- 山ちゃんのボディパ!
- 特別支援教育
本日の動画
5万人のボディパ 成功までのドキュメント
※YouTubeの動画にリンクしています。
いかがでしたか。迫力が伝わったでしょうか。この日、スタジアムに集まったのは、小・中学生から大人まで、なんと5万人もの人々。みんなでボディパーカッション曲「手拍子の花束」(山田俊之 作曲)の演奏をしました。音は多少ずれましたが、それでも一体感は最高でした! これだけの人数で一つの演奏ができてしまうのは、なぜでしょう。本日は、その秘密をご紹介しましょう。
失敗が失敗にならない!
ボディパーカッションの研修会で、私がよく質問を受ける内容は、「手拍子の音がずれたらどうなりますか?」「手拍子だけで本当に楽しめるのですか?」「特別支援の子どもたちは、うまく手拍子が合わないのですが、どのように指導したらいいですか?」などです。
一般的な音楽指導では、合唱や合奏の場合、たった一つの音によって音程やリズムがずれることで、アンサンブルが台無しになってしまうことがあります。しかし、ボディパーカッションの場合、そんな心配は全くいらないのです。なぜなら、ボディパーカッションは、とっても単純な4つのリズムパターン(下記)を組み合わせるだけの簡単な曲だからです。
音がずれるとレベルが上がる?!
それだけではありません。この単純なリズムパターンのおかげで、“音がずれても音楽のレベルが上がる”のです。これがボディパーカッション教育のよさを伝える秘密の一つなのです。
少し専門的なお話しをしましょう。
ボディパーカッションの場合、音がずれると、ずれている音を「装飾音符」と考えます(この場合ずれていない音が多いというのが前提になります)。パーカッション(打楽器)の奏法には、フラム打ちという奏法があります。「フラム」とは「装飾」という意味です。具体的には下記のようになります。
1 音が1つずれると→シングルフラム
2 音が2つずれると→ダブルフラム
3 音が4つずれると→5(ファイブ)ストローク
音がずれると、フラム(装飾)になってしまう。つまり、音がずれることで、「カッコイイおしゃれな音楽」に大変身してしまうのです。
5万人で合奏を行えば、必ず音がずれてしまいます。しかし、ボディパーカッション教育は、その音が心地よく響き、みんなと一体感を味わえるのです。
装飾音符としてとらえれば安心して取り組める!
冒頭の質問、「手拍子がずれたらどうなりますか?」の答えが出ましたね。特別支援の子どもたちが一緒に演奏しても全く問題はありません。音がずれても素晴らしい装飾音符になる。それがボディパーカッション教育の魅力です!
さぁ、みなさんも、「全校行事」「日曜学校」「特別支援学級や学校との交流行事」などでぜひチャレンジしてみてください。きっと楽しい一体感のある行事になるでしょう。
※「手拍子の花束」は平成24年度文部科学省編集特別支援教育中学部音楽科教科書に採用されています。
※本日の動画「ボディパーカッション教育 5万人のボディパーカッション」の映像情報
期日:2002年10月5日(土)
場所:広島市ビックアーチ
行事:スポーツレクリエーション全国大会IN広島
内容:開会式式典「会場みんなでボディパーカッション」
指導者:山田俊之(NPO法人ボディパーカッション協会理事長、小学校教師)
参加者:大会出場者全員、観客全員、アトラクション出場者
主催:文部科学省