- 特集 若手教師の算数授業力を鍛えるD 教師の「説明力」を育てよう!
- 総論
- 文脈に添い築く数学的な説明力
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- 「比べる」ことによる「わかる説明」
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- 「説明上手」は「考えさせ方上手」から生まれる
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- 学年別実践事例
- 1年/活動が理解になるとき
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- 2年/説明力アップの鍵を握る2つの作戦!
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- 3年/教材研究、技術、そして熱意
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- 4年/考えると教えるの2つの柱
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- 5年/知らせたい・くらべたい・いかしたい!
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- 6年/説明型の授業に一工夫
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- 算数Short story (第63回)
- 正六角形の等分
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- 授業力アップ!今月の授業と発問
- 【第1学年】たしざんのおはなしをつくろう
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- 〜あわせていくつ・ふえるといくつ〜
- 【第2学年】大きい数をしらべよう
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- 〜1000までの数〜
- 【第3学年】ミリリットルについて知ろう
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- 〜かさ〜
- 【第4学年】一億をこえる数のしくみを調べよう
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- 〜大きい数を調べよう〜
- 【第5学年】三角形の角を調べよう
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- 〜三角形・四角形の角〜
- 【第6学年】歩はばを求めよう
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- 〜平均とその利用〜
- 自著を語る (第56回)
- 『「授業展開」のアイディアと実践』/『「研究授業」のアイディアと実践』
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- 算数が好きになる問題
- 小学1年/しゅうとを きめろ!
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- 小学2年/やぶられたしゃしんを さがせ!
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- 小学3年/いくつコップはいるかな?
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- 小学4年/うばわれた秘宝をとりもどせ
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- 小学5年/垂直・平行でゴールへゴー!!!
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- 小学6年/分数で遊ぼう!
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- 算数授業奮闘記 (第62回)
- 活用できる力を育てたい!
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- 算数教育ホットニュース (第63回)
- 新しい教育課程では算数・数学の改善の重点は何か?
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- 個に応じた発展問題事例 (第63回)
- 1年・ふえたり へったり/2年・たし算とひき算のひっ算/3年・かさ/4年・折れ線グラフ/5年・整数の見方/6年・平均とその利用
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- 新教育課程で算数科はどう変わるのか (第3回)
- 学習指導要領改訂と算数・数学の全国的な学力調査
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- 「人間力」を育成する算数の授業 (第3回)
- 「人間力」を育成する算数の授業モデルの構想
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- 「学び合う算数」の授業づくり (第3回)
- 比較検討での学び合い
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- 心をゆさぶる算数授業の創造 (第3回)
- 三角形と四角形の内角の和(5年)
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- 数学的な考え方を育てる「興味ある問題」の開発と指導 (第3回)
- 加減マジック
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- 編集後記
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- 今月の楽しい問題 チャレンジコーナー
- 『推理』をしてみよう!
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編集後記
算数では,子どもに考えさせることが大切である。ただし,考えさせるだけでは不十分である。正確に算数の内容を伝えることも大事である。このとき,どうしても説明する力が必要なのである。特に若手の教師にとって身につけておかなければならない力である。
というのは,第1に,算数の内容は,教えることと考えさせることの両面があるからである。言い換えると,定義は教えなければならないのであって,定理は考えさせることである。この区別が必要である。第2に,算数の原理と手順をうまく図や絵に表し,子どもにわかる表現で説明することはかなり難しいことがあるからだ。たとえば,72÷3のわり算の筆算を正確にかつスムーズに筋道立てて説明することはかなり難しい。算数の授業は簡単だと思って説明力を磨かないでいると,ちぐはぐな説明,荒いステップの説明,抽象的な説明になってしまう。やはり,説明する言葉を吟味してノートにメモし,暗記して授業にのぞんでほしい。
金本氏の論文では,子どもに説明を促す言葉として4点,教師自身の説明力である「範としての説明力」の要件を3点あげておられる。数学的な文脈を大切にした「分かりやすい事例」「多様な表現の関連付け」を指摘されている。われわれが常に心がけたい事柄である。ぜひとも説明力を伸ばしてほしいと願うものである。
(志水 廣)
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- 明治図書