- 特集 もっと生活つづり方を
- 若い教職員のみなさんへ 「解放教育と生活つづり方」―なぜ「生活つづり方教育」を大切にするのか?
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- 生い立ちの上に立って生きる
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- つづり、つづらせ、共に学ぶ―ゆうきくんと母さんに学んだ半年間
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- 「ぼく 学校で勉強するとわくわくする」
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- 「自分の文化」の創造のために
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- 「魚の解ぼう」ができるまで―理科からつづり方へのアプローチ
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- つづり方フォーラム・21へ是非参加を
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- 多文化な子どもたちの声にふれる (第7回)
- トンム~友だち~
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- 第6回 国分一太郎「教育」と「文学」研究会 ご案内
- アフガンに生きる子どもたち (第4回)
- 女の子も学校に通えるように
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- 共生のトポス (第100回)
- 大阪朝鮮高級学校~何が取り上げられるのか
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- 北のおるた~北海道からの便り~ (第13回)
- 遅い春を迎えた北海道から
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- 子どもを見る眼 (第16回)
- 必要は発明の母
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- 書評
- 『みんなちがって、つながる・ふかまる―障害共生保育への招待』(戸田有一・山本淳子・森本優子・椎葉正和:編著)
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- ~ともに学び、ともに育っていくために~
- 編集部の本棚
- 『へこたれん―差別はきっとなくせる』松村 智広著/『なぜ水俣病は解決できないのか』東島 大著
- 映画をみる、映画でみる (第16回)
- 『社会派』カルトはゼノフォビア社会の未来図を描く
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- 【コラム】ノリきれない国際開発仕事人のつぶやき (第4回)
- エキスパットという「貴族」?
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- おもちゃばこ (第40回)
- 「書けるよ。かんたん! おもしろい!
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- ~ひらがな学習は奥が深いのです~
- まいど、おおきに! (第4回)
- 宝の子
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- まいにち? マイニチ!
- 速く走る秘訣
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- “授業を創る”ということ (第4回)
- 教材研究から授業づくり~そして、「教育的タクト」~
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- ~キーワード:「教育的タクト」~
- 編集後記
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編集後記
▼本号では、生活つづり方についての特集を組みました。企画や編集については、増田俊昭さんや坂田次男さんのご尽力をいただきました。ありがとうございます。生活つづり方は日本の教員が作りだした日本の教育の大きな財産です。東北地方で生まれましたが、その精神は同和教育に引き継がれ、同和教育実践の中でその質が発展してきました。わたしが感じている「発展」の内容のひとつは、生活をリアルに捉えることと子どもの自立や立ち上がりとのつながりを明確にしていったという点です。東北の生活つづり方では、生活をリアルに捉えることを大切にしつつも、その生活を変えきれないことへのもどかしさもありました。一方、行政が行う人権作文コンテストなどのとりくみでは、自分の生活を抜きにして決意表明ばかりが述べられる傾向がありました。同和教育における生活つづり方の実践は、この両方の傾向を乗り越え、次の道を切り開いてきたといえます。
▼ところが、昨今の学校の多忙化や、教員の世代交代などにより、生活つづり方の継承と発展が難しさを抱えているといわれます。多忙化を解消することはそれ自体の課題として追求されるべきです。しかし、多忙であるからこそ、どのような実践に価値を見いだし、何に時間を使うべきなのかという点は吟味されてしかるべきです。その意味で、本号で紹介されている実践は、つづり方に初めて出会ったという人たちも含めて、チャレンジ精神をかき立てるものではないでしょうか。原稿を寄せてくださった皆さんに感謝するものです。
▼一九七〇年代から事務局の置かれてきた芦原橋の大阪人権センター(部落解放センター)から二〇一〇年五月一三日をもって新しい事務所に移りました。芦原橋の事務所にはさまざまな思いと思い出がこもっています。出会いも数多くありました。移動の原因は大阪人権センターの建物が耐震面で基準を満たしておらず改修が不可能だという点にあります。これまで支えてくださった皆さんに感謝しつつ、この移動を通して、新しい方向性やネットワークが生まれることを期待したいと思います。
(森)
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