- 特集 人権総合学習の実践的展開―視座と方法・手法を中心に
- 人権総合学習の方法論
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- 人権総合学習で確かな学力の保障を
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- 環境・人権・いのち
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- ひとまちっく 箕面新都心―わたしたちの夢をまちづくりに
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- 地域発、学校の情報化―教科と結んだ情報教育の創造
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- 「伝えるため」に創る
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- 出会い・つながり・発信―仲間とともに
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- 日本とアメリカにおけるマイノリティ生徒のエンパワーメントについて感じたこと―第一一回人権教育交流訪米団でニューヨーク・サンフランシスコを訪問して
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- エピグラフ
- 天皇制を起動させるハビトゥス
- 〜栗原彬「現代天皇制論」網野善彦編『天皇と王権を考える1人類社会の中の天皇と王権』(岩波講座、二〇〇二年)一五五〜一五六頁〜
- 座標
- 人種主義、人種差別、外国人排斥および関連のある不寛容の根絶をめざして
- 〜二〇〇一年ダーバン世界会議・行動計画(A国内レベル・3教育および啓発的措置)より〜
- 授業づくり実践工房 (第17回)
- 事実教授の授業と若干の分析(内藤由佳子)
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- 自由時間と野外教育の創造 (第2回)
- 野外教育の誕生と軌跡
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- 共生のトポス (第4回)
- 対話から生まれる社会への提案
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- 調査に見る 素顔のいまどき高校生 (第13回)
- 寝た子は育つか
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- 図書紹介
- 『学び合い育ち合う学習集団づくり』(豊田ひさき著)
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- 〜教育超混沌期の「水先案内書」〜
- 高校から総合学習を創る (第2回)
- 小さな体験、大きな学び
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- 〜体験的に学ぶとは何か〜
- 「自己発見工房」―細うで奮せん記 (第10回)
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- 「いま」をつづる子どもたち (第4回)
- 見つめる(その2)
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- 編集後記
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編集後記
▽今、教育現場での総合学習の取り組みに強力な逆風が吹いている。四月から完全学校五日制と「総合的な学習の時間」の導入を特色とする新指導要領の実施を目前にした一月一七日に、アピール「学びのすすめ」を出し、放課後の補習や宿題を増やす方向に、さらに三月一六日には土曜日の補習も容認する方針まで示し、軌道修正を行った。折からの「学力低下」問題への対応を迫られ、自らの教育政策への責任を不問にしたまま、なし崩しにその原因とされた「ゆとり教育」の転換を図った。その結果、教育現場に少なからず混乱を引き起こしている。解放教育は、一貫して、学力保障を追求してきた。低学力問題に取り組み、教科書無償闘争をはじめ、教育条件の整備、学力促進指導、加配教員の配置による三〇人学級の実現、学習指導要領の批判に基づく副読本・教材の開発、授業づくり、総合学習としての部落問題学習の開発など、生きる力と学ぶ力との統一をめざして実践を積み重ねてきた。「総合的な学習の時間」をも活用して、個別人権問題学習を深化・総合化・地域化し、グローバル化時代の日本の人権文化創造に資する教育実践の構築をめざしている。教科の学習を現代の生活課題と結びつけ、自らの生き方、暮らし方を主体的・批判的に考える力や資質を育てることでもある。本特集では、教育現場で取り組まれている人権総合学習のつくり方、実践的展開の仕方に焦点を当て、その観点や参加体験型学習等の効果的な活用の方法・手法の問題点・克服すべき課題を明らかにするために企画した。なお、編集にあたり、大人教の新保真紀子事務局長のご協力を得た。
▽今、中教審で教育基本法見直しの論議が始まろうとしている。外野の支援グループが「新しい教育基本法を求める会」で、中核メンバーは「新しい歴史教科書をつくる会」のリーダー層と重なっている。国会で有事法制の審議が始まったが、向かうところは、平和憲法の改悪ではないか。
(桂)
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- 明治図書