学校から帰ってきたら、お母さんの顔が変わっていた! なんて経験を持つ子どもは日本にそうはいないでしょうが、美容整形が頻繁に行われているアメリカでは事情が違います。独身女性に限らず、幼い子を持つ多くの母親たちが美しさを求めて整形手術を受けるとか。
そこで彼女たちが悩むのが、手術の前後で変化した自分の顔や身体を子どもたちにどう説明したらいいか、ということです。
先月アメリカで出版された「My Beautiful Mommy」という絵本が、子どもに美容整形を理解させるために描かれたということで話題を呼んでいます。ちょっぴりディズニー風? のかわいらしい表紙を一見しただけでは想像もつきませんが、その中身は…なんとお腹の脂肪吸引と鼻筋の整形手術を受ける母親を、子どもである女の子の視点から描いたお話。もちろん最後は手術のおかげでママはキレイになり、女の子もそれを見て嬉しくなる、というハッピーエンドです。豊胸手術についてもうまく触れているようで、これを読ませれば「セイケイってなに?」という子どもの疑問をうまく解消できるとのこと。
著者はマイアミで有名な美容整形外科医の男性。彼の患者の中には子どもを持つ多くの母親がいるそうですが、術後しばらく残る傷跡についてなど、子どもにどうやって説明したらいいかと質問を受けることが多いそうです。彼女たちの多くは後ろめたい気持ちからか、手術について子どもに否定的に話したり、知らないふりをしたりするんだとか。それではただでさえ親の変化に敏感な子どもたちは混乱し、不安を抱えてしまいますよね。なにせ、母親の姿がいきなり変わってしまうんですから! そういった子どもたちに「整形は恐いものじゃないんだよ」と教えるため、この特異な絵本は執筆されたのです。
しかし本書の出版は、外見の美しさばかりを追求する現代社会にますます拍車をかけるのでは、と一部では懸念されています。子どもたちがこの本の影響で「美容整形ってイイことなんだ」という価値観を持ち、顔や身体をいじることに何の違和感もなくなってしまったら…そう考えると、子どもに寝る前に読んであげる絵本としてはあまりふさわしくないかもしれませんね。
そんな子どものための美容整形本。あなたはどう思いますか?
顔がきれい=幸せという単純な価値観しか持てない貧しさに。
にほんじんは世界と違うことをしめすべき。Nihonnno hokorerukotoha精神てきなものだけなのだから。