- 特集 学級集団づくりを吟味する〜現実と『生徒指導提要』を照らし合わせて〜
- 子どもたちに応える集団づくりをもとめて
- 特集にあたって
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- 資料・実践報告
- 友だちっていいなあ
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- 資料〈人権教育を生かした学級づくり5〉『子どもがつながる学級集団づくり入門〜若いせんせいに送るラブレター〜』(明治図書刊)より
- 子どもとの交換ノート
- 日記指導はがっかりすることから始まる
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- 資料
- 生徒指導提要(抜粋)
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- 多文化な子どもたちの声にふれる (第11回)
- へいちけぇち
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- おもちゃばこ (第44回)
- 生き方につながる「みらいの種」を見つけよう!育てよう!(2)
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- 【コラム】ノリきれない国際開発仕事人のつぶやき (第8回)
- 東へ―スリランカ横断
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- 共生のトポス (第104回)
- 増える在日ネパール人
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- 〜@変化の実態を追う〜
- アフガンに生きる子どもたち (第8回)
- 北部を行く(下)
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- 編集部の本棚
- 『勇気ってなんだろう』(岩波ジュニア新書)江川詔子著/『なんとかなるよ 総合失調症―がんばりすぎない闘病記』森実恵著
- “授業を創る”ということ (第8回)
- 国際理解教育の総合学習
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- 〜キーワード:達成感・成就感ということ〜
- 子どもを見る眼 (第20回)
- 論議する習慣を通して打たれ強い自分をつくる
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- まいにち? マイニチ!
- 引退しても
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- まいど、おおきに! (第8回)
- はげはお笑い?!
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- 北のおるた〜北海道からの便り〜 (第15回)
- 韓国散歩〜「韓国併合」一〇〇年という年に〜
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- 編集後記
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編集後記
▼学級集団づくりは、同和教育のなかで重要な位置を占めてきました。数多くの実践が重ねられ、さまざまな知恵と技が集積されてきたといえます。時代は教員の世代交代です。課題は発達障害やグローバリゼーションなど、現代的状況を強く反映しています。蓄積されてきた知恵と技を若い教員の人たちに継承し、発展させてもらうことが大きな課題です。そのために何が必要でしょう。一方では、センスや勘を言語化するという発想があります。暗黙知を形式知に変える方向です。もう一方には暗黙知は暗黙知のままで伝えるという発想もあります。けれども、ここで疑問となったのは、継承の方法以前に、一九七〇〜八〇年代の実践がどれほど若い人たちに知られているのだろうかという点でした。今号の特集は、そのような問題意識ではじまりました。
▼編集作業を進めていくなかで、『生徒指導提要』の存在が浮かび上がってきました。改めて内容を読んでみると、学級集団づくりをはじめ、いろいろな点で注目できることがわかってきました。『提要』は、生徒指導という領域でさまざまな現代的課題に応えようとし、従来であれば個人のセンスや勘に頼っていたような内容をできるだけ言語化するよう努めています。検討すべき課題も見逃せませんでした。人権、なかんずく子どもの権利条約が十分に位置付いていません。意見表明権など参加の権利を土台に据えれば、日本の学校は大きく変わる可能性があるはずです。
▼そのような経緯で、最終的にはごらんいただいているような内容の特集になりました。改めてふりかえると、『提要』の内容を現場につなぎ、理解を深めるためにも、『提要』の内容を批判し、発展させる上でも一九七〇〜八〇年代以来の実践やその蓄積の整理は参考になると感じます。論考の掲載を快く承諾くださった方たちをはじめ、編集過程で相談に乗ってくださった方たちに感謝しています。
▼今号の特集は問題提起に止まる面があります。この特集を受けて、従来の蓄積を継承・発展させるための手だてを改めて論じあっていただければ幸いです。
(森)
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- 明治図書