- 特集 授業参観で見えてくる“我が子の学校生活”
- 子どもを見る五ヶ条、担任を判断する五ヶ条
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- 校長先生が見たよい授業、問題のある授業
- 似て非なるもの
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- 「できる」を優先する授業か、を見る
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- 教師力は、教師の授業行為が示している
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- ここを見れば、子どもの学校生活が分かる
- @靴箱
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- A筆箱
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- Bノート
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- C前面黒板
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- D笑顔
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- 算数・国語の授業の見方
- 漢字や音読など、基本を大切にしているかを見抜いてほしい。
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- どの子も教科書をすらすら音読できていますか
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- どの子にも力をつける授業をしているか
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- 教室に入って五分間でよい先生か見分ける9つのポイント
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- 「教科書」「ノート」「チェック」の3点セットがあれば大丈夫!
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- 算数の授業で計算練習をする当たり前
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- 見かけだけの授業に逃げる教師
- 子どものノートを見れば、担任の力量が分かる。
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- 最初の参観日で、次のような授業を見たら要注意!
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- こんな授業は要注意!
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- 子どもの学力保障に気をつけていますか
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- やらなければ遅れる必見授業
- @ パソコン
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- A 英会話
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- B 軽度知的障害の子への配慮
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- 子どもTOSSデーで見た授業のすごさ
- 「今日のような笑顔も教え方のコツもうちの学校にはありません」
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- 食い違う保護者の願いと教師の授業行為
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- 子どもが「できた!」「楽しい!」と言う授業
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- はずれ教師の時、親はどうするか
- まずは、「子どもによく聞こう。」
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- 事実を集め、懇談会、校長室、そして教育委員会…
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- 不平、不満を子どもの前で絶対言わない
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- ミニ特集 子どもの異変に気づく親
- 「万引き」を発見し、指導する
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- 持ち物や友達関係の変化は「要注意」のサイン
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- 保護者にできる「異変」への対応
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- 「いつもと様子がちがうな」
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- 「みんな、やっている!」という要求に、親は妥協してはならない。
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- イラストで見る家庭教育のポイント (第23回)
- いじめ
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- 家庭教育のポイント (第23回)
- 「いじめ」の時は、親の出番
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- 編集前記
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- PTA会長奮戦記
- 大成功「山鹿まつり」いい経験が次へのエネルギーです
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- つぶやきに見る子どもの成長
- つぶやきに学ぶ
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- 〜生活の音声化(0歳)→生活単語の音声化(一歳)〜
- 校長が語る子育ての極意
- 親そっくりに子は育つ
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- 校長が語る「基礎学力の保証」
- 国語の基礎基本―何よりも音読、次が視写―
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- 礼法専門家から見た子どもたちの立ち居振る舞い
- 大人の心を写す、素直な子ども達の心
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- 家庭でできる食育のポイント
- 「ダイエット」とは何か、を学ぶ
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- 医師 私の子育て日記
- 子育ては家庭作りから
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- 塾から見た基礎学力
- 『わかる』と『できる』
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- 教師・読者座談会 (第11回)
- 学習を支える脳の働き 机の前に座る習慣づけの大切さ
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- 最新最大の子ども調査
- 一番楽しいのは友達との遊び
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- 年少のドラマ、年中のドラマ、年長のドラマ
- 年少/自然に触れる力を身につけた我が子
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- 年中/「読書大好き」のきっかけは保育園の読み聞かせ
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- 年長/育つ―育てる 七五三詣りと電子ゲーム
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- 小1のドラマ、小2のドラマ、小3のドラマ
- 小1/ビデオに撮りながら
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- 小2/伝われメッセージ!ダイナミックな地球環境の授業を子どもたちに贈る
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- 小3/ありがとうを伝えよう
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- 古今東西人類の知恵「子育て語録」
- 朝食をしっかりとろう
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- 心に残る名作・名詩―父を思う・母を思う―
- 人生とは「一期一会」の出会い
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- とっておきの話・親子でお話ぬりえ
- ブルちゃんのお手伝い
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- SOS 子ども・親が電話相談をする時
- 気が弱くて困っている
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- 保健室から1ページ
- ストレスはこうして減らす。深呼吸・体のリラックス・前向き思考
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- こんなときどうする?平山先生!
- 教師の指導力とは、多くの場合、先生の持つ魅力です。「戦え!ドーパン」に出てくるキラッ斗先生のように
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- 親子で挑戦ペーパーチャレラン
- 計算タイルチャレラン
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- 衝撃のドラマ・算数が大の苦手の子が満点をとった
- 「ノートがきれいになり、初めて百点を取った」
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- 本筋の心の教育
- 今も心に残る祖父母の教え
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- 親子で漢字文化ワーク (第11回)
- 神谷先生・辻野先生の漢字文化教室
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- 親子でイラスト作文 (第11回)
- 三びきの子ぶた
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- 酒井式描画法・感想画
- スーホの白い馬
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- 1000年続く教材・いろは歌
- 日新公いろは歌
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- 1000年続くかけ算九九
- まだあるかけ算九九や便利な指算
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- 家庭教育の基本
- 食事の躾
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- 特別支援教育のはなし
- 言葉の意味は楽しい親子のおしゃべりの中で育つ。
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- シングルエイジ時代(0〜9歳)教育のポイント
- たくさんの習い事から得るもの・失うもの
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- これからの小学校教育
- 小学校の英語必須化?
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- 読者のページ
- 編集部ニュース
- 現代っ子アンケート・子どもインタビュー
- 「おはよう」「おやすみ」を誰にも言わない子どもが1割いる。
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担授業参観で見えてくる“我が子の学校生活”
子どもを見る五ヶ条、担任を判断する五ヶ条
本誌編集長/日本教育技術学会会長/千葉大学非常勤講師
無料の世界最大の教育情報サイト、インターネットランド主宰
TOSS(会員1万名の教師の研究団体)代表
一
教室に入ると、多くのことが見えてきます。しかし「見る目」がないと、「あれども見えず」の状態になります。
フランスの高等警察の講堂には「目は、もともとその内側にあったものしか見ることはできない」と掲げてあるそうです。
畑の作物を見て、農家の人なら、作柄等がすぐ分るでしょう。しかし、都会人の私は分りません。「見る目」が、私の内側にないからです。踊りを見て、「名取り」なら、良い所、悪い所は分るでしょう。しかし、私は素人なので分りません。
教育も同じです。ながめていても、分らないのです。時には、とんでもないところを見てしまいます。
全国的に生れつつある「モンスター・ペアレント」という保護者がいます。
怪物の保護者です。
担任の教え方に強烈に文句をつけるのです。もちろん、ひどい先生には、クレームをつける時もあります。
しかし、すばらしい先生、多くの親と子どもに支持されている先生に文句をつけるのです。それも、毎日毎日教室にやってきて、子どもを前にケンカごしで言うのです。
更には「裁判にかける」とまでいいます。
校長先生は、こういう親の相手を一日に三時間も四時間もするのです。
たった一人の親のために、学校中は大混乱となります。
人のいい担任は、病休にまで追い込まれます。クラスの中の保護者が、担任を守らないと、害は、わが子に及びます。
モンスター・ペアレントは、「シャープペンを使わせろ」「ノートは自由に書かせろ」など、担任がていねいに指導した一つ一つのことに文句をつけてくるのです。
きっと、自分だけが正しいと思っているのでしょう。本当の正しい見方が必要なのです。
先日、長野市の小学校の研究会に招かれました。学校ぐるみで、「基礎学力の保障」をめざしています。
指導法の中心が「向山型算数」と「向山型国語」です。この指導で基礎学力をつける、不十分な点は正していくという研究です。
五時間目に、全学級で授業が公開され、六時間目、長野県の他の学校の先生方が授業されました。
つまり、よその学校の先生です。それなのに、先生は、授業中に子どもの名前をよんでいました。全員です。きっと必死で覚えたのでしょう。
すばらしい授業でした。子ども達は熱中していました。
私は、全学級を見ました。一クラス二、三分です。終った後、「よその学校の先生」の分だけ「批評」をしました。
わずか二、三分様子を見たのですが、「その授業のよかった所」「教師の授業として未熟な所」「今後の研究の方向」などを、一人一人について話したのです。
終った後、お礼のメールが届きました。わずか二、三分で、「私の教師としての本質」を「すべてつかれた」という人が、ほとんどでした。プロの教師が、授業を見れば、二、三分で分るのです。
二
さて、授業参観のとき、どこを見るかです。
第一に、靴箱を見ます。靴はいろいろの表情をしています。しっとりと落ちついている。乱雑になっている。さまざまです。
その靴の様子が、教室での我が子の様子だと思って、まず間違いありません。
靴のかかとがつぶれている子は、「やんちゃ」を通りこしています。
良いクラスは、靴箱全体の表情がいいのです。自然な感じがします。一人二人は乱れていて、でも自然に美しいのです。
第二に、筆箱を見ます。
削った鉛筆が四、五本、きれいに入っていれば合格です。「落ちこぼれ」ていく子は、ちびた鉛筆が二、三本で、しかも削ってないのです。
「赤鉛筆、ミニ定規、消しゴム」が入っていれば、満点です。
男の子は、しばしば授業中、消しゴムで遊んでいます。よく見ると分ります。
シャープペンがいっぱい入っている子は、実力が下降していきます。
指先は第二の脳です。Bなどの濃い鉛筆でしっかり書くのが、脳にストレートに伝わります。
シャープペンは、力が入りません。しかも、しばしば折れます。「思考」が「中断」するのです。
プロの教師は、当然ながら、授業中はシャープペンを禁止します。
日本でも中国でも、イギリスでも同じです。
ところが、低学年の時にシャープペンを禁止していなかった担任のせいで、中、高学年でもシャープペンを使う子がいます。
母親は「授業中」「勉強中」は「鉛筆」を使うことを、子どもとケンカしてもやるべきです。
算数テストで、十点は違うと思われます。
世の中に、ひどい親がいて、シャープペンを禁止する教師にくってかかって、「使ったっていいんじゃないですか」という人がいます。娘に負けてしまったのです。
はっきり言って、このようなルールさえ守れない親子では、末が心配です。
第三は、ノートを見ます。授業参観のときにノートを出してない教室があります。
担任が見られるのがいやだからです。
ノートは、ごまかせません。
長い間の学級の記録だからです。
ノートがきちんと書いてあれば、お祝いです。
ゆったりと、ていねいに書いてあるノートがいいのです。
きちきちにつめて書いてあるのは、「ノートの書き方」を指導されなかったのです。
こういうノートは間違いが多く出ます。
担任が指導してくれないなら、親がノートの書き方を指導すべきと思います。
一生を左右するほど、大切なことです。
第四は、机の中、ロッカーを見ます。
「お知らせ、テスト」が、机の中にたまっていることがよくあります。
「先生がテストをしなかった」のではなく、「我が子」が、かくしていたのです。
こんな場合、子どもは家で叱られます。
私は、最初の頃は、「今日の保護者会で、みんなの机の中を見てもらうから、整理しなさい」と言います。子どもは、必死で片づけます。
そして、保護者会の時、自分の子の机にすわって、机の中を見てもらいます。
子どもたちは、片づけたつもりですが、それでも「片付け残し」があるのです。
家で、かばんの中を全部出させてみるのも、時には、必要と思います。
第五に、友人との対応を見ます。おしゃべりをしている場面があれば、それでOKです。
最後に、授業中、まじめにやっているかを見ます。熱心に手をあげたり、反対に静かに聞いていたり、いろいろです。まじめに、やっていれば、それでよしです。
三
次に先生の評価です。
第一は、靴箱に表れます。前述しました。
第二は、黒板に何もない先生がいい先生です。ベタベタいろいろ貼ってあるのは、熱心ですが、腕は下です。黒板は、子どもが使うものです。授業中クラスの半分以上の子が、黒板に何か書いたとしたら、いい授業です。教師が黒板に書いているのは、よくありません。
黒板の上にベタベタ貼ってあるのが駄目なのには、理由があります。
子ども達は、黒板の方を見て授業をうけます。(先生は、反対方向を見ています)
子どもの中には「ベタベタいろいろ貼ってあるとひどく落ちつかない子」がいるのです。一割ぐらいの子は、病的なほど、ゴタゴタを嫌います。シンプルな黒板が、教室を落ちつけるのです。
第三に、ノートが出ている授業は、いい授業です。プリントの授業は、よくない授業です。子どもは「安定した学習」をのぞみます。習ったことを、少しずつ変化させていくのがすきなのです。ピアノ、水泳、サッカー、みんなそうしています。
プリント学級は、安定していないのです。ですから、極度にいやがる子も出てきます。
第四は、説明が長い先生は駄目です。長く説明すると分らなくなるのです。十五秒以上は長いです。三十秒以上は退屈します。一分以上は、半分の子も聞いていません。
短い指示で、学習活動をテンポよくすすめる先生がプロなのです。
アマチュアの先生は、長く長く話しがちになるものです。
第五に、算数教科書の「例題」「類題」「練習問題」(およそ一ページ)全部を一時間でやるのがいい先生です。
授業中、二、三題しかやらなくて残りは宿題にする先生からは、落ちこぼれが大量発生します。同じように、授業中きちんと漢字を教えてくれる先生がいい先生。
グループ発表ばかりさせていると、子どもの基礎学力は低くなります。
以上、プロ教師の見方でした。
向山洋一
本誌編集長
日本教育技術学会会長
千葉大学非常勤講師
無料の世界最大の
教育情報サイト、インターネットランド主宰
TOSS(会員1万名の教師の研究団体)代表
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