や話すための構成メモなどの工夫をどのように行ったかを具体的に明らかにすることが必要である。
(田中 孝一)
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