著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
生徒全員が自分の言葉で話す英語授業づくりの秘訣とは?
徳島県阿南市立阿南第一中学校教諭岡田栄司
2014/11/7 掲載

岡田 栄司おかだ えいじ

徳島県出身。滋賀県近江八幡市立八幡東中学校にて5年間勤務の後、生まれ故郷である徳島県で教員を務め、現在徳島県阿南市立阿南第一中学校勤務。平成21年度より、徳島県中学校教育研究会事務局長を務める。他、谷口幸夫氏の主宰する英語教育達人セミナー、鳴門教育大学実施教育など、講師としても精力的に活動中。

―まず、本書で紹介している『踊る英語御殿』とはどのような活動なのでしょうか? 簡単にご説明ください。

 その名の通り、イメージは明石家さんまさんの「踊るさんま御殿」のような楽しい井戸端会議を英語で行うことです。生徒はテーマに沿って作ったスピーチを披露し、教師がそのスピーチに質問したりつっこんだりする。それだけの活動なのに、生徒が真剣に話し、真剣に聞く、そして笑いの絶えない幸せな時間になります。

―生徒が自分の言葉で話す英語授業にするために、教師はどのようなことを心がけるべきだと思いますか?

 トピックの選択が最重要です。生徒は話したいと思うトピックを与えられると、自然にどんどん話し始めます。そしてもう一つ大切なのは聞き手の態度。このクラスなら何を話しても聞いてくれる! そんなクラスの雰囲気があれば生徒は生き生きと話し始めます。

―授業づくりの鉄則の1つに「仲間の力を使う」とありますが、これはどういうことですか? またどのような効果がありますか?

 班活動やペア活動の際、ローテーションで相手を変えていくのは「仲間の力」を有効に使う手だてです。教師が叱ると反発する生徒も、仲間の言うことには耳を傾ける場合があります。班活動を活用したり、ペア活動ではどんどん相手を変えていくことによって、仲間で教えあったり、活動する楽しさを経験させていきます。

―本書にはバラエティにとんだペア活動やコミュニケーション活動が紹介されていますが、これらはどのように活用できますか?

 よく言われることですが、英語という教科は「実技科目」に近いものがあります。ペア活動やグループ活動、コミュニケーション活動は「活用する」と言うより、これらの活動そのものが英語の授業であると捉えています。授業のあらゆる場面で使って頂きたいと思います。生徒が話し疲れ、笑い疲れるような授業を目指しましょう。

―最後に、全国で英語を教える先生方に熱いメッセージをお願いします!

 勉強もスポーツもまるで駄目な私ですが、劣等感を武器にいろいろと取り組んでいるうちに、英語の授業が大好きになりました。生き生きとコミュニケーション活動に取り組む生徒たちを見ると、こんな楽しい仕事はないと感じます。2020年の「おもてなし英語」に向けて、共に頑張りましょう!!!

(構成:木山)
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