- はじめに
- Chapter1 小学校英語教師のための押さえておきたい指導技術10
- 1 目的,場面,状況を意識した言語活動を設定する
- 2 言語形式に気づかせ,体験的に理解させる
- 3 体験的な気づきのある導入にする
- 4 Input からOutput への認知プロセスを理解する
- 5 理解可能なインプット(i+1)を意識する
- 6 アウトプットで言語習得を促す
- 7 「その場」で英語を使うことができるようにする
- 8 自分の思いや考えをつなげることができるようにする
- 9 多様な学習形態で活動する
- 10 場面を変えて言語使用を繰り返す
- Chapter2 短時間で英語表現が身に付く「すらすら英会話」&Small Talk
- 1 基本英語表現は繰り返しの中で自然と身に付く
- 2 5・6年の「話す・聞く・読む・書く」には定着が求められる
- 3 基本表現集としての「すらすら英会話」
- 4 「すらすら英会話」の3つのねらい
- 5 10分でできる「すらすら英会話」&Small Talkの使い方
- 6 Small Talkの目的
- 7 「ひとくち英語」を使ったSmall Talk のふくらませ方
- 8 「1文付け足しルール」を使ったSmall Talk のふくらませ方
- Chapter3 小学3年で慣れ親しませたい「すらすら英会話」
- 1 はじめまして
- Hello. I'm Takeshi. I'm from Hokkaido. Nice to meet you.
- 2 元気?
- Hi, Maki. How are you? ― I'm great, thank you. How are you, Ken?
- 3 いくつ?
- How many? ― Three. I have three apples.
- 4 ~は好きですか?
- Do you like sports? ― Yes, I do. How about you? ― I like cooking.
- 5 どんな~が好きですか?
- What do you like? ― I like cooking.
- 6 ○○を持っている?
- Do you have ? ― Yes, I do. ― How many? ― Two.
- 7 何が欲しい?
- What do you want? ― I want a bike. ― This is for you.
- 8 これは何?
- What's this? ― It's....
- 9 あなたは誰?
- Who are you? ― Are you an animal?
- 小3のまとめ 「すらすら英会話」
- Chapter4 小学4年で慣れ親しませたい「すらすら英会話」
- 1 好きなものをたずね合おう
- I like cats. Do you like cats? ― Yes, I do. I have one cat.
- 2 天候をたずねよう
- How is the weather? ― It's sunny. Let's play baseball.
- 3 何曜日が好き?
- What day is it? ― It's Sunday. What do you do on Mondays?
- 4 何時ですか?
- What time is it? ― It's 3 p.m. It's “Snack Time.”
- 5 ~はありますか?
- Do you have ~? ― Yes, I do. / No, I don't.
- 6 アルファベットの小文字
- I have three letters. ― Do you have ‘a's? ― Yes, I do.
- 7 何にする?
- What do you want? ― I want orange juice. ― This is for you.
- 8 あなたのお気に入りは?
- What is your favorite place? ― My favorite place is the gym.
- 9 私は10時に寝ます
- I go to bed at 10 p.m. ― How about you?
- 小4のまとめ 「すらすら英会話」
- Chapter5 小学5年で定着させたい「すらすら英会話」
- 1 英語de!自己紹介をしよう
- I'm Takeru. T-a-k-e-r-u. Takeru. I like ramen.
- 2 誕生日はいつ?
- When is your birthday? ― My birthday is November 6th.
- 3 月曜日は何をしますか?
- What do you do on Mondays? ― I go to swimming school.
- 4 家での様子を教えて
- What time do you usually get up? ― I usually get up at 6:00.
- 5 できる? できない?
- This is my friend. He can run fast. He can play baseball.
- 6 どこに行きたい?
- Where do you want to go? ― I want to go to Italy.
- 7 〇〇はどこにあるの?
- Where is the station? ― Go straight. Turn right at the second corner.
- 8 何を食べますか?
- What would you like? ― I'd like steak.
- 9 あなたのヒーローは?
- Who is your hero? ― My hero is my father. He is good at singing.
- 小5のまとめ 「すらすら英会話」
- Chapter6 小学6年で定着させたい「すらすら英会話」
- 1 This is Me!
- My name is Manami. I'm from Japan. I like swimming.
- 2 日本を紹介しよう
- We have this event in July. You can enjoy watching stars. It's on July 7th.
- 3 動物・野菜・果物の秘密
- Giraffes sleep only 20 minutes a day. Tomatoes come from South America.
- 4 私の町!ふるさとを紹介
- I like my town. We have natures, rivers and mountains. We have summer festival.
- 5 夏休みどうだった?
- How was your summer vacation? ― It was good. I went to.... I ate.... I saw....
- 6 何がしたい?
- What do you want to do? ― I want to play soccer.
- 7 私の思い出
- What is your best memory? ― My best memory is School Trip. It was fun.
- 8 あなたは何になりたい?
- What do you want to be? ― I want to be a doctor. I want to help people.
- 9 中学校で何したい?
- What do you want to do in junior high school?
- 小6のまとめ 「すらすら英会話」
- 対話を継続するためのひとくち英語①
- 対話を継続するためのひとくち英語②
- おわりに
はじめに
小学校に外国語が教科として新設され,小学校英語に関する著書も多く出版されるようになりました。と同時に小学校英語をテーマにした研究会,授業研究会も多くのところで開催されるようになりました。そんな中,「いったい小学校では,どこまでやればいいの?」の問いも少なからず聞かれます。
小学校3・4年生では,外国語活動の時間を通して,「聞く・話す」活動を通し,基本的な英語表現に慣れ親しみます。小学校5・6年生では「聞くこと・話すこと」の定着を目標とし,3・4年生で学んだ基本表現を含め,繰り返し使用しながら,スパイラルな言語習得を目指します。英語の話せる子の育成を目指した児童同士のSmall Talkの実現です。
本書は,「いったい,どこまでやればいいの?」の問いに答えるべく,各単元において習得を目指す基本表現集「すらすら英会話」を,ワークシートの形で提示しています。このワークシートはあくまでも児童が学習した英語表現の確認のために使うものですが,教師の視点から考えると,児童に基本表現をどこまで教えればよいのかを示す1つの指針としても活用することができます。また,児童と教師のSmall Talk例や,児童同士のSmall Talkのモデル対話例を示し,最終的な理想形も掲げています。
次は,ある国立大学の附属小学校の6年生(平成30年6月)の対話記録です。小学校でもこのような対話の継続が可能となってきているのです。Small Talkのさらなる実践により,いずれ全国的にこのような発話が実際に可能となっていくことと信じています。
(省略)
この2分間の対話記録は,児童は核となる定型表現や,対話を続けるための「反応する」「繰り返す」「感想を言う」「質問する」等のコミュニケーションスキルを用いながら対話の継続を図ろうとしています。これらのコミュニケーションスキルを意図的・計画的に指導することで,児童同士のSmall Talkも可能となってくるものと思われます。
本書のChapter3以降のSmall Talkやモデル対話は,会話の一例です。児童が単元で英語を学習していくと,そのような対話が可能になるのではないかというゴールイメージを提示しています。つまり,そこに向けて,それらの対話が可能となるように毎時の授業で英語表現に慣れ親しませ,児童のコミュニケーション能力を高めていきます。
もちろん,もともと対話はゴールを指定するものではありません。児童のその時の思いや考えで,いろいろな方向に進みます。決まりきった型があるわけでなく,児童の豊かな発想で対話が継続されるべきです。むしろその方が授業者としても楽しみがあります。しかし,そのためには,まずは核となる定型表現を学び,それらを組み合わせ,さらにコミュニケーションスキル(「反応する」「繰り返す」「感想を言う」「質問する」等)を対話に位置付けることで,児童が「対話の仕方」を学んでいけるのではないかと考えるのです。
本書は,明治図書出版の木山麻衣子編集長の声掛けで生まれました。中学校で実践した「すらすら英会話」を,小学校の実態に合わせ作成し,Small Talk例も紹介しています。どうぞ自由に使っていただき,英語の話せる児童を育てていきましょう。
平成30年9月 /瀧沢 広人
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- 明治図書
- 小学校の英語で使えることと使えないことが区別できるようになりました。2019/8/1840代・小学校教員
- 瀧沢先生の新刊ということで迷わず購入しました。小学生だけでなく、小学校と連携する中学生にも役に立つ内容だと思います。2018/11/350代・中学校教員