楽しい算数の授業 2009年8月号
成功する算数授業① 子どもに学力のつく板書・つかない板書

S301

«前号へ

次号へ»

楽しい算数の授業 2009年8月号成功する算数授業① 子どもに学力のつく板書・つかない板書

紙版価格: 869円(税込)

送料無料

電子版価格: 782円(税込)

Off: ¥87-

ポイント還元20%

ファイル形式

PDF
ジャンル:
算数・数学
刊行:
2009年7月8日
対象:
小学校
仕様:
B5判 74頁
状態:
絶版
出荷:
ダウンロード
定期購読

目次

もくじの詳細表示

特集 成功する算数授業①子どもに学力のつく板書・つかない板書
成功する算数授業①子どもに学力のつく板書・つかない板書
志水 廣
総論
思考を促し、理解の定着を図る板書
小林 敢治郎
子どもの考えを反映させ、授業に生かす板書
田上 富男
学校としての板書のルールを統一しよう
鈴木 清次
学年別実践事例
1年/学習課題にせまる思考を促す板書の工夫
三浦 香津美
2年/考えの不十分さや曖昧さがとらえられるような板書を
萩中 泰弘
3年/次のステップをイメージさせる板書
千々岩 芳朗
4年/学習意欲を喚起し、学力をつける板書
谷中 緑
5年/思考力と活用する態度を育てる板書
鈴木 秀典
6年/見えないものを見えるようにする板書を
細水 保宏
算数Short Story (第89回)
2×2×2=8
鈴木 将史
自著を語る
『新小学校算数科・重点指導事項の実践開発』
金本 良通
授業力アップ! 今月の授業とつまずき指導
【1年】のこりはいくつ ちがいはいくつ
太田 幹彦
~ちがいをひき算の式で表そう~
【2年】ふえたり へったり
落合 康子
~増減の部分を取り出そう~
【3年】たし算とひき算の筆算
吉田 靖子
~十の位が0の筆算のしかたを考えよう~
【4年】小数
阿知波 早百合
~面積図で筆算を考えよう~
【5年】三角形・四角形の角
栗山 茂三
~三角形の3つの角の大きさの和を調べよう~
【6年】速さ
板倉 聖子
~線分図で考えよう~
算数が好きになる問題
1年/かえるくんのいちにち
村井 利家
2年/テープ図からお話をつくろう!
佐藤 えりか
3年/かくされた言葉はなに?
金野 友彦
4年/円を利用して二等辺三角形をかこう
茂呂 美恵子
5年/ロボットの部品を見つけよう!
小森 篤
6年/階段の体積を求めよう
佐藤 嘉朗
算数授業奮闘記 (第87回)
考えることを楽しむ授業を目指して…
伊藤 綾子
算数教育ホットニュース (第89回)
平成21年度全国学力・学習状況調査について
金本 良通
学力テスト予想問題にチャレンジ! (第17回)
筋道立てて考えたり振り返って考えたりする
井上 大祐
~わり算とその筆算を題材に~
早わかり! 算数の用語・記号 (第5回)
「分数、分母、分子、真分数、仮分数、帯分数」「和差積商」「以上、以下、未満」
志水 廣
ここがポイント! 新算数科の授業展開 (第5回)
式表現する力、式を読む力を高め、思考力、表現力を伸ばす
高畑 嗣人
~国際的な通用性と図形、数量関係領域の充実(1)~
キーワードで読み解く これからの算数授業 (第5回)
「自他の方法の異同やよさを考えること」の習慣化
向山 宣義
~解決方法の比較・検討の指導の仕方~
数学的モデリングを生かした算数教育 (第5回)
数は適用範囲を広げて成長する
池田 敏和
創造性を高める算数教育 (第5回)
創造性の育成をめざした授業構成(3)
岡本 光司
編集後記
志水 廣
今月の楽しい問題 チャレンジコーナー
紋切り遊びをしてみよう!
東原 正ニ郎

成功する算数授業① 子どもに学力のつく板書・つかない板書

 「板書を見ればその授業を語ることができる」「板書を見ればその授業が成功したかどうかがわかる」などと言われます。それほど,板書は授業のありのままを映し出すものです。

 では,なぜ,板書が大切なのでしょうか。

 授業とは教師と子どもとのコミュニケーションでなされますが,その中心は話し言葉であり,音声言語です。音声言語は一度に行き渡るメリットはありますが,すぐに消えてしまいます。ですから,さっき何が問題だったのか,これから何を考えるべきかなどが曖昧になることがあります。それらをきちんと板書しておくことで,課題把握,今後の方向性が見えるのです。つまり,はやりの言葉で言えば,授業の「見える化」のため,板書が大切なのです。文字言語や図や線などによって授業の内容が見えてくるのです。

 算数授業での板書の利点を挙げてみましょう。

① 問題が明確になります。

② 考えるためのヒントとなります。

③ 子どもの考えを板書することによって,教室のみんなにその考えを広げ,深める材料を提供することになります。

④ 特に,式,言葉,図,数直線を板書で示すことができ,これは新学習指導要領が目指す言語力育成に関係してきます。

 ここで特集を,子どもに「学力のつく板書・つかない板書」としましたのは,板書の機能について教師は理解していても,学力という観点からはこれまであまり考察されてこなかったのでは……という想いからです。

 教師にとっても子どもにとっても見やすく,わかりやすく,思考を促すような板書づくり,しかも,子どもの思考との関連づけがなされる板書が学力に結びつくと考えます。学力のつかない板書というのは,教師の説明だけを書いているもの,子どもの意見をただ並べてメモするだけのもの,式と答えだけのもの,研究授業のときだけ掲示物を貼りつめたもの……などが挙げられます。

 本号では,算数の学力と板書の関連について,また学力のつく板書づくりの実践をご紹介します。


志水 廣

続きを表示する 続きを折りたたむ
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ