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子どもたちが楽しみながら喜んで書く、書くこと自体を楽しむという書くことの学習活動が、「10分間ミニ作文」です。たとえ10分間でも、楽しみながら書き続けることによって、徐々に書き慣れ、書く習慣が身に付きます。書く習慣が身に付くことによって、知らず知らずのうちに思考力や認識力等々が育ってくるという効果的な書くことの学習活動です。
以上のような拙著『書く力・考える力が育つ 朝の10分間ミニ作文』の基本的コンセプトそのままに、コピーしてすぐに使えるワークブックにしたものが本書です。
子どもたちの「作文嫌い」は、過去からの各種アンケート調査によっても明らかにされています。
そこで「10分間ミニ作文」です。
楽しみながら喜んで書く、書くこと自体を楽しむことによって、子どもたちの書くことへの抵抗感が緩和され、書くことが楽しくなります。そうして書くことが習慣化されれば、作文嫌いは解消されます。
実は、作文嫌いは子どたちばかりではありません。先生方にもその傾向が少なからずあるのです。一人一人の作文を読んで赤ペンで評語を書き入れるのは時間がかかって大変だ―などと。そこで、「10分間ミニ作文」の出番です。ワークのページがコピーしてそのまま使えるなど、あまり先生方の手を煩わせないで済むための工夫を随所に施してあります。
もちろんです。年度当初だけでなく、いつから始めてもいいのです。学期の途中からでもいいのです。
ためしにワークの1ページをそのままコピーして子どもたちに配布してください。原稿用紙を見るだけでも頭が痛くなるという子どもたちも、喜んで取り組むことでしょう。そして、「またやりたい」と次のワークを要求することでしょう。
各ワークには、「1・2年向き」「1・2・3年向き」と、最適な対象学年を記載しましたが、あくまでも参考ですので、目の前のクラスの子どもたちが喜んで取り組みそうなワークから始めてみてください。さらには、たとえ2年生や3年生でも『4〜6年』用のワークに取り組んでもかまわないのです。
まず何といっても、子どもたちの興味・関心・意欲を喚起するようなテーマの作文を書かせることです。ワークの課題はすべてそのようなテーマを設定しています。またわずか10分程度で書くわけですから、負担にならない程度の分量にすることも大切です。低学年で百字程度、高学年で二百字程度でも十分です。それだけでも恒常的に継続することによって、書く力は確実に育ちます。学級の実態に応じて10分間を生み出し、継続的に実践してください。
さらには、指導される先生方の負担にならないような工夫をすることも忘れてはならないことです。
いよいよ実りの秋です。子どもたちの書く力も向上させたいところです。
行事もたくさんあることでしょう。行事作文も書くことでしょう。行事作文は、相手意識・目的意識を明確に設定して書かせると、子どもたちの興味・関心・意欲は格段に向上します。そのような子どもたちに「10分間ミニ作文」を始めるのはいい機会です。
ワークをすべて学習してしまったという学級は、学級オリジナルの「10分間ミニ作文」を継続することをお勧めします。テーマはあくまでも学級の子どもたちの興味・関心のあるもの、負担にならないように分量は抑え、原稿用紙も工夫するといいでしょう。原稿用紙例は、本書の巻末にも掲載されています。