きょういくじん会議
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東京音楽学校創立120周年で「第1回定期演奏会」を再現
kyoikujin
2008/3/14 掲載

 「春のうららの 隅田川〜♪」
 だれでも聴いたことのあるこの曲は、ご存知のとおり、瀧廉太郎作曲の組歌「四季」より「花」である。よく知られているのは、中学校の音楽の教科書にのっているからであろう。

 瀧廉太郎は、明治12年東京生まれ。「荒城の月」や「箱根八里」などの曲を作曲し、日本人の音楽家2人目としてドイツへ留学もするが、肺結核のため、わずか23歳の若さで夭折する。

 ところで、ジャーナリストの筑紫哲也氏をご存知だろうか。こちらもテレビを通してご存知の方が多いだろう。
 いきなり話がとんだ、と思われるかもしれないが、実は筑紫氏は、瀧廉太郎の妹の孫なのだ(「そんなの知ってるよ」という方がいたら失礼!)。

 先月、東京音楽学校創立120周年を記念したコンサートが旧奏楽堂で開かれた。東京音楽学校は現在の東京藝術大学で、あの瀧廉太郎も15歳で入学しており、他にも、幸田露伴の妹―幸田延や幸田幸ら、超一流の音楽家たちが学んだ国立の音楽大学の最高峰だ。
 コンサートのタイトルは、「東京音楽学校第1回定期演奏会」再現コンサート。創立から11年後の明治31年から定期演奏会が開かれ、第1回演奏会には瀧廉太郎らが出演している。
 当時演奏された曲すべてが(曲目が判明できなかったごく一部を除いて)、ほとんどそっくりそのままの形で演奏される、ということで、興味津々で行ってきた。

 プログラムは、唱歌あり、洋楽あり、邦楽あり、という和洋の音楽どちらもが盛り込まれたもの。特別ゲストとして来ていた筑紫氏が、「邦楽も洋楽も区別されることなく、まったく自然な形で織り込まれているところがすばらしい」と述べていたが、モーツァルトのヴァイオリン曲の後に筝の「六段の調べ」が演奏される、ということが、演奏者にとっても聴衆にとっても、当時は違和感なく受け入れられていたのであろう。

 最近でこそ、色々なコラボレーション活動で洋楽界と邦楽界の垣根も低くなってきてはいるが、それでもクラシックと邦楽とを、1つのコンサートでいっぺんに聴く、なんて企画はあまりない。

 今回の指導要領改訂案で、音楽科では「伝統音楽の更なる充実」がうたわれていたが、めざすは、当時のように自然な形で両者が存在することだな、と感じている。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • がんばれがんばれ
    • 2008/8/20 8:41:33
    がんばれがんばれ
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