- 著者インタビュー
- 外国語・英語
3章構成です。1章は英語授業改善を11ポイント紹介し、教師側の意識の部分に焦点を当てています。2章はその意識をもって授業を成功させるための手立てを11個紹介し、3章では、具体的な実践を50例紹介しています。ウォームアップから自己表現活動まで6つの場面別に活動アイデアをまとめているので、生徒のレベルや先生方の教科書の内容に合わせてどの場面からでも活用していただけると思います。
例えば、「聞いたら→話す」「読んだら→書く」のように、どの活動でも4技能を常にリンクさせることです。アウトプットするにはインプットが必要です。興味を惹きつけるインプットの方法と定着させるインテイクのバリエーション、自己肯定感を育むアウトプット活動をスパイラルに繰り返すことで4技能統合型の授業につながります。
「スポーツ選手なりきりInterview活動」は、実は中学1年生での実践例です。主体的:自己決定理論に基づき、生徒が自分の好きなスポーツ選手になりきる。対話的:インフォメーションギャップを作り、インタビューを通してたくさんの友達の情報を得る。深い学び:言いたいが言えないことに気づく機会を何度も作り、活動を通して流暢さと正確さの両方を伸ばすことが期待できる活動です。
「@巻き込む」→「A目標や達成度を可視化」→「B助け合う」この流れは常に意識しています。@は活動方法など教師が説明するより、生徒を教卓の前に呼び、一緒に実演してもらうと全員が見て理解できます。Aはルーブリックを活用して具体的な到達目標を把握させ、活動後には振り返りの場面も作ります。Bは助け合いができる教室の雰囲気づくりです。生徒が言いたいことが英語で言えない場面でも他の生徒が自分なりの考えを教えてくれる安心した空間作りがポイントです。紙面の関係上、詳細は本書でご確認お願いします。
この本は私が日々の実践の中から体得した英語指導技術を凝縮しています。優れた実践をしていらっしゃる先生方の指導法にスパイスとして本書をご活用していただければ幸いです。また、主体的・対話的で深い学びにつながる英語授業の実現に本書がヒントになれば、なにより嬉しく思います。