きょういくじん会議
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郷土食を生かした学校給食―各地でさまざまなメニュー
kyoikujin
2008/3/18 掲載
給食のちから―完全米飯給食が子どもの健康を守る

 「あなたの一番好きだった給食は何ですか?」と聞かれたら、なんと答えるだろうか。カレー、シチュー、揚げパン…などなど。人それぞれ、思い出のメニューがあるだろう。
 ただ、その答えを「蟹です。」と答える人はきっといないだろう。だが、富山県射水市と高岡市の子どもたちは、「蟹」と答えるかもしれない。なんと、富山県では、蟹が丸ごと一匹出る給食があるという。

蟹を丸ごと一匹食べる給食

 蟹は高級品。一匹を丸ごと食べるなんて、なかなか味わえない体験。もしかしたら、一生そんな機会には恵まれないかもしれない。だが、富山県射水市と高岡市では、小学生が蟹を丸ごと一匹、給食で食べているという。実は、この給食は、富山県射水市八幡町の新湊漁協が提供しているカニをみんなで食べるというもの。平成15年から毎年一回、「地元の優れた水産物を子どもたちに知ってもらいたい」という考えから、小学6年生全員に紅ズワイガニを一人一杯ずつプレゼントしているのだという。小学生たちが無口になってもくもくと蟹を食べる姿は、先日、ナニコレ珍百景(テレビ朝日)というテレビ番組でも紹介された。

まだまだあります! さまざまな学校給食

 全国各地でも、郷土食を生かした学校給食はさまざま行われている。例えば、北海道では、いかめし。山梨県では、かぼちゃのほうとう。山口県では、ふぐ雑炊。長崎県佐世保市では、九十九島で捕れた新鮮な鯛を使った鯛めしなど、思わず聞いただけで食べたくなるような郷土食豊かな給食が各地で実施されている。
 また、郷土食とは異なるが、ほかにも各地でユニークな給食メニューは存在する。例えば、世界の料理を給食で食べる取り組み。2002年に日本でワールドカップが開催されたのをきっかけに、各地でワールドカップ出場国にちなんだ給食の取り組みがされたという。このとき、宮城県仙台市では、イタリア料理が給食に出され、タラのバジルソースかけなどを子どもたちが堪能したそうだ。そのほかにも、茨城県八千代町では、毎月世界の料理の日があり、各国の料理を毎月子どもたちが食べている。

 郷土食にしろ、世界の料理にしろ、各教育委員会などがさまざまな工夫をして、子どもたちに給食を提供している。食育の重要性が叫ばれている昨今、おいしい給食を食べながら、「食」について考える取り組みが、増えていくのは良いことだろう。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
5件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2008/3/19 13:02:36
    カニ丸ごとって凄いですね〜。
    個人的にはズワイよりタラバが好きですが。
    • 2
    • 名無しさん
    • 2008/3/19 17:49:45
    タラバよりズワイのが安いんですよね。
    • 3
    • 名無しさん
    • 2008/3/21 12:32:32
    給食費内でこんな豪華なことが可能なんでしょうか。やっぱり普段よりは高いんでしょうか。
    • 4
    • 名無しさん
    • 2008/3/21 13:21:58
    タラバがカニじゃなくヤドカリだと聞いたときは衝撃でした。
    • 5
    • 名無しさん
    • 2008/3/25 11:11:36
    郷土食は地元の子供はめずらしくなかったりするでしょうから、
    各地の郷土食を食べられるようになると、その地方の勉強にもなるし、楽しそうですね。
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