- 著者インタビュー
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総合的な英語力とは「聞く」「話す」「読む」「書く」の4つの言語技能です。コミュニケーション手段としての英語には、「話し言葉」でのコミュニケーションと「文字」によるコミュニケーションがあります。「話し言葉」と「文字」のコミュニケーションを共に高めるには、バランスの良い総合的な英語力を身につける必要があるのです。
中学生を英語嫌いにしないポイントは、最初の段階で、英語特有の音とリズムに慣れる指導をすることです。また、常に生徒が声を出す授業を展開することです。大量に英語を発音すると、頭脳と体全体で英語が理解できます。音も文字も文法も体に染み込みます。英語が聞き取れ、意味が分かり、書けるようになれば、嫌いになる余地はありません。
生徒を授業に引き込むには、生徒が授業の中心になることを徹底して工夫することです。聴くのも生徒、話すのも生徒、考えるのも生徒、工夫するのも生徒という考え方で授業を動かすことです。また、相互に対話をしたり、質問をしあったり、生徒が英語の授業自体に参加していることを体感できる仕組みが大切です。
文法の専門用語は極力使わない指導をすることです。英語表現は必然的にそれを使う場面を想定して指導する、「タクスシラバス」を徹底することです。そして、学んだ表現は「パターンプラクティス法」で練習し、生徒が「型」を体得できる指導をすることです。英語表現が場面と共に体に染込ませることが指導のポイントです。
1人でも多くの先生に、私が紹介している生徒参加型の指導方法を駆使しもらいたいものです。さらに、それを応用して自分なりの方法を開発してください。そして、「英語大好き中学生」、英語の授業が「心から楽しめる中学生」を大勢育ててください。是非、協力しながら楽しい英語授業を展開していきましょう。