- きょういくじん会議
3月30日の読売新聞の記事によると、「百日ぜき」の患者が、今年は過去10年間で最も速いペースで増加していることが、国立感染症研究所感染症情報センターの調べでわかりました。子どもだけでなく、大人を含めた全体の患者数も増加しているとみられ、同センターでは注意を呼びかけています。
「百日ぜき」とは、発症すると文字どおり百日間もの長期にわたりひどい咳が持続するところから命名されたと言われています。
潜伏期間は数日から1週間程度。初期の症状としては鼻水やくしゃみ、軽い咳だそうで、病状が進むと本格的な咳がではじめます。
詳しい症状についてはYahoo!ヘルスケアなどのサイトで紹介されています。
感染症の流行といえば、毎年のインフルエンザをはじめ、最近では「はしか」の流行が記憶に新しいところです。実はこの「百日ぜき」も、2007年に香川大で流行しています(四国新聞)。流行の背景には1970〜1980年にかけて百日ぜきワクチンの副作用が問題となり、ワクチン接種率が非常に下がったことがあげられており、この点ははしかのときとよく似ています。
同記事によれば、国内の小児科3000か所からの報告によると、今年に入って確認された患者は664人(3月16日現在)で、昨年同期(331人)の約2倍となっているそうです。気候が暖かくなり、風邪やインフルエンザの流行は終わって一安心と思ったら大間違いです! 予防策は、なによりもワクチンの接種だそうです。子ども、特に幼児期の子どもについては症状が長引くこともあります。春を向かえ、すがすがしい気分で新学期を迎えるためにも、気になったら早めにお医者さんにかかるようにしましょう。
- 国立感染症研究所感染症情報センター 国立感染疾病毎定点当り報告数(PDF 10ページ目)
http://idsc.nih.go.jp/idwr/sokuho/200812/binder12.pdf