- 特集 いま、生活を通してつながるとは?◇つづる、語る、見つめる取り組みから
- 生活を通した仲間づくりってどうするの?
- /・・
- ともに出会い、生きることを学ぶ―児童養護施設の子どもたち
- /
- 自分と向き合い、親と向き合う中で―部落研につながってきている生徒たち
- /
- エピグラフ
- 被災者とサバイバー
- 〜広瀬弘忠著『人はなぜ逃げおくれるのか』(修正者新書、二〇〇四年)一五二頁〜
- 座標
- 深刻化する児童虐待問題
- /
- 〜親権への介入とその回復に向けて〜
- 英国・リーズ便り (第4回)
- 戦争についての参加型学習
- /
- のぐっつぁんのモノローグ (第16回)
- 「教育改革」これでいいのか?
- /
- 共生のトポス (第23回)
- 持続可能な開発のための教育の10年
- /
- 出会いと気づきで子どもが生きる―一般校での人権教育をどう展開するか (第5回)
- 人権教育を現場で展開するための若干の覚え書き(続)
- /
- 倫敦学力事情―大阪訪英団が見たイギリス教育改革 (第5回)
- 今日のイギリス、明日の日本
- /
- つづり方便り―森の学校・発 (第15回)
- 指導の課題をつかむこと
- /
- 編集後記
- /
編集後記
▼特集では、二〇〇三年度の大阪府人権教育研究協議会夏季研究集会で行われたパネルディスカッションを掲載させていただいた。ずいぶん時間がたってから「掲載させていただきたい」と突然原稿が郵送されたであろう新田さんと土田さん。原稿チェックなど、ほんとに感謝です。また、私のわがままな設定や人選を歓迎してこのパネルディスカッションを開催くださり、またこのたびは本誌への掲載を快くご承知くださった大阪府人権教育研究協議会の新保事務局長(当時)をはじめとするスタッフの皆さんにも厚くお礼もうしあげたい。
▼「生活を綴り語ること」が好きで、私は解放教育の業界に入ったのだと思っている。その後、一九九〇年代に入ってこの座談会の冒頭で出ている「冒険心型」の教育や、参加型学習を唱えたりするようになった。このころから森実は宗旨替えをして生活を綴ったり語ったりすることを批判的に見るようになったと思っている方がいる。ときどきそういう方に出会って、「あれれ」と感じることがある。私のなかでは両者は地続きなのだ。このパネルディスカッションなどをきっかけに、これらをさらにつないでいきたい。ちなみに、二〇〇四年度の夏季研でも、この続きを別な形でやらせていただく予定である。(森)
▽市場原理による構造改革の進行は、家庭の階層格差を拡大し、学校選択を促進させ、「学力低下の公立学校」というキャンペーンにこと寄せ受験産業が息を吹き返し、私立学校への進学ムードをかき立てている。阪神間のX市では、私立小学校への入学者が増加し、四・八%、全国平均〇・九三%の五倍を超えている。中学校では、私立中学生の全国平均が六%に対し、X市は二〇・三%で、三・四倍に達している。学校選択が居住地選択と結びつき、都市部の富裕化した階層の学校選択が、公立学校を忌避する方向に傾斜しているようである。
▽矢野洋先生の連載は、本号で終了する。心よりお礼を申し上げたい。
(桂)
-
- 明治図書