- 特集 子どもと読書
- 子どもへの読書支援施策の課題と展望
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- 子どもの読書環境を整備するための政策
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- 子どもの読書にはたす学校図書館の役割
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- バリアフルな読書環境を知ってください―本の楽しみはすべての子どもたちのもの
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- 「ようこそ図書館へ!」子どもを対象とした図書館の多文化サービス―横浜の事例から
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- 子どもの本の現在
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- NEW BORN (第18回)
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- まだまだ、だまってられへん (第6回)
- 負けてられへん!
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- 子どもを見る眼 (第6回)
- ウソのもつ意味
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- 編集部の本棚
- 共生のトポス (第90回)
- 子どもにかかわったら、大人は変わる(前編)
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- 【コラム】ジェンダー論の練習問題 (第53回)
- ジェンダーと脳科学(2)
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- 北のおるた~北海道からの便り~ (第8回)
- 有識者懇談会の報告書を評価するために
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- 映画をみる、映画でみる (第6回)
- 人間をこんな風に扱っていいのか
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- 【コラム】ノリきれない国際公務員のつぶやき (第18回)
- ブランド天国再考
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- 小西先生の『学級革命』を読む (第18回)
- 保護者の気持ちをギュッとつかむ実践
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- おもちゃばこ (第30回)
- ひとりひとりのもちあじはみんなのたからもの
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- まいにち? マイニチ!
- 新!子どもがつづる
- 【資料】SAFEプログラムの基本的考え方
- 編集後記
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編集後記
▽今回の特集では、むすびめの会の小林卓さんに大変お世話になった。特集の意図についての相談から、さまざまな執筆者の紹介や調整まで力添えいただいたことを、この場を借りて御礼を申し上げたい。
▽日本においては子ども読書支援の動きがこの一〇年ほどのことであったということが驚きであった。そのことを踏まえて、こうした動きが米英のような公平な教育のスタートのためマイノリティの下支えの機会を拡大するのか、学力の基礎として、家庭環境に基づく格差を拡大するのか、これからが正念場と考えることもできよう。
▽特集を組むことに一苦労したように、読書活動や図書館活動がまだまだ専門的な領域と感じていること自体が問われないといけないのかもしれない。少なくとも予算がつく公的なこれらの事業に、市民、特に教育関係者が関心をもつべきではないかと強く感じた。
(縁)
▼もう二〇年以上前になるが、某市の図書館システムについて調査の一端を担ったことがある。その市では、子ども文庫に携わる人たちが市民図書館建設のために動き、全国的にも名の知られる図書館システム構築の原動力となった。わたしはその子ども文庫の活動と歴史の整理を担当し、子ども文庫におじゃまして読み聞かせのようすなどを見せていただいた。『三びきのやぎのがらがらどん』の読み聞かせが始まる。自分の絵本を畳の上に置いて読んでいた子どもが、ふっと読み聞かせの方を向く。話が進むにつれて、立ち上がる。一歩、二歩と、絵本に迫っていく。お話の終わり頃には、絵本の間近まで進んでいた。大変な威力である。私もさっそく、同じ絵本を使って近所の保育所で実験をした。私が読んでも、同じように子どもたちは迫ってくる。最後は、がらがらどんごっこになった。トロルに扮する学生が「たーべちゃうぞ」とかいいながら子どもを追いかけ、子どもたちが賑やかに逃げて回る。絵本の力を痛感した夕刻だった。
▼衆議院解散が明らかになり、いよいよ選挙である。選挙は何をどこまで変えられるか。選挙の威力も痛感したいものだ。
(森)
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