- きょういくじん会議
先月末に、アフリカ開発会議が横浜で開催されました。それに伴い、市内の55の小学校が、一校一国運動を通し、文化や習慣を知ることを目的とした交流活動を行いました。年間5時間、国際理解教室の授業が取り入れられている横浜の小学校では、これを機に子どもたちにたくさんの国との交流を通して、国際理解を深めてほしいという気持ちが高まっているようです。
アフリカ開発会議
日本政府、国連、世界銀行の共催で、5年に1度開かれているアフリカ開発会議。アフリカの自助努力による開発の支援や国際社会の協調を目的として、アフリカ諸国の指導者と欧米、アジア諸国や国際機関などの開発パートナーによる政策対話を促進する国際的なフォーラムです。第4回となる今年は、「元気なアフリカを目指して:希望と機会の大陸」をテーマとして、横浜で開催されました。
横浜の一校一国運動
先日きょういくじん会議でもお伝えしたように、長野オリンピックから世界に広がっている一校一国運動。開催地となった横浜では、アフリカ開発会議をきっかけとして55の小学校がアフリカ35か国のホスト校となり、担当国との様々な交流活動を行いました。
横浜市立川島小学校も、同市内で年間5時間ほどを充てている国際理解教室の先生がガーナ出身であったことをきっかけに、ガーナのホスト校になりました。一校一国運動の一環として、ガーナ大使館と国際協力機構(JICA)の方が学校を訪問し、6年生の子どもたちは、カカオ農園で労働を強いられているにもかかわらず、チョコレートそのものは見たことも食べたこともない、というガーナの子どもたちがいることなどの話を聞き、衝撃を受けたようです。
4日の毎日新聞によると、先週、中田市長はこれを機に、小学校でもアフリカ各国との一校一国運動を継続してほしいとの意向を表明しました。同校の小池愼一校長先生は、「今回は6年生を中心とした活動だったが、今後は学年の違いを踏まえた上で、学校全体の活動にしていきたい」ということや、「国際理解教室の先生は年度ごとにアフリカ以外の国から来ている先生もたくさんいるので、今回ホスト校にならなかった多くの学校でも、アフリカに限らず、子どもに身近な先生との交流を通して、広く国際理解を深めてほしいと思う」などと振り返り、国際交流を継続することへの意欲を見せていました。
小学校での英語授業導入など、国際意識が高まる学校現場。地域で行われていることをきっかけにして、異なる文化や生活、価値観などがあることを、人と人とのコミュニケーションを通して知る喜びをたくさん経験する機会を育んでほしいと思います。