解放教育 2002年9月号
書を読み、世界を読む―読書の楽しみ

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解放教育 2002年9月号書を読み、世界を読む―読書の楽しみ

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ジャンル:
人権教育
刊行:
2002年8月
対象:
小・中
仕様:
A5判 132頁
状態:
絶版
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目次

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特集 書を読み、世界を読む―読書の愉しみ
現代世界への関心と古典への沈潜をめざして―最近の「読書ノート」の一齣
黒沢 惟昭
わたしの読書遍歴から―最近この一冊
記憶違いから読んだ『国定忠治』(高橋敏著『国定忠治』)
中野 陸夫
「ヒトが人になる」ということ(青春出版社編『続日本一の私の先生』)
樋口 浩
アーノルド・ミンデル『紛争の心理学』の衝撃(ミンデル著『紛争の心理学』)
武藤 啓司
人権学習の意義について多くの示唆(ブラウン著『偏見の社会心理学』)
林 伸一
ふるさとをとらえ発見する(岡田みつよ著『木を植えた子どもたち』)
田村 賢一
岐路にある同和教育(外川正明著『教育不平等』)
高田 一宏
「集団主義」のとらえなおしのために(諸富祥彦著『孤独であるためのレッスン』)
金 泰泳
志は迫害の土壌を砕く(木村聖哉・鶴見俊輔著「『むすびの家」物語』)
鈴木 三千翁
「子どもの社会力」シリーズを〈読む〉(門脇厚司著『子どもの社会力』ほか)
森山 沾一
思考は途絶させられない(野田正彰著『させられる教育』)
堀 智晴
ドブロリューボフの著作を読もう
横田 三郎
新しいパラダイムを求めて(続)―〈扉の言葉〉ブックリスト35選
桂 正孝
エピグラフ
多文化共生の平等社会の実現
〜芹田健太郎『21世紀の国際化論―兵庫からの挑戦』(兵庫ジャーナル社、二〇〇一年)一二八〜一二九頁〜
座標
今、なぜ有事立法なのか
梅林 宏道
文部科学省の『心のノート』
教育基本法「見直し」の世論づくり
桜井 輝之
「いま」をつづる子どもたち (第6回)
はらをたてる
増田 俊昭
高校から総合学習を創る (第4回)
平和を創る総合学習
平野 智之
〜海を越えた出会いのプログラム〜
調査に見る 素顔のいまどき高校生 (第15回)
共生社会へ
鍋島 祥郎
共生のトポス (第6回)
DV防止法と外国人
榎井 縁
授業づくり実践工房 (第18回)
子どもと創る総合的な学習(園田 雅春)
豊田 ひさき
創作 人権教育教材シリーズ「人権のポエム・暮らしのメロディ」 (第1回)
小学校高学年・差別
川元 祥一
〜春駒〜
【資料】提言・附属池田小事件は私たちに何を問いかけているのか
大阪府教職員組合
編集後記

編集後記

▽現在の日本社会は、戦後史のなかでもっとも険しい分水嶺を歩いているのではないか。とりわけ、九・一一米国同時多発テロ事件以降のブッシュ政権のユニラテラリズム(一方的一国主義または単独行動主義?)の新世界戦略に巻き込まれていくかどうかの分岐点に立っているとみる歴史感覚に、編集子はとらわれている。「ポスト冷戦後」の世界をどう見るのか、人の心と動きをどう読むのか、われわれの「社会的視力」が問われている。本特集では、迂遠なようではあるが、読書の領野から「社会的視力」に迫ってみた。そもそも、未来志向の教育の仕事には、読書が不可欠である。書を読むことは、著者との対話を通して、知識を獲得し、知的好奇心を刺激し、精神的世界を広げ深め、世界と人の読み解き方を学び考える営為である。そのプロセス自体が愉しみでもあり、時に癒しでもあり、生きることへの活力源ともなる。そこで、執筆者の皆さんには、ご自身の読書論や過去三年ぐらいの間に発刊され、感銘を受け、おもしろいと感じられた書物を一冊選び出し、その意義を論じていただくことをお願いした。読者の皆さんに、その書物のオリジナルなところや優れたところを紹介し、論評していただくという夏休みにむけた企画でもある。

▽一九九九年七月号より始まった豊田ひさき先生の隔月連載は三年余の長期になったが、大学での要職の多忙さもあり、本号をもって終わることになった。また、一年三か月、健筆をふるってくださった鍋島祥郎先生の連載も、今回をもって終了することになった。両先生のご尽力に心から感謝すると共に敬意を表したい。

▽今月号より、作家の川元祥一さんの創作教材シリーズの作品を、とりあえず一年間の予定で連載することになった。ご期待ください。

▽大教大附属池田小事件に対する大阪府教職員組合の提言を掲載した。新居晴幸副委員長の御協力をいただいた。

(桂)


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