- 特集 今からでも間に合う“未習得チェックと補強指導”
- 〈巻頭特集論文〉未習得をなくすチェックシステムと補強するシステム
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- 小学1年/TOSS算数ワークで未習得チェックをする
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- 小学2年/TOSS算数ワークと子どもランドで楽しく力をつける
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- 小学3年/まとめ単元を中心に授業し,補強のポイントをはずさない
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- 小学4年/整数の四則計算の総復習
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- 小学5年/教科書まとめ問題と授業始めの先生問題でできるようにさせる
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- 小学6年/教科書・到達度テストを効果的に活用する
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- 中学校/未習得チェックも補強指導も,あかねこ中学数学スキルで
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- ミニ特集 衝撃ライブ!向山洋一氏の高段者授業ビデオ批評からの学び
- 短いコメントの中から本質を捉える
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- 3分の授業を見て1時間でも2時間でも解説できる技量
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- 向山氏から授業コメントをもらえる幸せ
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- 圧倒的な「やさしさ」と「詰め」を感じた高段者の授業
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- 浮かび上がった高段者の授業行為のすごさ
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- ライブでしか伝わらない
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- グラビア
- 高段者の授業コメントから向山型指導の真髄を学ぶ(その2)
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- 若葉印教師のための向山型算数基礎基本イラスト事典
- 面積図
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- 向山型算数キーワード
- あこがれの授業・教師
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- 巻頭論文 算数授業へのこだわり
- かけ算九九尺のすばらしい効果
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- 学年別3月教材こう授業する
- 1年・たしざんとひきざん
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 2年・長さ
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 3年・はこの形
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 4年・面積
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 5年・5年のまとめ
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 6年・6年のまとめ
- 例題の「基本型」
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- 「練習問題・スキル」と教材教具
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- 中学難教材こう授業する
- 3年/三平方の定理
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- 中学校からの発信!「向山型数学」実践講座 (第108回)
- 中2「図形の論証」に強力なお助け教材が登場
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- 向山型算数に挑戦/論文審査 (第112回)
- 面積図を分かりやすく活用する
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- 向山型算数実力急増講座 (第114回)
- 「クロス型面積図」(下)
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- 向山型算数WEBサロン (第108回)
- 教えないから多様な考えが子どもたちから出てくる(1)
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- 向山型算数をDEEPに学ぶ女教師たち
- 男社会の向山型算数に,女教師たちが挑んでいった
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- “問題解決学習”隣の教室の実態ルポ
- 1時間の努力が水の泡になった授業
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- わざわざ混乱させるようなことを
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- 〈教室の障害児と向山型算数〉特に気になる『あの子』への向山型アプローチ
- 授業の導入を毎時間工夫することで,発達障害の子を授業に引き込む
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- もう一つの向山型算数 難問良問1問選択システム (第114回)
- 低学年
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- 中学年
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- 高学年
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- ビギナー専科=向山型算数ココが授業の勘所
- 1年/子どもの事実を作った3つのこだわり
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- 2年/授業の始まりから全体を巻き込む
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- 3年/「全員の原則」で,文章題の力を伸ばす
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- 4年/ビギナーの指導でも子どもに変化が!
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- 5年/小数のわり算では,補助計算を徹底的に書かせることがポイントだ
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- 6年/発達障害の子をも巻き込む向山型算数
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- “若葉印”教師が向山型算数でダッシュするとき (第48回)
- 「テンポはよいが,ゆったりしている」の意味を理解してから子どもたちの笑顔が増えた
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- 向山型算数への苦言・提言・辛口応援歌
- 向山型があったればこその授業
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- 向山型算数セミナー
- 2009年算数セミナーの予定
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- 腹の底からの実感!向山型算数を知る前と後
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<巻頭論文>算数授業へのこだわり かけ算九九尺のすばらしい効果
向山 洋一
長野県の宮崎先生から「かけ算九九尺」についてのうれしい報告があった。
アスペルガーの子が「かけ算九九尺」を即座に気に入ったとのことである。
これまで,かけ算九九の学習は,意味を理解させた後は,お経のように丸暗記をすることであった。
ひたすら唱えて,暗記するのである。
「二・二が4」と「二・九・18」は,同じ「一つのフレーズ」にすぎないのである。
「丸暗記」の「方法」では,すべての「フレーズ」が「同じ一つのフレーズ」なのである。
ところが,「かけ算九九尺」ではちがう。
そこには,「量が目で確認できる」のである。
「量が変化していく」のも分かる。
これは,「その学習で,脳の中がどのようになっているか」を考えると,「画期的」「革命的」な方法である。
とりわけ,学習の苦手な「発達障害の子」,14%の「境界知能の子」には,「実に分かりやすい」学習方法となる。
「聴覚機能」とともに「視覚機能」も総動員して,学習できるのである。
「向山が考案したたくさんの教材・教具」の中で,トップクラスだと思っている。
もっと,もっと,本気で広めてもらえば,「算数の落ちこぼれ」はかなり少なくなると思う。「かけ算ができない」ということは,「算数ができない」ことの分かりやすい指標なのである。
さて,宮崎先生の便りである。
■2学期は2年生のかけ算九九の授業をする機会に恵まれました。もちろん,「かけ算九九尺」を使いました。
高機能広汎性発達障害と診断されているKさんのお母さんは,九九尺を紹介するとひと目で気に入ってくださり,学校用の他に家で練習する時のためにともう一つ九九尺を購入してくださいました。下がり九九の時だけは,「九九81」「九八72」「九九81」のように戻っていってしまったので,私のほうで九九の問題だけ言うようにしました。おかげで,全部の九九がスラスラと暗唱できました。
他にも,九九尺のおかげで九九の意味をつかめたようで,文章題を図にかかせたときも,ドットの九九尺によく似た図をかいている子がたくさんいました。授業をしていて,とっても楽しかったです。
論文審査96にあった九九の発展問題や九九表の授業も追試しました。教師の予想を上回る反応があり,すごく面白かったです。子どもたちも私のことをかけ算九九の先生,算数の先生と思っているようです。保護者懇談会でも,私にほめられたことを子どもがおうちの方に報告したことが話題になったと,担任の先生からうかがいました。■
教師は医師と同じく,すぐれた「もの」を活用する。
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- 明治図書