LD&ADHD 2002年10月号
第3号 すべての学校で校内支援体制の確立を

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LD&ADHD 2002年10月号第3号 すべての学校で校内支援体制の確立を

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ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2002年9月
対象:
小・中・高
仕様:
B5判 64頁
状態:
絶版
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目次

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特集 すべての学校で校内支援体制の確立を
特集について
柘植 雅義
提言
子どもからの訴えに応えるために
下司 昌一
事例
【通常の教育の立場から】LDのある子どもの理解と適切な対応を求めて
田中 順子
【通級指導教室の立場から】発達支援システムとADHDへの支援
西谷 淳
【特殊学級の立場から】校内委員会による支援の実際
藤田 直子
【特殊学級の立場から】校内,地域のセンター的な役割
肱岡 憲吾
【校長の立場から】子ども一人一人のニーズに応じた特別支援教育の推進を願って
清水 敬
【教育センターの立場から】子どもと学校に寄り添いながら機能する支援機関として
井上 とも子
【教育委員会の立場から】情報の共有と知恵の結集を
赤間 宏
【教育委員会の立場から】支援に向けた県教育委員会の役割
松瀬 三千代
【コメント】8つの事例から見えてくるもの
柘植 雅義
Essay
生きる力を育てたい
五十嵐 めぐみ
子どものページ
サーカスのライオン/最後の場面
滋賀県甲西町立菩提寺北小学校
親の会ニュース (第3回)
「全国LD親の会」かたつむり・りんごの木
多久島 睦美松井 佳子
医療との連携 (第3回)
医者から伝える薬の話(ADHD)
市川 宏伸
〜薬物使用の現状〜
実践の小箱/臨床学校現場から (第3回)
「あの先生じょうずだなあ」
笹森 洋樹
情報最前線/行政や海外の動向は (第3回)
「学習障害等指導者養成研修」が新規スタート
柘植 雅義
指導の技法とその理論 (第3回)
行動分析の理論とその応用(3)
松村 茂治
コミュニケーション (第3回)
「ことばがスムーズに想起できない」ために生じるコミュニケーションの問題
野呂 文行
アカデミックスキル (第3回)
LDのある子どもの算数学習の特徴と指導
熊谷 恵子
LD,ADHDとソーシャルスキル (第3回)
ソーシャルスキルトレーニング
佐藤 容子
使えるテスト・チェックリスト (第3回)
気づきのきっかけから支援のヒントへ
海津 亜希子
〜学力アセスメント〜
一度は手にしたい本
わかるLDシリーズ3『LDと学校教育』/『手仕事を学校へ』
北脇 三知也
編集後記
柘植 雅義

特集について

すべての学校で校内支援体制の確立を

文部科学省特別支援教育調査官/柘植雅義


LDやADHDの子どもへの支援は,通常の学級が主なステージです。しかし,このような子どもとつき合ったことのない教師にとっては,とても不安なことかもしれません。そうでなくても,一人の教師だけの支援では不十分なこともあるでしょう。

しかし,校内には,様々な専門家がいます。LDやADHDの子どもへの支援に深い経験のある教師がいるかもしれません。教科学習や行動上で困難を示す子どもへの支援のノウハウを持っている教師がいるかもしれません。通級指導教室や特殊学級が設置されていればその教師は様々な特殊教育のノウハウを持っていることでしょう。あるいは,LDやADHDの医学的な側面の知識や具体的な対応ができる保健室の担当者がいる場合もあるでしょう。もしかしたら,スクールカウンセラー等の心理の専門家が巡回して来ているかもしれません。このような,校内の多様な人材(リソース)を有効に使えるような支援体制が各学校に整えば,LDやADHDのある子どもへの支援に対する不安はきっと大きく解決されることでしょう。

1999年7月に,LDに関する調査研究協力者会議が示した報告書で示された「校内委員会」の設置の意味するところは,まさに,教室における一人の教師だけからの支援から,このような校内支援体制による支援への転換を求めているものでしょう。全国各地で少しずつ試みが始まった校内支援体制作りを,全国のすべての学校に広げていくことが,今まさに求められているのです。

そこで,この特集では,校内支援体制をどう作っていったら良いのか,校内支援体制によってどのような支援が可能となるのか,校内支援体制と校外の専門家や専門機関からの支援との関係をどうしたら良いのかについて,通常の教育,通級指導教室,特殊学級,校長,教育センター,教育委員会の立場からの具体的な事例を通して考えていきたいと考えました。

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