- 特集 算数的活動がガラリ変化!この作業場面7
- 〈巻頭特集論文〉具体物をまとめて数えさせる場面。シンプルで熱中し、しかも思考が進む向山氏の算数的活動の授業
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- 二十玉そろばんはトレーナー&バロメーター
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- 向山型実践「長さくらべ」から「比べる」活動の基本過程をまとめる
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- 「向山型算数」こそが,学習指導要領の算数的活動を具現化する!
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- ペンローズ・タイルの敷きつめ
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- 作図で「考える」2つの場面 描いてから作図の意味を考える/作図のしかたを考え,説明する
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- 2つのポイントを教えることで,苦手な子も説明の文章が書ける
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- 「教えて,ほめ」,活用する場を多数確保すれば,どの子もできるようになる
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- ミニ特集 学年到達点を意識した「学力補強テク」
- 〔1年〕10の合成・分解を徹底させたい
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- 〔2年〕2回の学力補強タイムを取り入れる
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- 〔3年〕4つのチェックで学力保障
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- 〔4年〕小数の指導にも,百玉そろばんが有効
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- 〔5年〕チェックテストとチャレンジプリント
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- 〔6年〕2学期のチェック問題で補強ポイントを明らかに!
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- 表紙のイラスト (第9回)
- 赤い丸がついている角の大きさの和は、何度ですか?
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- グラビア
- 新教科書を使った模擬授業対決
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- 〜第59回向山型算数セミナーIN東京 2011.7.30〜
- 子どもレポーター“わが教室の授業風景” (第9回)
- 写真で見せる「1年木村学級」子どもの板書
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- 新卒フレッシュ先生にプロが解説!学習指導案「基本用語」事典 (第9回)
- キーワード「単元設定の理由」
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- 巻頭論文 算数授業へのこだわり
- 子どもの事実で授業を評価する
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- 向山型をめざして!学年別「基本的算数指導事典」 (第9回)
- 1年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- くり下がりのあるひき算(減数7〜9)
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- くり下がりのあるひき算(減数2〜6)
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- 2年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- かけ算(6,7,8,9,1の段)
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- かけ算(九九の表)
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- 3年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- 分数
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- □を使った式
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- 4年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- 分数
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- 変わり方調べ
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- 5年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- 四角形と三角形の面積
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- 台形とひし形の面積
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- 6年〈押さえどころと授業の組み立て〉
- 資料の調べ方(平均とちらばり)
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- 資料の調べ方(柱状グラフ)
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- 中学校からの発信!「向山型数学」実践講座 (第141回)
- 幻の「向山型算数」の授業がついに公開される
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- 「論文審査」を突破した女教師たちの“しなやか”な授業づくり (第9回)
- 繰り返し挑戦することで見えてくる向山型
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- 向山型算数に挑戦/論文審査 (第145回)
- 新しい教科書をどのように授業するか
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- 向山型算数実力急増講座 (第147回)
- 教科書吹き出しの「…」に注目させよ
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- 向山型算数WEBサロン (第141回)
- 向山型算数のキーワード「教えない」「教えてほめる」を臨機応変に使い分ける
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- 甲本・河田発 やんちゃ君も巻き込み,知的に燃える算数教室 (第33回)
- 原理を教えて考えさせる授業。向山型算数以前の向山先生の授業にヒントがあった
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- “問題解決学習”隣の教室の実態ルポ
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- 〈4年〉子どもの姿は教師の指導の結果でもある
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<巻頭論文>算数授業へのこだわり 子どもの事実で授業を評価する
向山 洋一
駄目な算数の授業がある。教師が苦労して教材を用意したものは,ほとんど駄目だ。
教材の準備は,附属小で20年に1人というぐらいの力のある教師でないと無理だ。
■1 問題解決の校長の授業を参観する
私が校長先生の授業を参観させてもらった。
お決まりのあいさつから始まった。面積の授業。前時の1平方メートルの復習。机を下げさせ,床にビニルテープで1平方メートルをつくる。何人入れるか問う。20人以上は入れないとこのクラスは仲が悪い!とあおる。暑いのにぎゅうぎゅうになり,入ったのは16人。どうやったら入れるか考えさせ,ようやく20人。うまくやれば24人は入れるらしい。延々20分。
ようやく本題。教室の面積を測定。1mものさしで1人1本ずつ。メジャーを使えばいいのに。
その後,平方メートル→平方センチメートルの換算。これまた長い説明。板書はぐちゃぐちゃ。次から次に空いているところへ書くものだから,何が書いてあるか段々わからなくなる。説明すればするほどごちゃごちゃになる様子を目の当たりにした。■
いわゆる個別授業を,私はほとんどしたことがないが,大流行らしい。技量がないと,マイナスばかりが生じてくる。
■2 娘のクラスは混乱状態
娘があまり担任のことをよく言わないので授業参観に行った。
娘が許せないのは算数。わからない子がたくさんいるのに無視して進めるのだという。ここらへんは血の気の多い父によく似ている。
今日は筆算の1時間目だった。
進度は遅れている。進め方が粗い。そのくせ練習問題は3問程度。できる子にはドリルをやるように指示が出る。仮商修正の問題だった。それもかなり高度な。
担任は必死に個別指導,しかし,騒乱状態。
アスペの疑いがある男の子は泣いて1時間突っ伏していた。
助けてやりたい衝動にかられたがぐっと我慢した。
一人の例外もなく,を向山型算数を学ぶ中で追い求めている。それがどんなに崇高なことなのかを知った気がした。
担任の先生,苦しいんだろうなと思う。
何とか彼女にも手を差しのべたい。■
もちろん,発達障がいの子のいるクラスを最初から魅きつける教師もいる。
■「算数,楽しい」と子どもたちがつぶやいた
昨日,小嶋悠紀先生にご指導いただいた算数の授業を実践した。子どもたちが,あっという間に集中していくのを感じていた。
何よりも自分自身が授業をしていて,楽しかった。ADHDの子は,全く混乱することがなかった。
大変集中して最初から最後まで席で授業を受けることができた。初めてだ。
さらにいうと,私はこの算数の授業で,一度もADHDの子のところへ支援に入る必要がなかったのだ。
チャイムがなると同時に授業を終了すると,子どもたちのつぶやきが私の耳に入ってきた。
「算数,楽しい」
教員になって,初めてこの言葉をもらった。
やはり,向山型算数は,子どもたちにとって楽しいのだと思った。
TOSSとして,初めて受け持つ1年生の子たち。担任して2日目で,ADHDの子の表情が変化してきたのを感じる。
目の前にいる発達障がいのある子の気持ちを「理解」することから「支援」が始まるのだということを,体感する日であった。
(追記) ADHDの子をほめればほめるほど表情が変化していく1日でした。
帰りの支度も自分で進んで行い,一番にクラスを飛び出していきました。忘れものも1つもありませんでした。
ダメな子,ばかだと思われていた子が「ほんのちょっと変化した事実」で,クラスを立て直していきたいと考えております。■
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- 明治図書