- 特集 移行期・新国語科の重点指導―言語活動を重視した学校ぐるみの取り組み
- 特集について
- 提言・言語活動を重視した学校ぐるみの取り組み課題
- 学校経営の基盤となる言語活動の充実
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- 一人で「考える」過程の保証
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- 全教科で「言語」に着目した学びを
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- 言語活動とは何かわかっている学校こそ伸びる
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- 教科内容を習得・活用させるために、他者との相互作用を重視し、メタ認知力の育成をめざす言語活動を!
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- 小学校の特色ある取り組み
- 教育目標は「国語力は人間力」
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- 「学び合うこと」を重視した言語活動を全教育活動の中で
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- 自分の考えをもち、相互交流できる児童の育成
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- 音読・暗唱で子どもを変える・学校を変える
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- 言葉と心が通い合う学校づくり
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- 中学校の特色ある取り組み
- 取り組みの共通項は複数のものを
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- カリキュラム・マネジメントに位置付けた「普段着の授業」の取り組み
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- ブッククラブの指導法で「生きる力」としての言語力を育成する
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- 言語活動におけるスキルの活用場面
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- 言語力を育てる板書のヒント (第6回)
- 「読むこと」の指導と板書の工夫
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- 知識・技能の「習得」「活用」の関連指導 (第6回)
- 自ら考え自ら活動する読解表現力の強化
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- 論理的思考を鍛え、表現力・記述力を高める言語活動の改善 (第6回)
- 日常的に論理的思考力を鍛える音声言語指導法
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- 全員参加の学習コミュニケーションの設定と指導 (第6回)
- 「倍音」を子どもにも意識化させる
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- 伝統的言語文化の学習を通して人間・社会・自然などについての考えを深める (第6回)
- 伝統的な言語文化の授業の可能性
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- 表現スキルと理解スキルの関連で言語力向上 (第6回)
- 活用型統合発信スキル獲得の指導法開発
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- 学習思考力を引き出し高める指導力の強化 (第6回)
- 授業改革の原動力となる教材研究の在り方
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- 編集後記
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- 今月取り上げた教材
移行期・新国語科の重点指導 言語活動を重視した学校ぐるみの取り組み
学習指導要領改訂における「教育内容に関する主な改善事項」として、第一にあげられたのが「言語活動の充実」である。これは各教科等を貫く重要な改善の視点であるとされた。中教審答申には以下のように示されている。
国語をはじめとする言語は、知的活動(論理や思考)だけではなく、(中略)コミュニケーションや感性・情緒の基盤でもある。
このため、国語科において、これらの言語の果たす役割に応じ、的確に理解し、論理的に思考し表現する能力、互いの立場や考えを尊重し伝え合う能力を育成することや我が国の言語文化に触れて感性や情緒をはぐくむことを重視する。具体的には、特に小学校の低・中学年において、漢字の読み書き、音読や暗唱、対話、発表などにより基本的な国語の力を定着させ、また、古典の暗唱などにより、言葉の美しさやリズムを体感させるとともに、発達の段階に応じて、記録、要約、説明、論述といった言語活動を行う能力を培う必要がある。
なお、中学校においては社会生活に必要とされる「討論・解説・論述・鑑賞」などの言語活動を行う能力を確実に身に付けられるように指導の強化を図らなければならない。
このことを受けて、学習指導要領・総則「教育課程編成の一般方針」にも児童・生徒の「言語活動を充実する」ことが明確に示された。教育課程全体での実践的な検討が求められている。本号はこのような状況の下で、「言語活動の充実」を図る実践研究に先進的に取り組んでいる各地の研究指定校の先生方から、「言語活動を重視した学校ぐるみの取り組み」の実際や成果を紹介していただいた。国語科を中心としてどのような実践研究を行っていくべきかを考えたいとする特集である。
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- 明治図書