解放教育 2000年11月号
たしかな表現力を育てる ―書くことの意味

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解放教育 2000年11月号たしかな表現力を育てる ―書くことの意味

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ジャンル:
人権教育
刊行:
2000年10月
対象:
小・中
仕様:
A5判 132頁
状態:
絶版
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目次

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特集 たしかな表現力を育てる◇書くことの意味
書くことの意味―識字学級での出会いから
蔵本 穂積
日記―子どもが大人を書くとき
天野 里子
子どもたちに心の中を書きつづらせよう
黒田 紀子
お母さんからの手紙
池田 雅治
生活つづり方in中学校―より質の高い集団づくりのために
細井 司
子どものことばとからだが ひらかれるとき―つづることと出会うことの意味
森知 美香
自らが選び、つづることから―五年生一学期の文章表現指導
増田 俊昭
系統的なつづり方の指導がどうしても
大久保 幸一
子どものことばのよき読み手でありたい―確かな表現力を支えるために
坂田 次男
エピグラフ
メディア・リテラシー
~菅谷明子『メディア・リテラシー―世界の現場から』(岩波新書、2000年)Vページ~
座標
「教育病理」克服の道
黒沢 惟昭
~新自由主義からの政策転換を~
〈世界〉を読む・〈世界〉を感じる―異文化の風に乗って (第2回)
見ること
前平 泰志
戦後子ども会―覚えがき (第7回)
中村 拡三
第52回全国人権・同和教育研究大会開催要項
記者OBの視点
南北朝鮮の指導者が握手した夏の終わりに……
溝上 瑛
子どもたちにラブレターを書こう~「小1プロブレム」をともに越えるために (第3回)
「小1プロブレム」のはじまり
新保 真紀子
書評
『「保育一元化」への提言』(鈴木祥蔵著)
田中 文子
~人権保育の視点から、保・幼の二元体制を問う~
解放教育おりおりの断章 (第5回)
野本武一さんとの出会い
川向 秀武
授業づくり実践工房 (第8回)
小さなドラマづくり(田村克之)
豊田 ひさき
編集後記

編集後記

▽いま、わたしたちは、子どもたちに、自前の豊かな思想やいきいきとした感情を自らつくりださせたいと願う。とりわけ、情報化社会に暮らす現在、子どもたちはマスメディアの放出する膨大な映像による疑似体験や代理体験にさらされ、既成の独断や偏見に左右されやすくなっているからである。借りもののことばや、型にはまった、ありきたりのことばに不感症になっているのであろう。こうした苦境から脱出するには、自分自身のものの見方や感じ方、考え方や行動のし方を確かめなおす必要がある。それには、自分のことばで具体的に文章を書くことが、やはり不可欠であり、有効ではないか。具体的な事実に即した文章をつづることを通して考え、自前のことばで表現し、自分自身に確信がもてるような、換言すれば自尊感情を高めるような文章表現指導が求められている。特集では、空疎なことばや表現に抗して、いきいきとした豊かな書きことばによる表現力の獲得をめざした教育実践の営みを紹介した。特集にあたり、蔵本穂積先生(つづりかた教育研究会)の全面的なご協力をいただいた。

▽九月七日付けの新聞各紙は、政府・与党が、小・中・高校生にボランティア活動を義務づけるための関連法案を、来年の通常国会に提出する方針を固めた、と報じている。森首相の私的諮問機関「教育改革国民会議」の中間報告に、教育基本法見直しといっしょに盛り込まれる見通しという。こうした改革は、中教審や臨教審ではできないので、「私的」諮問機関でやるという。国民教育制度の根幹に関わる事柄をこんなイージーな手続きで実現しようとするのは、政治の退廃ではないか。

▽八月後半、サンパウロで開催された第一三回日伯教育シンポジウムに参加し、日本の生涯学習の動向について報告した。帰途、ロサンゼルス市教員組合(NEA支部)の幹部と防災教育の研究交流を行った。念願のグランドキャニオンを見学し、自然の雄大さを満喫することができた。

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