- はじめに
- 世界と日本の地域構成 地域構成
- 日本から東へ行くと、チリに着く?!
- 東京からニューヨークへの飛行機は、大回りをしている?!
- 三六〇度を二四時間でわっても時差は求められない?!
- 世界を結ぶ航空機、行きと帰りで飛行時間が違う?!
- オーストラリアは大陸、それとも島?!
- 世界の様々な地域 世界各地の人々の生活と環境
- タイでは高床から残飯を落として家畜の餌にしている?!―様々な地域の高床式
- 世界最大の砂漠は南極?!
- アラル海の縮小で、魚も減り、漁業も衰退し、子どもの関心も変わった?!
- 伝統的な生活を営めるのは、金持ちのイヌイットだけ?!
- 地球温暖化による海面上昇、住民は危機感がうすい?!
- 「何教を信じていますか?」という質問に隠されたメッセージとは?!
- カナダの公用語は「二つ」じゃない?!
- 世界の様々な地域 世界の諸地域
- 経済急成長の中国、冬場は隣のビルも見えない?!
- タイでは、洪水を利用して稲を栽培していた?!
- インドでは、街中を神様の使いが闊歩している?!
- シンガポールはガムの持ち込みNG?!
- アラブ首長国連邦の国民になる壁は険しい?!
- フィンランドでは、いつでもサンタに会える?!
- スイスでは、人口よりも観光客が多い?
- EU加入はメリットばかりじゃない?!
- スコットランド出身の人に「イングランド人ですか?」と聞いてはダメ?!
- 三つに地域分けをすれば、アフリカの特徴がよくわかる?!―多様で複雑な自然と文化
- アメリカ合衆国とカナダでは身の守り方が違う?!―北アメリカ州の国
- ロッキー山脈には「クマの国」がある?!
- アメリカで走る自動車、日本車が四割?!
- 南アメリカ州の民族構成は、四つのタイプ分けで説明できる?!
- 自然が遊園地の代わり?!―ニュージーランドの休日
- オーストラリア・ニュージーランドには、もともと羊はいなかった?!
- ウルル(エアーズロック)を登ってはダメ?!―多文化社会のオーストラリア
- オーストラリアの内陸部では、空から救急車がやってくる?!
- ミクロネシア連邦ヤップ州島民の譲れない誇りとは?!
- 日本の様々な地域 地域調査の手法
- 平凡が非凡?!―地域調査の楽しさ
- 地図記号は覚えても意味がない?!
- 日本の様々な地域 日本の地域的特色と地域区分
- 日本が七地方区分なのには根拠があるの?!
- 人がいなければ災害ではない?!―世界的に深刻な山火事
- ハザードマップを信じてはいけない?!
- 虫を食べる文化は世界共通?!―系統地理的な考察
- 取手で直流と交流が切り替わるのは、フレミングの法則のため?!
- 東京から根室までのバス旅に出れば、地域間の結びつきを実感できる?!
- 日本の様々な地域 地域の在り方
- 地理を学習することで、人間としての魅力が増す?!
- おわりに
はじめに
地理では、地域という枠組みの中で、自然、文化、歴史、経済など様々な知識を駆使して、その地域を理解していこうとします。
そのため、雑談が多ければ多いほど、地域に関する見聞が広がり、楽しい勉強になっていきます。こんなことも地理なんだ、あんなことも地理なんだと、とにかく何でも地理と関係していきます。
本書は、二〇二一年から実施される、新しい学習指導要領の内容にも対応しています。むろん、現在の学習内容にも対応できます。
こんなことも知っていると、よりいっそう地理の勉強が面白くなる、地理でこんな見方もできるんだといった項目で、本書を構成してみました。
大きな分け方として、「世界と日本の地域構成」「世界の様々な地域」「日本の様々な地域」の三つをあげました。
「世界と日本の地域構成」では、地図に関するあれこれを書いてみました。球面を平面で表すことの矛盾、地図だけでは見えないことを書いています。
「世界の様々な地域」では、世界のこんなところに注目してみると、理解が深まるといった項目で書いてみました。世界に興味をもってもらい、地理を学習することでその国に行ってみたくなったと思ってくれるといいですね。実際に自分の目で見ると、違った印象を受けたり、新たな発見があったりします。
「日本の様々な地域」では、地域調査の魅力や地理の見方、そして、地域の在り方と関連させて、地理をなぜ勉強するのかといったことまで書いてみました。地理的な事象だけからの雑談ではなく、地理を学習する意味といった地理の哲学的な雑談をも含めて、地理の魅力に迫ろうとしています。
地理は、知識や地図を読んだり書いたりする技能だけでなく、どのような観点から考察すると地理となるのかを示した、地理的な見方・考え方が重要です。
それは、五つの地理学的概念にもとづいています。つまり、@位置・分布、A場所の特性、B自然環境と人々の生活とのかかわり、C交通や貿易に見られるような地域間結合、D地域という空間的なまとまり、です。地域の中では様々な事象が関連し、時間とともに変化していきます。本書でも、この五つの地理学的概念、つまりは地理的な見方・考え方を踏まえています。
本書を読むにあたり、地図帳を横において、地図帳で場所を確認しながら読んでもらえると、地理の見方がよりいっそう深まります。ぜひ、地図帳を横において読んでください。
/井田 仁康
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- 明治図書
- この本のネタを授業中に話すと、生徒の視線が集まります。2022/1/620代・高校教員
- 生徒をぐっと引き付ける小話や発問に役立ちました。2021/2/2830代・中学校教員
- 地理の授業の中で話したくなる内容が載っていた。2019/6/3020代・中学校教員
- 雑談から始まる深い学びをイメージすることができる書籍だと思います。2018/2/1040代・中学校教員