- 特集 新しいキャリア教育の構築をめざして―進路保障教育の現段階
- キャリア教育の意義
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- アメリカのカリキュラム統合モデルにみるキャリア・ガイダンスの位置づけ―雇用可能性(employability)に着目して
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- 進路学習を小・中学校で―福岡市における進路保障の取り組み
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- 中国人生徒の進路を考える
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- 夢プラン―地域に育つ進路学習
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- 進路保障のさらなる模索
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- 外国人生徒の中学校卒業後の進路課題―兵庫県の緊急な教育課題
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- エピグラフ
- 錯認の構造
- 〜高橋哲哉「錯認の構造 日朝問題によせて」、『現代思想』(青土社、二〇〇二年一一月臨時増刊号)五三、五八頁〜
- 座標
- 教育基本法の見直しのめざすもの
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- 〜中教審中間報告の問題点〜
- 図書紹介
- 『18人の若者たちが語る部落のアイデンティティ』(松下一世著)
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- 〜部落の若者のアイデンティティを探ることから、新たなる同和・人権教育の創造を!〜
- 高校から総合学習を創る (第9回)
- 目指すべきは参画
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- 〜コンペスタイルの発表大会A〜
- 共生のトポス (第11回)
- 対人地雷と子どもたち
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- 追悼・中村拡三先生をおくる (第4回)
- 拡三先生 仕事のあしあと
- 〜著書、編著、共編著書リスト〜
- 「いま」をつづる子どもたち (第11回)
- 考える
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- 創作 人権教育教材シリーズ「人権のポエム・暮らしのメロディ」 (第6回)
- 小学校低学年・せいかつ
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- 〜さち子〜
- 韓国女性教育政策
- そのシステムと執行上の問題
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- 【資料】新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画の在り方について(中間報告)上
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- 編集後記
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編集後記
▽総務省の労働力調査によれば、一〇月の完全失業率は五・五%、三六二万人に達し、有効求人倍率も〇・五六倍で相変わらず厳しい雇用情勢である。年功賃金や終身雇用、企業別組合を主な特徴とする日本型雇用慣行が崩れ、高卒者の就職率は一七・一%、大卒者就職率は五七%と低下している。経済の情報化・グローバル化によって行き詰まった高卒労働市場からはじきだされた高卒無業者は、二〇〇二年三月現在、一〇・五%(約一三・八万人)、大卒無業者は二一・七%(約一二万人)に達している。いわゆる「フリーター」の増加である。出口の見えない厳しい就職難、フリーター志向の増大と日本型雇用システムの改変状況に対しては、学校教育と職業生活との接続を改善する具体的方策として、進路保障教育にキャリア教育の観点を導入する必要性が増大してきている。本特集では、職業選択の自由をめぐる厳しい情況および進路保障教育の新たな支援システムと進路学習の実践的展開に焦点を当てて特集を企画した。特集の編集にあたり、大人数の新保真紀子さん、大阪市同教の寺田正治さんのご協力を得た。
▽去る一一月一四日に公表された中教審の教育基本法見直しを提言した中間報告を読んで、愕然とさせられた。「教育憲法」と呼ばれる準憲法的な性格をもつ基本法の検討というのに、その審議の低調さ・杜撰さだけでなく、問答無用の運営のし方は、民主主義にはほど遠い。日本は、「失われた一〇年」から「没落の一〇年」に入ったということか。
▽本誌創刊者の中村拡三先生が逝去されてはや三か月になる。本号には、辻玄子さんのご尽力により、先生の主な著作物の一覧を掲載できた。そこには、解放教育創造の開拓者・組織者・指導者として、全力疾走の人生を歩まれた足跡が刻みこまれている。この激変転換期に、奥海の生活教育研究所に先生が残された仕事と資料から、解放教育のあり方を学び直してみたい。
(桂)
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- 明治図書