- 特集 「判断力」を育てる算数授業
- 総論
- 算数科における判断力とその指導
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- 子どもたちの感性を大切にしよう
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- 選択する力を高めて活用力を伸ばす
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- 学年別実践事例
- 1年/「こうしたい」「こうなる」がいっぱい!
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- 2年/友だちの判断した根拠を考える
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- 3年/活動や体験を生かして判断力を育てる
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- 4年/判断した根拠を他の人に説明してもらう授業
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- 5年/判断力を「えらぶ」という視点でみとる
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- 6年/決定力不足を解消しよう!
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- 算数Short story (第83回)
- 輪切りのマジック
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- 自著を語る
- 『新学力!習得・活用・探究を支える算数の授業づくり』
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- 授業力アップ! 今月の授業と発問
- 【1年】10がいくつ
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- 〜大きい数〜
- 【2年】両手を広げた長さをはかろう
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- 〜長い長さをはかろう〜
- 【3年】重さをしらべよう
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- 〜重さ〜
- 【4年】はしたの大きさのべつの表し方を考える
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- 〜分数〜
- 【5年】円周と直径のひみつを調べよう
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- 〜円周と円の面積〜
- 【6年】ドルフィンのまほう学校
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- 〜割合を使って〜
- 算数が好きになる問題
- 1年/ストライクアウト
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- 2年/同じ形をかこう!
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- 3年/どんな数がはいるかな
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- 4年/どんな形ができるかな?〜面積〜
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- 5年/一筆書き図形の角度の和
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- 6年/死海を体験
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- 算数授業奮闘記 (第82回)
- 子どもたちが輝く授業をめざして
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- 算数教育ホットニュース (第83回)
- 新学習指導要領解説にみる事例に関わって
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- 学力テスト予想問題にチャレンジ! (第11回)
- 日常の事象の中に算数を感じて
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- 〜フェーン現象って?〜
- 新教育課程で算数科はどう変わるのか (第23回)
- 算数の新学習指導要領 算数指導にとって必要な最小限のもの
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- 算数好きの子どもを育てる授業の改善 (第11回)
- 「感動詞」を算数の授業に活かす演出
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- 移行期:算数授業の課題と実践の展開 (第5回)
- 「活用」と「スパイラル」
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- 指導と評価と支援の一体化 (第11回)
- 筆算にみられるつまずきと支援
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- 活用力を育成する教材開発 (第5回)
- 「算数めいろ」に挑戦しよう!(4〜6年)
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- 編集後記
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- 今月の楽しい問題 チャレンジコーナー
- 平面をできるだけ多くの部分に分けるには?
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編集後記
新学習指導要領では,思考力・判断力・表現力の育成が強調されている。今月号では,判断力に焦点をあててみた。難しいテーマであるにもかかわらず明快な論考と実践が集まった。
池田氏は,「判断とは,何らかの躊躇する問題があり,その解決に向けて,その解決策となる複数の選択肢が理解されており,その中でどれがよいかを選択する行為なのである」と明確に定義されている。だから,池田氏は「判断を下さなければならない場の設定」の大切さを述べられている。また,「境界線の明確化」を主張されている。反省的な思考の大切さをご教示いただいた。小池氏は,判断には2つあるという。即ち,「ある根拠に基づき行う論理的な判断と,活用のよさのように,その人の感じ方によって行う主観的な判断とがある」という。氏は,論考の中で判断力を育成するための算数の具体的な事例を豊富にあげている。また,しっかりした数学の知識をもつことと,問題解決における情報収集についての豊かな感性を話し合い共有することの大切さを述べておられる。賛成である。浪花氏は,山登りにたとえながら問題解決において判断力が求められる場面を5つあげておられる。また,判断力が問題解決の過程で身に付くという基本的な考え方の上で,「育てるための授業の要件」を表にまとめてくださった。これらはとてもわかりやすく,実際の授業に生きてはたらくものと言えよう。ぜひとも参考にして判断力の育成に力を注いでほしい。
(志水 廣)
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- 明治図書