- 特集 21世紀:最前線からのレポート◇解放教育をきたえる
- 動的評価の理念と方法―文部省の評価の改革提案に関わって
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- 今、学力を問い直す
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- 学力保障としての部落史学習
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- インクルーシヴ教育へ挑戦―障害児教育の脱構築
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- 知的障害生徒の高校進学保障の制度化に向けて一歩前進
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- 人権メディア学習のすすめ
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- 生涯学習社会とメディアリテラシー
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- 被害者支援システムの構築にむけて―犯罪被害者の人権をとおして考える
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- 企業倫理と人権・部落問題の取組み
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- 「男女平等教育」のゆくえ
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- エピグラフ
- 新しい公共性
- 〜支援基礎論研究会編『支援学―管理社会をこえて』(東方出版、2000年)26頁〜
- 座標
- 水俣病問題における国の責任
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- 記者OBの視点
- 京都市左京区牛の宮町からの年賀状
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- 〈世界〉を読む・〈世界〉を感じる―異文化の風に乗って (第6回)
- 〈南〉から〈南〉へA
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- 戦後子ども会―覚えがき (第11回)
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- 子どもたちにラブレターを書こう〜「小1プロブレム」をともに越えるために (第7回)
- 子どもたちは語るべき多くのことを持っている
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- 解放教育おりおりの断章 (第9回)
- 個性的な同和教育の先達者たち
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- 「未来のための教育」を構想する (第21回)
- 一人ひとりが主人公になった市民社会の実現こそ
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- 授業づくり実践工房 (第10回)
- 子どもに賭ける(嶋田清美)
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- 編集後記
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編集後記
▽本特集では、二〇〇〇年度を締めくくるにあたって、これからの解放教育・人権教育の実践を鍛え、運動と研究を豊かに発展させるために、執筆者それぞれが取り組む研究領野の現場から、総括的な視座に立った、自由闊達な問題提起をお願いした。なお、今回初めて、アメリカの犯罪被害者支援の研究者である新進気鋭の新恵里さんを執筆陣に迎えることができた。
▽高松市主催の成人式で祝辞を述べる市長に向けてクラッカーを鳴らし物を投げるという児戯に等しい騒ぎを起こした五人の新成人が、告訴され逮捕された。市役所には、主催者側の対応を支持する意見が多数寄せられたそうだ。成人式が、私語でやかましく、祝辞や講演を聞く雰囲気でないような状況は、以前から報じられてきた。もはやお仕着せのワンパターンの成人式が、本来のイニシエーションの意義を失って同窓会のようになり、形骸化していたことは否めない。もちろん、今回のような妨害行為が許されてよいものではない。さりとて、告訴・逮捕でしか対処できなかった主催者側の発想の貧困も指弾されてよいのではないか。もし新成人に切実なメッセージをじかに伝えたいのなら、情熱をこめてくだんの若者たちとも対峙し、対話を試みてもよかったはずである。そこまでやる気がないのなら、成人式典は不要であり、広報紙上で首長の祝辞を載せればよい。各地の主催者側も手をこまねいていたわけではない。たとえば、静かな式典にするために、申し込み制にしているという。いずれにしても、成人にとって意味のある集会にするには、優れた先例もあるとおり、その地域の若者と積極的に協力しあって企画も準備も共にすすめることから始めるべきであろう。
▽中村拡三先生の連載は、本号をもって終了することになった。子ども会の歴史的研究は、余人をもって代えがたい先生のライフワークである。長期にわたり健筆を振るってくださった先生に、心から敬意を表し感謝の念を捧げたい。
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