インターネット関連大手企業のヤフーが、国立国語研究所の調査データをもとにした「方言分布マップ」をまとめ、今月中にネット上で公開すると発表した。9日の時事通信記事の解説によれば、分布図の背景を地形図や古地図に切り替えることで、各地に方言が伝わった経緯や、山や川などで伝播が断絶されたようすが、視覚的に理解できるように工夫されているとのこと。
この分布マップは、各地で呼び方が異なる6つの事例(ものもらい、カタツムリ、つらら、薬指、鬼ごっこ、サツマイモ)を取り上げてまとめられている。
日本各地に方言があることを知っていても、実際の使い方や、その地方の文化との関係、自分の話し言葉との共通点・違いを意識する機会は少ない。国語科の授業でこういった素材を使えば、いつもとは少し違う視点から方言や共通語の理解を深められるのではないだろうか。
また社会科の授業で、児童が調べた方言を、独自に日本地図に表す作業をしてみるのもおもしろい。都道府県・地域だけでなく、伝播に関係のある日本の地形まで意識させて学習させることができる。
地方による違い
東京女子大の篠崎晃一教授(社会言語学)が、「ばんそうこう」のよび方の地域的バリエーションを「方言」ととらえ、全国調査を行ったことがある。その調査結果で、自分が「標準語」だとばかり思って使っていた「バンドエイド」が、実は方言だったと知って驚いた。この「ばんそうこう」ひとつを例に挙げても、北海道では「サビオ」、東北では「カットバン」、九州では「リバテープ」とよぶことが多いなど、地方ごとにだいぶ異なるようだ。
関西と関東の違い
また、よび方で言えば、関西と関東で異なる例もある。よく耳にするものでは、マクドナルドの「マクド」「マック」。ほかにも「押しピン」「画びょう」、「お新香」「お漬物」、「ぜんざい」「お汁粉」など、身近なところにさまざまな事例がありそうだ。
今回のヤフーの企画については、担当者も「地方の豊かな文化を見直すきっかけにしてほしい」と話しているとのこと。地域の文化理解、地理・歴史の学習にちょっとした工夫を求めるならば、方言分布図の活用がおすすめである。
- 進む新しい地図・地球儀学習の教材、指導法の開発(2008/4/4)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/kaigi/?id=20080163
関西では「あなた」のことを「自分」というのにかなり戸惑ったことがあります。
「自分は〜」と話しかけられて、私のことを言っていると理解するのにしばらくかかりました。
どういう経緯なんですかね???
ちなみに、「マックシェイク」とは言うけど「マクドシェイク」って言わないじゃん。
と言っても誰も納得してくれませんです。
こくごのせんせい勉強して。