- 著者インタビュー
- 教師力・仕事術
既刊を再構成したという部分はあるのですが、大幅に加筆したり、新しく書き加えたりしていますから、ほぼ別物ですね。
結局、教師力をブラッシュアップするために必要なことのベースは当時から変わっていないわけです。ただ、前著に掲載していた学級通信に加えて、現在の学級通信なども加えていますから、バージョンアップしています。さらに、今日に至るまで新しく続けてきたものや、新しく意識したことなどを足しました。これらをまとめて「気づきの回路」として自己内に確立したい、という提案です。
習慣27の「気づきのカウンターを更新する」です。
どんなことからでも気づいていける人は強い。それらを全て自分の肥やしにできるからです。そのための具体策は「書き癖をつける」ということ。常に「書く」習慣が身についていくことは、常に「気づく」習慣が身につくことに繋がります。
「気づける先生」こそが、自分の教師としての安定した立ち位置を“築ける“のです。
本書は徹底して現場からのリアルな発信、というスタンスにこだわっています。何となく気の利いた言葉をそれらしく並べた内容とは違うということです。現場を経験しなくとも様々な情報の寄せ集めで「それらしいこと」を言う(書く)ことはできます。しかし本書はそうではない。
私自身の「実際の子どもとの会話」「実際の学級通信・授業通信」「実際の授業記録」「実際に作った資料」を軸に話を進めています。
ともすれば抽象的になりがちな「教師力を鍛える」というテーマを、具体的に感じ取っていただければと思います。
全国には同じように悩み、同じように立ち止まり、同じように努力している先生方がたくさんおられます。
本書はそのような、真摯に自分と向きあっておられる先生方と繋がりたくて書きました。子どもたちにとって価値のある教師になりたい、そのために教師力を日々鍛えていくことは私たちの義務……ではなく権利です! だってそれは時には厳しいけれど、ベースは楽しいもの。私は楽しくて仕方がない!と実感して教師修行をしています。知的で楽しい「気づきの回路」の身につけ方を本書で感じ取ってください。
「自分磨き」ほど、ローリスク、ハイリターンな投資はないと思います。
さあ、皆さん、ご一緒に……!