- はじめに
- 第1章 学級開き
- 大事な4月をうまくやり抜く漆黒の心得
- 4月の重みを知ると知らぬで生死が分かれる
- 年度当初の貯金を切り崩しながら1年間生き延びるのだ
- 最初の「しくじり」は学級崩壊「致命傷」となる
- ミニゲームで子どもをいい気分にノセよ
- 「ただの大人」を「先生」として認めさせろ
- 教師は「褒める」ためだけにいればよい
- 褒めるゴールが見えない教師は叱る資格なし
- 優しいだけの教師は嫌われる
- 始業式でまず、学年全体をシメよ
- 学年全体でムードをつくれ
- とにかく子どもを突き放せ
- 全体を突き放しても個々には見逃せ
- 給食に踏み込んではならない、コソッと許すが吉
- 名前を書かせること1つにも三重の「策略」を持て
- 教師が盛り上げたとしても、黙らせろ
- 第2章 0・1・3・7・30
- 1年間を生き抜くための30日ブラックプラン
- 学級開きは1ヶ月と心得てかかれ
- 「0…3月末〜始業式前日」であらゆる「策略」を巡らせろ
- 「0」で子どものウソにブレない自分をつくれ
- 「1…新年度初日」で子どもを教師の虜にせよ
- 「1」で子どもを褒めず、いつ褒める?
- 「3…新年度3日目まで」で秩序をつくり身の安全を保障せよ
- 「3」で悪くなくても怒鳴れ
- 「7…新年度最初の1週間」でがっちりルールを縛れ
- 「7」でルールは合言葉にして覚え込ませよ
- 「30…新年度1ヶ月」さぼる子にしつこさで勝て
- 「30」まではギラギラ眼を光らせ続けよ
- 「黄金の三日間」すらないクラスもある
- 第3章 学級崩壊・回避
- 教師を続けるための腹黒ルール
- 子どもと距離を取り「教師」として振る舞え
- 高学年女子に媚びを売ると背を向けられる
- 女子は猫、追いかければ逃げられる
- 「裏」のリーダーは必ず押さえよ
- 女子の取り扱いは、情報戦だ
- 泣き顔を見ても決して同情するな
- 力をつけたいなんて欲望は捨てろ
- 世の中はそんなに優しくはできていない
- 自分を責めるな!不登校は教師「だけ」のせいではない
- 無駄!4月最初の職員会議に時間をかけるな
- 出会いが9割、初対面で保護者を手なづけろ
- 立て直しのラストチャンスは、9月だけ
- 9月は第二の学級開きとシメてかかれ
- それでもダメなら「いつかいい思い出になる」とあきらめろ
はじめに
日本一の腹黒教師・中村健一の『ブラックシリーズ』が、早くも帰って来てしまった。
前作『策略―ブラック授業づくり つまらない普通の授業にはブラックペッパーをかけて』(明治図書)のポップには、「これが最後のブラック本」の文字が……。
「騙された。早くも帰って来るとは、許せない」との批判もあるだろう。
しかし、私には私の、大人の事情があるのだ。
その事情とは、……『ブラック授業づくり』も売れてしまったからだ。
しかも、『ブラック学級づくり』『ブラック保護者・職員室対応術』『ブラック授業づくり』の3部作を合わせて、3万部という驚異の売れ行きだ。
これは、続編を作らないのは、もったいない。いや、もったいなさすぎる。
えっ!? そんな理由??? いや、売れたから続編を作る。これ以上ない、市場の原理ではないか。
説明するまでもなく、市場は、需要と供給で成り立っている。シリーズが売れて需要があるのだから、供給する。自明の理だ。
文句のある方は、明治図書のホームページやアマゾンのレビューに悪口を書き込んでいただきたい。
それが、本書が売れる原動力になる。悪口は、大歓迎だ。
ここまで読まれた方は、「中村健一は、何て図太いヤツだ」と思われたことだろう。
しかし、図太くて、結構。図太くなければ、この厳しい教育出版業界を生き抜くことはできない。
いや、教育出版業界だけではないな。図太さがなければ、厳しい学校現場を生き抜くことはできない。教師には、図太さ、したたかさが必要なのである。
教師は、真面目だ。真面目であることは、教師の最低限の条件だ。我々教師は、真面目という特性を誇ったらいい。「真面目で何が悪い!」と。
真面目でない人間に子どもたちは任せられない。任せられる訳がない。
ただ、真面目すぎて、自分を追い詰めてしまう教師がいる。自分の失敗が許せないのだ。そして、自分を責め、心と体を壊す。そして、病休に入ってしまう。下手すると、自殺してしまう。
『ブラックシリーズ』は、そんな真面目な教師にこそ読んで欲しい本である。この本を読んで、中村の図太さを少しでも学んでいただければと思う。
真面目なだけでは厳しい教育現場は生き抜けない。教師は真面目な資質にプラスして、「策略」を持たなければならない。これが『ブラックシリーズ』の一貫したコンセプトだ。
今回の『策略―ブラック学級開き 規律と秩序を仕込む漆黒の三日間』では、「策略」が最も必要で大切な4月の学級開きについて述べていく。
私は、学級がうまくいくかどうか?は4月で100%決まってしまうと思っている。
1年間、学級崩壊させずに平穏無事に過ごすためには、4月の「策略」が最も大切なのだ。
私は、この『ブラック学級開き』を愛すべき全ての真面目な教師に捧ぐ。
真面目な教師たちよ。厳しい現場を生き抜くために、黒くなれ!
「日本一の腹黒教師」 /中村 健一
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