LD&ADHD 2004年7月号
今、指導に役立つアセスメント

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LD&ADHD 2004年7月号今、指導に役立つアセスメント

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ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2004年6月24日
対象:
小・中
仕様:
B5判 68頁
状態:
絶版
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目次

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特集 今,指導に役立つアセスメント
特集について
上野 一彦
提言
アセスメント再考
藤田 和弘
事例
心理検査を重視したアセスメント
教育的なニーズに応じた適切な教育相談の在り方をめざして
佐藤 秀明
学校現場での考え方と具体的な利用
須加野 千明
アセスメントによる児童理解と指導
小林 玄
行動観察を重視したアセスメント
集団になじまない生徒への対応
中村 敏子
気持ちを抑えることが苦手なO君
黒須 真希
総合的なアセスメント
中学校の通級指導学級で行うアセスメントと指導
渡辺 圭太郎
校内委員会における総合的なアセスメント
米田 和子
ADHD児に対する総合的なアセスメント
内田 真弓
コメント
判断から具体的指導につながるアセスメントを求めて
上野 一彦
Essay
「頑張れ」だけでは頑張れない
戸部 けいこ
子どものページ
初めてのパン食い競争
【特別寄稿】特別支援教育先進事例 特別支援教育への転換に向かって(秋田県)
藤井 慶博
親の会ニュース (第10回)
小樽LD親の会「ぽてとの会」/茨城県学習障害児・者親の会「星の子」
松井 典彦西谷 明子
医療との連携 (第10回)
教育現場で役立つ医療を目指してA
田中 康雄
〜教育関係者を労う〜
実践の小箱/臨床学校現場から (第9回)
たかちゃん,お母さん,在籍学級担任との1年 そして…
平永 由美子
情報最前線/行政や海外の動向は (第10回)
ガイドライン(試案)の公表
柘植 雅義
LD指導と教材
ことばを育てる教材
水田 めくみ
ワークシートを使った国語の指導と教材
吉田 希恵子
調理を利用した治療教育
黛 雅子紺野 道子中石 康江
読みの基礎となる力をつける
伊藤 逞子
一度は手にしたい本
『メインストリーミング』/『LD児のためのひらがな・漢字支援』
納富 恵子
編集後記
上野 一彦

特集について

今,指導に役立つアセスメント

東京学芸大学教授/上野一彦


体調が悪いとき,あるいは人間ドックなどで病院を訪れたひとは,聴き取りやさまざまな検査を受けるだろう。おざなりな聴診だけで,病名を告げられたり,状態を説明されたり,ましてや薬を処方されても納得はいかない。手術を勧められるなどもってのほかである。きちんとした信頼できる検査などの諸手続を踏んだ結果として,今自分の身に起こっていること,あるいは正確に自分の身体の状態を知るのである。

このことは教育についても同様である。勉強ができないとか,みんなから遅れているといった漠然とした表現は,具体的な教育活動にはつながらない。何をどうすればよいのか,子ども自身も保護者も先生もそこが知りたいのだし,明らかにしなければいけない。とりもなおさず正確に,客観的にその状態をつかまなくてはならない。アセスメントの重要性はそこにある。

辞書的に「アセスメント」は評価・査定を意味する。子どもを理解し,必要な支援を考える前提として,子どもをめぐるさまざまな情報の収集としての評価・査定,つまりはアセスメントが欠かせないからである。現在,全国で展開されつつある特別支援教育の広がりの中でも,米国のIEP(個別教育計画)をモデルにした子ども一人ひとりの具体的な教育支援の処方箋ともいえる個別の指導計画が重要視されている。

その出発点となるアセスメント,特に特別支援教育の中で求められるアセスメントとは何なのであろうか。誰が,どのようなアセスメントをするのか,そのアセスメントの効用と限界,あるいはアセスメントにあたって留意しなければならないこと。特別支援教育で求められている専門性はこうした一つ一つのことを明らかにしていくことではないだろうか。

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