算数教科書教え方教室 2014年10月号
文章題のつまずき=100%解消のキー言語力

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算数教科書教え方教室 2014年10月号文章題のつまずき=100%解消のキー言語力

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ジャンル:
算数・数学
刊行:
2014年9月8日
対象:
小学校
仕様:
B5判 96頁
状態:
絶版
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目次

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特集 文章題のつまずき=100%解消のキー言語力
〈巻頭特集論文〉文章問題を解けるようになるには基本的なロジックがある。基本を教えた上で「面積図」「てんびん図」などの有効なツールを活用しよう
谷 和樹
「面積図」指導→文章題のつまづき=100%解消のキー言語力
問題場面をイメージ化するスキルを身につけさせれば、子どもたちは文章題をすらすら解けるようになる
河田 孝文
どのタイプの面積図が子どもに合うかを見極めよ
堀田 和秀
「数直線図」指導→文章題のつまづき=100%解消のキー言語力
数直線図への書き込みが理解を助ける
戸井 和彦
次の学年でも使える二重数直線図
松島 博昭
「線分図」指導→文章題のつまづき=100%解消のキー言語力
イメージさせ、発問→作業で理解させる
木村 正章
線分図の有効性を理解させる
松岡 裕己
「イラスト(だんご)図」指導→文章題のつまづき=100%解消のキー言語力
具体→半具体→抽象(式)をつなぐ「だんご図」
越智 鈴穂
「3点セット」指導→文章題のつまづき=100%解消のキー言語力
「3点セット」の習慣化が正確さの秘訣
小田 光治
「関係図」指導→文章題のつまづき=100%解消のキー言語力
全校で統一した割合指導システムづくり
奥田 嚴文
「定義」指導→文章題のつまづき=100%解消のキー言語力
球に触れる活動を通して定義を指導する
松本 俊樹
「表やグラフ」指導→文章題のつまづき=100%解消のキー言語力
グラフ読み取りの原則にしたがって
江口 儀彦
「問題づくり」指導→文章題のつまづき=100%解消のキー言語力
低学年の問題づくり指導は、たくさんの情報を集めさせることが重要
川原 奈津子
「学テB問題」指導→文章題のつまづき=100%解消のキー言語力
前提は必ず自分で解いてみること。そのことで子どもたちへの授業が変わってくる
川原 雅樹
ミニ特集 子どもに好かれる先生のヒミツは“ここ”
第一に話が短い,第二に差別しないことを心がけるべき
師尾 喜代子
子どもたちに好かれる教師は学び続けている
松崎 力
子どもに好かれる教師の共通点の1つは「明るさ」である
井戸 砂織
授業には「笑顔」がなければならない
奥本 翼
自分たちのことを見守ってくれる先生
神谷 祐子
加点主義でとことん励まし続ける
大石 哲久
表紙のイラスト (第43回)
問題:図の中に四角形はいくつあるでしょう。
木村 重夫
グラビア
特別講師・桜井進氏「世界は数学でできている」
〜向山型算数セミナーIN東京 2014.8.2〜
マンガ向山型算数教室 (第7回)
算数学力がミルミルアップ! 正しく丁寧に写すという作業
河田 孝文大貝 優希
イラスト競演!向山型算数ハイライトシーン (第19回)
すべての子にやさしい百玉そろばん
村上 弥
巻頭論文 算数授業へのこだわり
中学数学テスト40点から90点へ変化した原因
向山 洋一
教えてほめて算数好きを急増させる学年別教科書の教え方 (第6回)
1年/「3つのかずのけいさん」
川神 幸
1年/「たしざん」
中田 幸介
2年/「三角形と四角形」
佐々木 伸也
2年/「分数」
澤近 亮祐
3年/「かけ算の筆算(1)」
荒井 健司
3年/「大きい数のわり算」
藤ア 富実子
4年/「わり算の筆算」
永井 貴憲
4年/「整理のしかた」
松田 裕介
5年/「平均」
乙津 優子
5年/「人口密度」
梶野 修次郎
6年/「角柱と円柱の体積」
中田 昭大
6年/「およその面積」
団野 晶夫
算数授業力UP奮戦記 (第7回)
サークル例会こそが,算数授業力UPに直結する
林 健広
〜サークルで飛躍できる4つの条件〜
奇跡の向山実践を追う (第7回)
リズムとテンポを身につける
石坂 陽
算数教科書教材に挑戦/論文審査 (第179回)
かけ算九九指導のスーパー教材「TOSSかけ算九九尺」
向山 洋一
向山型算数実力急増講座 (第181回)
数学ってすごい!
木村 重夫
〜夏のセミナーの衝撃〜
向山型算数WEBサロン (第175回)
わり算の筆算を解く際の大事なスキル「決める」を教える
赤石 賢司
甲本が斬る!授業力“有段”への道 (第7回)
文章問題の解き方算数,文章問題を分析批評で読解するシステムを紹介する
甲本 卓司
河田が創る!“指導法の工夫”で平均90点突破 (第7回)
説明を作業に変換する
河田 孝文
発達障害への林ドクター教育コーチ!ここが気になる学校の指導Q&A (第67回)
忘れ物をした子どもへの対応
平中 健也林 隆
<子どもを巻き込む算数の福袋>算数ペーパーチャレラン (第55回)
低学年/「3時・6時・9時チャレラン」
中桐 信哉
中学年/「四捨五入チャレラン」
原田 朋哉
高学年/「数のしくみあみだチャレラン」
中谷 康博
教室・サークルからの発信
特別支援の算数授業 (第7回)
天才君がノート指導を面倒がる理由
小野 隆行
算数教材ユースウェア (第7回)
算数の教科書をちゃんと教えるために
本間 尚子
サークルで教師修業 (第7回)
1枚のコンテンツ画面へも徹底してこだわる
梅沢 貴史
新型学級崩壊への対応 (第7回)
研究授業の妄想
根本 直樹
子どものつまずき分析 (第7回)
かけ算の筆算
横崎 邦子
〜くり上がりもすべて「見える」ようにする〜
子どもが熱中した算数 (第7回)
ポイントを端的に示す。3点セット・4点セット・5点セット
松島 博昭
「語り」で描写!あの子ができたドラマ100人物語 (第67回)
特別支援学級を勧められたAさんが,算数で90点以上を連発!!
桜沢 孝夫
すきま時間に子ども熱中!すぐに使える“わくわく問題” (第43回)
こつこつ計算すれば必ず答えにたどりつく
四島 誠
プロが解説!教材研究「基本用語」事典 (第19回)
キーワード「図形の操作」
板倉 弘幸
向山型算数を知る前と後―子どもの事実と教師の手応え!
自己肯定感を育てる向山型算数
赤井 正臣
衝撃!「写すのもお勉強のうち」
浦木 秀徳
向山型算数セミナー
11月セミナー企画第一次案
板倉 弘幸
TOSS最新情報
赤石 賢司
算数教室最前線 (第7回)
聴覚記憶の弱い子どもに10の合成・分解を指導する
野 宏子
編集後記
木村 重夫赤石 賢司
「子ども算数検定」に挑戦! (第19回)
10月
木村 重夫
算数教科書教材に挑戦/指定教材 (第181回)
向山 洋一

<巻頭論文>算数授業へのこだわり

中学数学テスト40点から90点へ変化した原因

/向山 洋一


 中学の数学テストで,40点しかとれなかった生徒が90点をとった。数学担当教師の補助に入った担任の指導で変化したのです。

 変化した理由は何だと思いますか。

 担任が,数学の教科書を教えたからです。

 しかし,実は,数学担当教師も,教科書を教えていたのです。

 数学担当教師の教科書の指導と,担任の教科書指導はどこが違っていたのでしょう。

 実は,「その違い」こそ,数学指導のポイントなのです。

 まずは,担任教師の報告をお読み下さい。

■中学教師の報告

 数学のテストが渡った次の日の日記に,次のように書いてあった。

A.今日は,数学のテストが90点でした。メッチャ嬉しかったです。

B.今日は,数学のテストが77点でした。はじめて,77点をとれたのでよかったです。1年生のときよりすごく高い点数だったので,これからも復習を頑張って,次は90点とって○○に追いつきたいです。

C.☆今日,数学のテストが返ってきました。目標は75点でしたが,なんと90点ジャスト!!見た限りでは俺と○○ちゃんと□□ちゃんが90点台でした。喜びが止まりません。朝には◇◇先生から「化学反応式頑張ったな」と言われました。

  ズバッと言うとそんなにも言うほど勉強していません。テスト前日でも,2〜3時間くらいです。一夜づけもしていません。○○点とれたのが不思議です。


 一番最後の生徒の感想に注目してほしいのです。

 ほとんど勉強をしていないのに,90点もとれて不思議がっているのです。数学の力はあるのに,40点そこそこしかとれていなかった生徒です。

 授業中はわかるのに,テストになるとわからなくなるという典型の生徒です。

 でも,それには原因があるのです。

 解き方で,一番重要になる最初のところを数学担当教師が飛ばすのです。

 ステップが大きいのです。これくらいはわかるだろう,と勝手に解釈して教科書通りではない解き方で解かせるのです。

 私は,過去2年間,T2として授業に入っていて,何となく感じていたのですが,今年,自分が生徒と同じ立場でノートをつくり,教科書を忠実に勉強したなかで,はじめて理解しました。

 基礎の部分が定着しないから,解き方も定着しないのです。

 この日記の生徒には,授業中に,途中の式を飛ばすたびに「教科書通り丁寧にやれよ」と指導してきました。

 数学担当教師が飛ばしている部分を,直接的に否定せずに,生徒を指導するなかで,授業を変えようとしてきました。

 発表するときの「型」を示してきました。■


(向山) 数学担当教師は,その単元で最も大切な冒頭の問題を飛ばしてしまったのです。

 教えてこなかったのです。だから,数学テストが30点,40点だったのです。

 担任はそのことを見抜き,フォローしてきたのです。「数学は暗記だ」という主張は,この基本問題を身につけさせることが,最も大切だという主張です。

 向山型算数も,和田秀樹氏の主張も同じことを言っているのです。

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