- 特集 「勉強ができないと悩むわが子」へのアドバイス
- 「勉強ができない子」を、伸ばすことは可能です。TOSSの教師は、何百人何千人のできない子に満点をとらせてきました。
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- 「算数ができない子」の診断方法とアドバイス
- 小学校低学年/教科書の問題が全て解ければ心配はない
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- 小学校中学年/わり算のポイントは九九表と「たてる」と×
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- 小学校高学年/前学年の教科書を使ってすぐにできる10問計算テスト
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- 中学校/数学ができない子は、内容そのものよりも勉強の仕方が身についていないのである
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- 「国語ができない子」の診断方法とアドバイス
- 小学校低学年/読解力(読み取り)で間違えるタイプには二つある
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- 小学校中学年/毎日2文字の漢字練習と楽しい親子日記
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- 小学校高学年/国語の基礎体力(漢字力、音読力、視写力)のつき方を見ましょう
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- 中学校/中学生でも「音読」! これが成績向上の近道
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- テストでうっかりミスをする子の傾向と対策
- うっかりミスをする傾向を視写と音読で、到達度をはかってみる
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- まず丁寧さを身に付けさせる
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- 私が受けた相談と私のアドバイス
- よさを伝えて、具体的な方法を紹介する
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- 中学英語をやりなおす音読・単語練習方法
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- できることをひとつずつ増やし、力強くほめ続けて
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- パーフェクトにできた経験が大切です
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- かけ算九九をスラスラ言える効果的な方法
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- 教科書チェックで、算数「嫌い」が「好き」に!
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- 勉強ができない子が驚くほど伸びたドラマ
- 「早く」とせかさない
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- 素直に取り組み、毎日続けることで力を付けていったA君
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- できないのは、ADHDのせいではなかった
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- 「丁寧さ」が道をきり拓く
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- 素直力を高めるとグーンと伸びる!
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- 褒め続けることでしか子どもは変わらない
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- 小学校入学時につけておきたい力
- 「ひらがな」「数を数える」は日常生活の中で身につける
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- 読み書きと丁寧さを身につけるのは入学前である
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- こんなことが学ぶ力を奪っている!
- テレビやゲームを見る時、ルールのない家庭では、子どもたちの学力は育たない
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- テレビ、ゲーム、食が子どもをねらっている
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- ミニ特集 ノートのきれいな子が学力が伸びる
- 「きれいなノート」を書ける子が学力は伸びていく
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- 「うっとりするノート」で算数の学力向上を
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- ノート指導には学習のしつけが入るからやり方が身に付く
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- 去年よりずっときれいになった!
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- 欠かせない三つ―用具・イメージを持たせる・ほめる
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- イラストで見る家庭教育のポイント (第15回)
- けんか
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- 家庭教育のポイント (第15回)
- 子どもは、「けんか」の中で育つ
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- 編集前記
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- 活動のなかで徒然に感じること
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- 名作名句がとり持つ親子のコミュニケーション
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- 校長が語る子育ての極意
- 「我慢」を教えてこそ親
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- 医師 普通の家庭教育の大切さ
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- 教師・読者座談会 (第3回)
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- 友だちといつも遊ぶ子どもは2割弱
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- 年中/我が家のマーメード
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- 小1のドラマ、小2のドラマ、小3のドラマ
- 小1/ドナルド君
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- 古今東西人類の知恵「子育て語録」
- 認めてあげれば、子どもは自分が好きになる
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- 心に残る名作・名詩―父を思う・母を思う―
- 虫も食べないような野菜を食べるな
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- ブルちゃん 言ってみる
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- SOS 子ども・親が電話相談をする時
- 朝、起きられなくて、遅刻することも…
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- 保健室から1ページ
- むし歯
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- 恐怖や不安の気持ちをもたせると、逃避、抑圧、反抗、攻撃、解離が…
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- 躾の基本は意識付けと手本を見せること
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- 神谷先生・辻野先生の漢字文化教室
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- 親子でイラスト作文 (第3回)
- いっすんぼうし
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- 子どもとお母さんからのSOS
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- 酒井式描画法・感想画
- セロ弾きのゴーシュ
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- 1000年続く教材・いろは歌
- いろは歌の授業
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- 1000年続くかけ算九九
- 九九の由来新たに
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- 家庭教育の基本
- 安易な口約束はしない
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- 特別支援教育のはなし
- 親として、努力をほめることを決意する、お医者さんの書いた本
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- シングルエイジ時代(0〜9歳)教育のポイント
- 子どもを動かすおばあちゃんの言葉
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- これからの小学校教育
- 体育は、活力ある未来への投資である
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- テレビ視聴
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「勉強ができないと悩むわが子」へのアドバイス
「勉強ができない子」を、伸ばすことは可能です。
TOSSの教師は、何百人何千人のできない子に満点をとらせてきました。
向山洋一
本誌編集長/日本教育技術学会会長/千葉大学非常勤講師
無料の世界最大の教育情報サイト、インターネットランド主宰
TOSS(会員1万名の教師の研究団体)代表
インターネットに、面白い情報が流れていました。
「子どもの成積を上げる方法」を、熱中して研究した人の研究結果です。
日本中の、ほとんどすべての方法を研究しました。
その中で「良い方法」と思えるものを、塾で実際にやってみたそうです。
その結果、ある一つのグループの研究成果が、ずば抜けて素晴らしい効果があったというのです。
つまり、たくさんの方法があったが、一つだけダントツの指導法があったというのです。それを、自分自身が、塾でやってみて、効果を確認したというのです。
ダントツの日本一の指導法は、何だったのか、興味のあるところです。
インターネットに流れた文章を、そのまま引用します。
□子どもを少しでも勉強のできる子にするために親はどうしたらいいか、という話など。(を書きます。)
一冊だけおすすめするならば、向山洋一『どんな子だって勉強できる子になれる!』は必読。向山さんはいろいろ問題の多い方とされていて敵が多いのだけれども、本書は毒が抜けていて一般の方にも素直に読めると思います。
私は大学時代の一時期、「生徒の成績を上げる方法」について論じた本を、おそらく某C大学教育学部の誰よりもたくさん読んだと思います。一年半で三〇〇冊以上読みました。で、塾でいろいろ試しました。
私の実力はとうとう頭でっかちに追いつきませんでしたが、あるグループの研究成果がずば抜けて素晴らしい効果を生むことが確認できました。
そのグループというのが、向山さんの率いるTOSSだったのです。
私はTOSSの方法論を推しますが、向山さんがたいへんアクの強い方であったために、TOSSは教育界の鬼子となりました。ダントツの実績がありながら、主流とはなりえなかったということです。□
TOSSの指導法は、「ずば抜けて素晴らしい効果」を上げたというのです。
本号で特集している内容が、それです。
TOSSと全く関係のない方の報告ですから、参考になると思います。
「TOSSは教育界の鬼子になった」というのは事実です。
「向山がたいへんアクの強い方」というのは、きっと「かかわり方」で違います。
私は、子どもにも保護者にも同僚にも、人気のある教師だったと思います。
授業参観の時など、他のクラスの保護者もきていました。
私は、論文を書く時「教育界によくないこと」を、率直に表現しようとしました。
例えば「役に立たない教育学よサヨウナラ」です。大学の先生方で「何を、小学校教師のくせに!」と腹を立てた人は、いっぱいいます。
「算数の問題解決学習」「国語の単元学習」が、学力低下の根本原因だとも主張しました。この二つの方法は、教育界の主流なのです。だから、多くの教師が反発したと思います。
「跳び箱は誰でもとばせられる」とも主張しました。テレビで次々と実演しました。二、三分でとべるようになります。二十年前のことです。
このことに反発した方々もいました。
だから、少数派でした。教育界の鬼子だったのです。
でも、今は違います。現在は、日本で一番大きな教師の研究団体になっています。
毎年春のTOSSデーは全国五百会場で開かれ三万名もの教師が参加をします。
TOSSデーでは教師の指導法のあれこれのノウハウを「資料代実費」だけで公開します。TOSS教師のボランティアです。
夏には、子どもTOSSデーを、全国で計画しています。「成功体験教室」「夏休み宿題教室」「親子の英会話、パソコン教室」「基礎学力教室」「絵画教室」「体育教室」などを計画中です。
TOSSは「鬼子」を抜け、心ある教師、保護者に受け入れられるようになってきたのです。
TOSS(一万人の教師達)は「勉強ができない子」をたくさん救ってきました。
算数テストで五点、十点だった子を、九十点、百点をとらせるようにしてきました。
全国の教室で、何百、何千と生まれている事実です。
これは、奇蹟なのです。
なぜなら、これまでの日本の教室で「五点、十点だった子に満点をとらせた事実」は、一例もないからです。
努力した教師はいっぱいいます。
しかし、成功しませんでした。
TOSSの教師のみが「向山型算数指導法」で、成功したのです。
私はたくさんの教育雑誌に、何年も前から「このような奇跡が一つでもあったら教えてほしい」と、かなり挑発的に書いてきましたが、報告、反発は一つもありませんでした。「証拠をそえた事実」を示せないのです。つまり、「今までの日本には一例もなかった」と推定できるのです。
授業参観の時などに、黒板に書いた一問を長々と授業する「算数の問題解決学習」という方法があります。教科書の練習問題、算数ドリルなどを宿題にします。この方法は最悪です。できない子を救うどころではありません。普通の子を、できない子にしてしまう元凶なのです。
多分、日本中で、何十万人、何百万人の子どもが「算数の問題解決学習」に苦しめられています。「教科書を、あまり使わない」「ノートがグチャグチャしている」「宿題が多い」という共通点があります。
担任が教科書をあまり使っていなかったら、使うようお願いするのが、一番良い方法でしょう。
TOSSの教師は、教科書に書いてあるすべての問題をノートにきちんとやらせます。
『あかねこ計算スキル』も授業中に終了します。
授業時間内に、すべてを終了します。
できない子は、黒板に書いた友だちの答えをノートにうつします。うつすこともできない子は、担任がノートに赤鉛筆でうすく書いてあげてなぞらせます。
「説明する」より「うつす」「なぞらせる」ことの方が、効果は大きいのです。
「うつす」「なぞらせる」の指導法で、テストで〇点近かった子が、三カ月、半年後には七十点、八十点を自分の力でとれるようになっていくのです。
『あかねこ計算スキル』『あかねこ漢字スキル』は、日本の教室で一番多く使われているスキルです。
私が考え、作り出しました。
これまでに、四千万人の子ども達が使った日本一の教材です。
すぐれた教材ですが、使い方(ユースウェア)が大切です。正しい使い方をすれば効果絶大ですが、我流で使うと効果が落ちます。
自分の子が『あかねこスキル』を使っているとしたら、それだけで喜ぶべきことです。
なお『あかねこスキル』は、学校用教材ですから、ご家庭では入手できません。
家庭用には『お父さんが子どもに教える算数』『お父さんが教える算数ワークブック』が、主婦の友社から出版されています。また『TOSS算数ワーク』(全十三冊)も、明治図書から出版されています。
なお、テレビ等で大流行した「百マス計算」は、できない子にはつらい指導法です。
百マス計算で、できない子ができるようになることは、ほとんどありません。
やった人は分かると思いますが、「できない子」を「ストップウォッチ」でかりたてると、子どもは、いやがります。反発します。分からないのに、やたら、かりたてられるからです。
「分かるようになってから」「かけ算九九の練習のみ」に限定して、ある時期だけやるのなら、少しは効果がある程度なのです。
テレビがあおっていた時、たくさんの学校で百マス計算をやり始めました。今や、ほとんどの学校は止めてしまいました。
「効果がなく、害の方が大きかった」からです。
本号では「勉強ができないと悩むわが子」へのアドバイス、指導の方法を特集しました。
親が子どもをはげましつつ、「大丈夫だよ、お母さん(お父さん)がついているよ」と、ポイントをおさえていけば、必ず伸びていきます。
叱ったり、どなったりしては逆効果です。
長い説明、くどい説明も効果はありません。
やるべきことを「小さなステップ」にして、やらせてみることです。
できない時は、「うつす」「なぞらせる」のがいいのです。一回一回、ほめてやります。
「算数の教科書」と「漢字」さえできるようになれば、小学校では大丈夫です。
本号を参考に、ぜひ、お子さんをはげましてください。良い結果は必ず出ます。
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- 明治図書