- きょういくじん会議
6月に入ってからから気温が上がり、蒸し暑い日が続いています。雨が多い時期なので意識しない方が多いと思いますが、梅雨の間でも熱中症や紫外線への対策が必要なのはご存知でしょうか?
6月は紫外線が一番強い!?
日本では紫外線が一番強い時期は5月から6月と言われており、7・8月よりも強いとされています。ですから梅雨の間でも、晴れた日には紫外線対策が必要になります。また、曇りの日でも紫外線の80%は雲を通過してしまうので油断はできません。
最近の研究では、紫外線が人体に様々な悪影響を与えることが明らかになってきました。紫外線の影響の受けやすさには個人差がありますが、免疫力の低下や急性角膜炎の発症につながることもあります。子どもによっては光線過敏症をもっていることもあるでしょう。
環境省の「紫外線保健指導マニュアル」を読むと、一生に浴びる紫外線のほとんどが子ども時代のもので、その影響は長い年月を経て現れるため、子ども時代からのケアが大切だとされています。ただ、サングラスや日焼け止めクリームなどを学校現場で導入するのは難しいですよね。子どもに紫外線を浴びるなと言っても無理な注文ですし…。みなさんはどのような指導を行っているでしょうか。
梅雨時でも熱中症? 早めの暑さ対策を
雨が降って屋内で運動をしている時でも熱中症の危険性があることをご存知でしょうか? 体温が上昇すると、ふだんは汗の蒸発によって熱を放散し体温を調節するのですが、湿度が高いとこの作用が制限されて体に熱がこもってしまうことがあります。
また、独立行政法人日本スポーツ振興センターの資料「熱中症を予防しよう」によると、熱中症の死亡事例が最も多いスポーツは野球ですが、柔道や剣道といった屋内スポーツでも事故が発生しています。つまり、梅雨の間でも十分に熱中症になる可能性があるのです。
同資料では、梅雨明けの7月下旬に最も多く熱中症死亡事例が発生しているとされていますが、暑さに合わせて運動を軽減するなど、暑さに徐々に慣れていく暑熱馴化を奨励しています。今の時期からの対策は決して早すぎるものではないようです。
最近は学校での熱中症対策は充実しているのかもしれませんが、6日の読売新聞で伝えられたような熱中症対策の研修に参加し、改めて対策法を学ぶのもいいのではないでしょうか。また、テルモ天気予報
というサイトでは、熱中症の危険度や紫外線の強さを1日3回教えてくれますので、体育指導や課外活動の際はぜひご覧になってください。
- 車内の熱中症事故―春先から初夏にかけてが最も危険(2008/4/23)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/news/?id=20080196 - 過去最高気温を更新―猛暑の被害から生徒を守るには(2007/8/19)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/news/?id=20070211