きょういくじん会議
まじめなニュースからやわらかネタまで、教育のことならなんでも取り上げる読者参加型サイト
22日は皆既日食―正しい方法で安全に観測を!
kyoikujin oec
2009/7/10 掲載
日食観測マニュアル 安全に太陽を見る「日食メガネ」付き (アスキームック 星ナビ別冊)

 22日は皆既日食。日本で皆既日食が観測できるのは、実に46年ぶりということです。この機会にむけて、準備されている方も多いと思いますが、誤った観測方法は網膜を焼いてしまう危険性があります。安全に観測ができるよう、正しい知識を身につけておきましょう。

日食とは

 日食が起こる仕組みと経緯は、National Geographicの「特集:皆既日食」に、アニメーションを用いてわかりやすく示されています。
 日食とは太陽と地球の間に月が位置するときに起こる現象ですが、地球と月が楕円軌道を描いているため、見かけ上の月の大きさは日々変化しています。月が遠くなり、見た目の大きさが太陽よりも小さくなると「金環日食」、大きくなると「皆既日食」と呼ばれます。
 また、今回皆既日食が見られるのは南西諸島の一部ですが、日本全土で部分日食が観測できる見込みです。これは、観測する場所によって、太陽と月の中心が合わないため完全な日食にならなくなることです。

観測の際には

 日食用の観測器具はいくつか市販されていますが、国立天文台による「日食を観察する方法」では、特別な器具を用いずに、木漏れ日などから間接的に日食を観測する方法が紹介されています。また2日の神戸新聞の記事では、身の回りのもので簡単に作れる観測器具の作り方が紹介されているので、親子で挑戦してみてもよいでしょう。
 そして、各種メディアにも注目です。
 NHK総合テレビでは当日の昼と夜に特番が組まれます。テレビ以外にも、非営利団体ライブ!ユニバースのサイトでは、皆既日食の映像をリアルタイムでネット配信予定。中国・キルギスからの映像もあり、太陽の軌跡をたどって日食を体感できるようです。

やってはいけないこと

 直接太陽を見ることは、たとえ数秒の間でも大きな危険を伴うため避けるべきでしょう。ましてや望遠鏡や双眼鏡は非常に危ないです。
 また、黒い下敷きやサングラスを通して見ることも避けるべきです。たとえまぶしいと感じなくても危険です。赤外線などの不可視光線が目の網膜にダメージを与え、後遺症が残る危険性もあります。
 国立天文台などのサイトでは、さらに詳しい観測上の注意が掲載されています。
 せっかくの天文イベントだからといって、健康を害しては元も子もありません。注意を守り、安全な観測ができるように備えましょう。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの受付は終了しました。