- 著者インタビュー
「とにかく先生も子どもも使ってみる」ということです。お互いに経験を積んでいくことで見えてくることがあります。
文を打つ、写真を撮るといった取り組みやすいことから取り組んでいくことをおすすめします。
相手のことを傷つけるような使い方は絶対にダメですが、それ以外は「子どもと一緒」に考えていくという心構えでいいと考えています。あまりにも多岐にわたるルールを決めた状態で渡すと、子どもたちは自分ごとのルールとして把握しないことでしょう。ルールを把握していないと、ルールを守れないといった結果になります。一緒にルールをつくっていくと自分ごとのルールになります。
「教材研究」「子どもの見取り」…といったことは、これからも必要不可欠なことです。だから、「0から授業づくりを変える必要はありません」ということを書きました。教材研究なくして、タブレットPCを活用しながら、見方・考え方を働かせる授業を行うことはできません。
本書でも紹介していますが、教材の準備時間が大幅に減ります。パソコンで教材やワークシートなどを作成される方が多いと思います。これまでは、作成したものをプリントアウトし、印刷機にかけていました。それが、ICT活用することで、作成したデータをそのまま学習支援アプリにいれることができます。これで「時間短縮」ができます。また、タブレットPCに教科書のデータをいれておけば、タブレットPC1台で「どこでも」授業づくりを行うことができます。私は通勤の電車の中で、タブレットPCを出し、授業づくりをおこなったり、ちょっとした隙間時間でも取り組むことができます。これがタブレットPCではなく、紙媒体だと…。電車の中だと、「あの人先生かな〜」とみられることでしょう。また、邪魔になるかもしれません。
ICTを授業に導入したとき、正直にいえば失敗の連続でした。失敗をするたびに「どこを失敗したのか」「どこを改善したらいいのか」と日々考えたものです。
この失敗の連続は、苦しみもありましたが、それ以上に「楽しい」という思いもありました。子どもたちに、「失敗は成功のもと」「失敗を恐れるな」と言いませんか。子どもたちに言うのなら、私たちも失敗を恐れずに挑戦していきませんか!?